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アリスゲーム  作者: いずも
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二十五のお話



「そうだな〜、あ〜そうだ!」


モエカはぶつぶつ言いながら調理台の後ろの箱に何かを取りに行った。ガタガタと音がする。何をしているのだろう。私は大人しく座って待っていた。チェシャ猫はなぜか私の後ろに立っている。


「思い出の肉じゃがを作ろ〜う!」


どうやら箱の中には食材が入っていたらしい。モエカは、大量の材料を抱えて調理台に戻ってきた。そしてそれをドンっと置いた。肉じゃがを作るらしい。


「これ食べたらきっと私の事思い出すぜ!」


自信満々に胸をドンと叩いた。思い出せるといいな…

モエカは調理台の上の邪魔なものをまた雑に払いのけ、空いたスペースで野菜を切り始めた。それと同時に女性を吊るしていた紐がブチっと切れた。私は少し安心してしまった。あんな恐ろしいもの、もう見たくないから…。それより、どうして藤原のお母さんが…?あの人もこの世界へ落ちてきた?モエカはなぜあんな事を…?気になることがたくさんだ。


「おい猫ぉ〜、その辺片付けといてよ〜」


「嫌です、掃除ならうさぎに頼みなさい」


モエカは「ケチ」と言ってまた野菜を切る。私は散らかった室内を見渡した。この食材やら鍋やらがなかったら綺麗なんだろうなぁ。窓は全て美しいステンドグラス、外から小鳥たちの囀りが聞こえてくる。私はきっと、ここに来たことがあるんだ。脳内で見え隠れする記憶のカケラ。思い出そうとするとすぐに隠れてしまう。


「あーいだー!!もう玉ねぎいやーー!!」


涙を流しながら玉ねぎを切るモエカ。私も玉ねぎを切るのは嫌いだ。


「みっきー助けて、手伝ってくれぇ!」


「えっ、あ、うん」


私は呼ばれて、すぐさま立ち上がり調理台へ向かった。調理台は上に物が沢山置いてあるだけで、台自体はそんなに汚れていなかった。時々、目玉や人間のモノらしき手などが食材に紛れて置いてある。私は見なかった事にする。


「んじゃ〜、そこのニンジン皮むいて適当に切って〜」


「わかった」


モエカは玉ねぎに苦戦しながら言った。私はピーラーを探す。包丁で皮を剥くなんて難しい事出来ないから…。それより私、料理なんて出来たのだろうか?記憶がないのでよく分からないが、多分出来てないだろう。まあ、大丈夫だろう…多分…

それよりピーラーがない。その辺の食材を退けて探すがどこにもない。


「ねえ、ピーラーってどこにあるの?」


「ピーラー…ピーラー…ないね…あれぇ…」


モエカは調理台の上の邪魔なものをぽいぽい投げ捨てていく。床が、どんどん散らかっていく。


「うをあ!あった〜!はい!」


「あ、ありがと〜」


生肉の塊の下にほうれん草、その下に大量のアスパラガス、そのまた下にトウモロコシがあった。そしてその下にやっとピーラーがあった。私はピーラーを受け取りニンジンの皮を剥き始めた。すごく剥きやすい。


「私はジャガイモでも剥こ〜」


モエカはジャガイモを取り、包丁で皮を剥き始めた。すごい、料理ができるって羨ましいなぁ。


「ん?何見てんだチェシャ公、包丁投げるぞ」


チェシャ猫は楽しそうにこちらを見ていた。


「暇ならその辺片付けといてよ〜、うさぎは今帽子屋んとこ行ってて帰ってこないんだよ」


「とうとう嫌われて出ていかれたんですか?」


「違うわ!クッキー持って行かせただけだよ!!すぐ帰ってくるわ!!」


チェシャ猫は薄っすら笑って「はいはい」と言った。モエカは頬を膨らませ不機嫌になった。そしてジャガイモを切るスピードが速くなった。怪我をしそうで怖い…。私も皮を剥き終わったニンジンをその辺に刺さっていた包丁で切り始める。


「みっきー、切るのおそ〜い!昔からだね〜」


「え?そうなの?」


「うん!それと、手が危ないぞよん。猫の手だよ!」


モエカは手を軽く握って見せた。私も真似して切ってみたら、少し切りやすくなった気がした。





「よし!野菜終わり〜!みっきーありがと〜!」


「いえいえ〜」


全ての野菜を切り終え、大きめのボウルに入れた。私は肉じゃがを作った事はないので、次何するかよくわからない。


「あとは私に任せな!ゆっくり座っててくれ!」


「はーい」


モエカは野菜の入ったボウルを鍋の前に持っていった。そして、肉の塊を切り始めた。私はさっき座っていた席に戻る。後ろをチェシャ猫がウロウロしている。


「どうしたの?」


私は尋ねてみた。チェシャ猫はいつも通りの薄っすら笑いで「なんでもありませんよ」と答えた。何か探しているのだろうか。それより、この3人は大丈夫なのだろうか…。気絶した東村と副島、頭を抱え小さくずっと謝り続ける藤原。気絶した2人はまだ何とかなりそうだが、藤原は…


「アタシの魔法ですぐに出来ちゃうぜ!」


モエカは元気にそう言って、切った野菜や肉を大きな鍋に突っ込んだ。そして蓋をした。調味料などは入れないのだろうか?


「は〜い、いくぜ〜」


モエカは鍋の前で手を三回叩いた。すると、蓋の隙間から白い湯気がフワッと出た。肉じゃがの香りだ。何でだろう、モエカは鍋にただ切った材料を入れただけ、元から鍋に何か入っていたのだろうか…。いや、それよりこんな物凄いスピードで肉じゃがが出来るわけがない。不思議だ…。

雑ですみません…。変なところ後で直します。

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