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筋トレ、持久系トレーニング、どっちが痩せる?

SNSを見ていると筋トレのトレーナーが持久系スポーツでは痩せません、筋トレの方が痩せます。とアピールしているので、筋トレと持久系スポーツとどっちが痩せるのか調べてみた。


まず思いつくのは筋トレを実行するとして消費カロリーはいかほどか調べてみた。筋トレにもいろいろ鍛える箇所や強度で消費カロリーは違ってくるとは思うが、おおよそで455kcalである。それなりの消費カロリーである。しかし、考えて欲しい、それなりに鍛えている人でない限り1時間も筋トレなんてできない。初心者は頑張って30分くらいである、と仮定するならばその半分として220kcalくらいだと考えられる。


次に持久系スポーツの消費カロリーを調べてみよう。まず思いつくのがジョギングで1時間あたり440kcal、初心者なら30分続けられる考えると220kcalなので、筋トレとあまり変わらない。


ちなみに1時間あたりの消費カロリーで一番高いのは強度の高いランニングで1,047kcal、スイミングで892kcalである。強度の高い持久系スポーツができるならば筋トレよりも痩せる可能性が高いと言えるが、初心者を基準と考えると30分程度の消費カロリーでは筋トレ・持久系トレーニング、どっちが高いとも言えない。



さて、筋トレ派がよく主張する筋肉が付けば基礎代謝がアップするので痩せますという主張についても調べてみよう。筋肉の基礎代謝は1日1kgあたり13kcalである。思った以上に少ない。


さらに問題なのは筋トレで筋肉が増える量は、男性がパーソナルトレーナーの指導の元みっちりやって1年で10kgが限界で、その後はガクッと筋肉増加は減っていく。女性はその半分とされるので5kgであろう。筋トレが生きがいになった人ならば10kgも増えたら1日130kcalの基礎代謝が上がるというのは有意義ではある。しかし、初心者が短期間・短時間に筋トレしてどれだけ筋肉が増えるだろうか。そう考えると筋トレで期待できるほどの基礎代謝アップは望めない。



消費カロリーで調べた範囲だと筋トレと持久系トレーニング、どっちが痩せるとは初心者に関してはどっちでも構わないのではないか、という考えに至る。



が、ここにひとつ問題があって、筋トレのような高強度のトレーニングで消費するエネルギー源は筋肉に含まれるグリコーゲン(糖分の一種)であり、中強度の持久系トレーニングで消費するエネルギー源は脂肪なのである。とするならば、痩せるためには脂肪を減らすという観点では筋トレより持久系トレーニングが良いという考えになる。



さて、


ここで気の遠くなる話をしよう。人間の脂肪1kgのカロリーは約7,200kcalである。1時間頑張って筋トレなり持久系トレーニングをしても脂肪は誤差の範囲しか減らないのだ。世界一過酷と呼ばれるツールドフランスのトップ選手でレース中1日で7,000kcalにやっと届く程度である。どれだけカロリーを消費しないと痩せないかと軽く絶望感すら覚える内容である。


つまり筋トレであれ、持久系トレーニングであれ、短期間に痩せることはないのだ。だから1週間で5kg痩せたという宣伝文句は筋肉が落ちたか(無理なダイエットは脂肪より先に筋肉が分解される)体の水分を減らしたか、下剤で内蔵にある便を出し切ったかであって、肝心の脂肪が減ることはない。筋トレなり持久系トレーニングなりで地味に長期的にカロリーを消費して脂肪を少しずつ減らしていくしかないのである。



話を戻そう、というかひとつ提案である。筋トレ・持久系トレーニング、どっちかではなく、2つともやってしまうのが最良の選択ではないだろうか。


近年の研究で筋トレをして成長ホルモンが活性化され、このホルモンが脂肪の分解を促すと言われている。その段階で持久系トレーニングを行うと、持久系トレーニング単独よりも脂肪の燃焼率が上がるというのだ。


が、これを逆に持久系トレーニング後に筋トレと逆にすると持久系トレーニングが筋トレのホルモン分泌を抑制してしまい、良い結果が生まれなかった。


なので、初心者の方は筋トレを15分くらいやった後に、ジョギングを30分すれば良いと提案してみる。慣れてきたら、どっちが自分に向いているかで筋トレでも持久系トレーニングでもどっちに向いても良いと思う。



筋トレ派、持久系トレーニング派とそれぞれどっちが痩せるという主張は置いといて(彼らのプライドや金儲けに繋がる問題だから)、初心者は両方美味しいところを持っていくことにすれば、良いのではないだろうか。

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