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帰り道

作者: ひらけるい

夕焼け空ってこんなに綺麗だったかしら。

一人になった帰り道、私は茜色の空を見上げて立ち止まった。


赤に近いオレンジ色に空が染まり、ちぎったように浮いている雲たちが集まって青空を守るようにその光を受けている。


突然、胸がずきりと痛み、自分自身の愚かさを思い知らされた気がして顔を歪めた。


まるでピクニックに行くようにあなたを求め続けた私は本当に愚か者だ。


よくあんな怖いことばかり言ったりやったりできたものだ。


それはきっとあなたが私を優しく許してまもってくれていたから。


あなたはどうやって帰ってる?


私にずたずたにされた心を持ってそれでも誰かに微笑んで優しくしてるの?


それとも誰のことも信じられなくなって人が変わったように心を閉ざしてる?


ああ、また私という奴は。

まったく。


あなたの今がどんなでも私は知る権利もないのに。


私は帰る。

あなたのいない世界に。


あなたは帰る。

私のいない世界に。


それぞれの帰り道。

悲しくても怖くても幸せでも。

私だけの。

あなただけの。

帰り道。


さようならの後のひとりぼっちの帰り道。


上手に帰れるように私は夕焼け空を見上げ祈るだけ。

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