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アリスゲーム  作者: いずも
58/88

五十七のお話



お父さん……お母さん……、一体何があったの……





「……」


私は目を覚ました。

大きなキャンディがたくさん、木のように地面から生えている場所に寝転んでいた。


「チェシャ猫…」


起き上がり辺りを見回すが、チェシャ猫はどこにもいない。


「ここって…この世界って……一体なんなんだろう…」


花々は甘い甘い可愛いケーキやクッキー、雑草はヒモのようなグミ、水溜りはカラフルなジュース。地面は砕かれたクッキーやシフォンケーキみたいだ。

ここはお菓子の森だろうか?


「ん?」


ケーキのお花畑の中で、何かが動いたように見えた。

私は気になって近づいてみる。


「あ…」


見覚えのあるうさぎがうつ伏せで倒れている。

パパうさぎだ。何をしているのだろう。


「あの…」


「…」


返事はない。寝ているのだろうか…?


「…?」


よく見ると、右腕に小さな何か刺さっている。棘だろうか?

私はそれを引っこ抜いた。すると…


「わぁああははははは!!」


パパうさぎは飛び起き、突然大きな声で笑い出した。

毒針か何かだったのだろう。


「あぁぁああ!!みぃじゃないかぁ!!」


ぴょんぴょんぐるぐる暴れ回って喜んでいる。


「何してるのぉぉ?」


いつもテンションの高いパパうさぎは、ケーキの花の上をパタパタ走り回る。


「…私もよくわからないの…。私、どうしたらいいの?」


「えぇ??」


パパうさぎはぴたっと止まって落ち着きを取り戻した。


「じゃあ、パパと遊ぼう!!遊ぼおぉぉ!!」


またくるくる走り回る。本当に元気なうさぎだなぁ。


「ねぇ、この棘…」


私はさっきパパうさぎから引っこ抜いた棘を見せた。

パパうさぎは止まって不思議そうにそれを見る。


「トゲトゲこわぁぁああい!!」


「…」


またまた走り出すパパうさぎ。

ため息が出るほどテンションの高いうさぎだ…


「何でそんなに元気なの?」


私が質問すると、パパうさぎは「へ?」と言って止まった。


「パパは元気がいい!パパは元気じゃないとパパじゃない!」


「どうして?」


「みぃが決めたよ!!パパは元気がいいって!!」


私が…決めた…私が……?


「そうか…みぃ…記憶ないのか…パパ寂しい……」


パパうさぎはシュンとして、地面に体操座りした。

さっきまでの元気は嘘のように静かになった。


「あの…うさぎさん…」


「パパだよ…」


「あ、…パパ……。色々教えてくれない?」


私がそう言うと、パパは寂しそうな顔をあげた。


「どんな事……?パパ、なんでも話すよ。お隣においでよ」


私はパパうさぎの隣に座って話を聞く事にした。

まずは何を聞こう。聞きたいことが多すぎてまとまらない…


「……」


私が何も言えず困っていると、パパは私を見てニコニコした。


「ゆっくり考えるんだよ、一番知りたい事。それはなんだい?」


一番知りたい事…一番知りたい事……



「この世界って…一体何?あなたたちは…一体誰…いや、何者…?違う…なんて言うんだろ……」


「ハハッ、ここは僕らと王子様とみぃだけの楽しい世界さ!僕らとこの世界は君たちに作られた。僕らは君たちのお友達…いいや、家族さ」


大人しいパパうさぎは、隣に生えたねり飴を伸ばしながら笑って言った。


「私と王子様が、本当にこの世界と人々を作ったの?王子様って一体……」


「……もうすぐ…分かるさ」


どうしてみんな王子様の事を教えてくれないんだろう。

まさか、本当に私を殺そうとする人なのか……


「王子様が待ってるよ!早くお城に行っておいで!…ここをまっすぐ進むんだ。後でもっといっぱいお話しよ!!」


「うん、ありがとう…」


パパうさぎはぴょんと立ち上がり、大きな声で笑いながら走り去って行った。

あまり話す事が出来ず、残念だ…

静かになったお菓子の森の中で、私は一人地面に落ちたケーキやねり飴を眺めていた。


「私が…私と王子様が作った世界……。どうやって作ったの…」


世界の作り方なんて私は知らない、それに王子様って一体何者なのだろう…

知りたい事がたくさん、分からない事がたくさん。私は他に誰かいないか辺りを見回す。



「ダメだね…行こう…」


私はパパうさぎに言われたように、まっすぐ進み出した。



本当に雑ですみません…。後で直します。

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