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アリスゲーム  作者: いずも
3/88

二のお話




「んぅ…」


私は目を覚ました。体を起こし辺りを見渡す。


「森…?」


大きな木がたくさん生えている。霧がかかって視界が悪い。

ふわっと風が吹いて私の横髪だけを揺らす。

私の髪型は横だけセミロングくらいで後ろはショートの不思議な髪型だ。私は好きで可愛いと思うけど、周りの人にはよく変って言われる。


「……。」


視線を下に向けると4人が転がっていた。それよりここはなんなのだろう。あの水たまりは?あの声は…?


「…っ」


副島が目を覚まし起き上がった。私は目を合わせないよう違う方を向いた。


「なお!!なお起きて〜!!」


副島は転がった藤原に声をかけ揺さぶって起こす。


「…え?ここどこ…」


目を覚ました藤原はキョロキョロする。うるさい副島の声で残り2人も目を覚ます。


「何ここ俺らどうなったん?」と、東村が言う。


「あ、出雲もいんじゃん」


見つかった。いや、こんだけ近くにいて見つからない方がすごいか。


「それよりここ何?ねえどうなったんだよ!」


「いや、知るかよ」


半ギレの井上。


5人は立ち上がり制服についた汚れをはたいた。


「で、ここ何?」


藤原が聞く。

誰も答えない。


「森っぽいね。なんでこんなとこに?てか、何があったんだよ」


「もういいじゃん」


「いや、いいってお前…」


井上と副島が喧嘩しそうだ。まあ私には関係…ない…

いや…

私の…せい…かも…。あの赤い玉…。

私は何も言わない。喧嘩に巻き込まれたくないし。


『ようこそアリスたち。不思議の国へ』


突然私の後ろから声が聞こえた。

私は恐る恐る振り返る。

そこには、青紫と紅桔梗色のシマシマの長いパーカーのような服を着て、同じ柄の猫耳がついた帽子のようなフードのようなものを被った人が立っていた。黒く長い前髪が邪魔で目はよく見えない。なんとなくチェシャ猫みたいな人だ。


「誰…?」


東村が聞いた。


「私はチェシャ猫です。あなた達を少しだけお手伝いしますよ」


やっぱチェシャ猫か。不思議の国とか言ってたし…。何を手伝ってくれるんだろう。

私はチェシャ猫と名乗る薄っすら笑った不思議な男をボーっと眺めていた。


「では、元の世界へ戻れるよう、頑張ってください」


そう言ってチェシャ猫はどこかへ歩き出そうとした。


「いや、待ってよ!アリスって何!?元の世界に戻るって何!?ここどこなの!?」


うるさい副島がチェシャ猫の服を引っ張って聞いた。

振り返ったチェシャ猫の顔は一瞬どこか不機嫌そうに見えた。

だがすぐにさっきと同じ薄っすら笑った顔になった。


「アリスはあなた達です。お城の奥の扉の鍵を開けて自分たちの世界へ戻ってください。それだけです」


チェシャ猫はよく分からない説明をしてどこかへ行ってしまった。


「なんだよアイツ怖…。俺もアリス?」


半笑いの井上、半泣きの藤原、ボーっとする東村、うるさい副島、ぼっちの私。


アリス、お城、チェシャ猫…。これって不思議の国のアリスだよね。ということはこれはもしかしたら夢かもしれない!今日変な夢見たし、まだ夢の中なのかも…

出雲はギュッと爪で自分の手を思い切り抓った。


「……」


痛かった。やっぱり現実なのだろうか…。抓った手がジンジンする。


「よし、じゃあアイツが行った方に歩いてみよ」


私が考え事をしている間に何か決まったらしい。


「おい出雲、もうコケるなよ」


東村がそう言うと皆んなが笑った。とても不愉快だ。


5人は歩き出した。

誤字、脱字、文章変なところあったらすみません。雑ですみません。

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