5.
そうして。
とうとうやって来たのがメリーゴーラウンドだった。
あたしたちの到着を待ちかねたみたいに、それは煌々と電飾に光を灯して夜に佇んでいる。
衆目を惹きつける色とりどりの輝きを、もうあたしは美しいと思えない。絢爛たる光は獲物を招く為の疑似餌、深海の灯火だと知ってしまったから。
「ね、ウララビくん」
「くん」
「じゃあウララビくんくん。さっきの大砲をこいつにお見舞いするってのは駄目なの?」
心の中で「勝った!」とガッツポーズを決めながら、あたしは素知らぬ顔でメリーゴーラウンドを指差す。
わりと屈辱だったのか、ウララビはしばらくむっつり黙ってから、「それは効果が薄い」と回答をした。
「このメリーゴーラウンドは末端器官、いわば蜥蜴の尻尾だ。観覧車とは異なって、破壊したところで痛手にはならない。おそらく、こいつを巣穴に引き篭らせるだけに終わるだろう」
「……そっか」
もしメリーゴーラウンドに巣食ってる奴が引き篭るなら、新しい被害は出なくなるだろう。
だけど──。
あたしの頭を、観覧車で見た地獄が過ぎる。
だけどそれは、今捕まってる人たちがあんなふうに、延々と弄ばれ続けるって事でもある。
傲慢だけど、知ってしまったら看過はできない。
「よって別の空間座標に潜む本体を、どうにか引っ張り出す必要がある。が、その為には一度、これを起動させねばならない」
「何? あたしに気を遣ってんの? 馬っ鹿じゃないの? あたしは囮しかできないんだから、役目を全うするわよ。その代わり」
言葉を切って、あたしはウララビに片目を瞑って見せた。
「ちゃーんと、やっつけなさいよ?」
「引き受けた」
ウサギは律儀に深く頷いてから、
「動き出したメリーゴーラウンドはお前の心を映し出す。映して、望む幻を見せるぞ。何を見ても惑わされるな。決して、手を触れるな」
「了解。任せときなさい」
誰が現れたって、杜子春ばりにスルーしてやるわよ。
鼻息荒く、あたしは回転木馬のステージに上がる。するとすぐさま、どこのものとも知れない、民族音楽っぽい軽快な曲が流れ始めた。
足裏に微かな振動がして、天井と床との間で串刺しにされた馬たちが足並みを揃えて走り出す。
同時に、空いたままだった馬の背にいくつもの人影が現れた。
最初に見えたのは子供たちだ。
小学校中学年くらいの少年少女が鞍に乗せられ、笑顔のままに泣き叫んでいる。
「お願い、下ろしてください」
「お姉さん、助けて!」
紅葉の手をあたしに伸ばす彼らは、馬の回転に合わせて、早回しみたいに歳を取っていった。
……ううん、「歳を取る」って表現は正確じゃない。
だってこの子たちは、子供の姿そのままで老化していっている。見る見るうちにふくふくの肌は枯れてひび割れ、関節は節くれだち爪は瘤のように波打った。頭髪が或いは白く染まり、或いははらはらと抜けていく。
かちかち硬い音を立てるのは、口からこぼれ落ちた歯だ。やがて肉も骨もぐずぐずに溶け、彼らはどろりと床に滴った。熟しすぎた果実のような、吐き気を催す甘い匂いが漂った。
あたしはそれでも目を逸らさずに、馬たちの背を見続ける。
「ニナ姐さん、来てくれたんですね!」
次に現れたのはマリだった。
眼鏡の奥の瞳を喜びに輝かせ、あたしの救いを欲してみせる。
「ね、手を貸してください。ちょっとだけでいいんですよぅ。これから下りるだけ、下りるだけなんですから」
媚びるように言いながら腕を伸べ、それでもあたしが動かないのを見ると、今度は口汚く詰り出す。
「なんで? なんで助けてくれないんです? 自分が可愛いんですか? 自分だけが無事ならいいんですかぁ!? 薄情者。卑怯者。恨んでやる。呪って──」
喚き散らしながらも回転につれ、マリもぐずりと溶けていく。
思わず駆け寄りそうになるのを、爪が食い込むほどに拳を握って我慢した。辛抱だ。ウララビが本体を見つけるまで。ほんのそれまでの辛抱だ。
自分に言い聞かせて平静を保つ。
でも。
その時、見てしまった。見えて、しまった。
馬たちに混じって回る馬車の中に、その姿があった。12年前と少しも変わらない、あたしの幼馴染みの姿が。
彼はあたしを認めて声を出しかけ、しかし自制するように口を噤む。こちらを慮るような仕草に、我を忘れた。
「──あっくん!」
叫んで、走り出していた。手を伸ばす。
「馬鹿! そいつは違う──!」
ウララビの怒号で、はっとなった時には遅かった。
あっくんの形をしたものが、にやりと不吉に唇を歪める。小さな体が解けて、黒い霧に変じた。静電気で張り付くビニールみたいに、それは全身にまとわりついて。
くたりと膝が折れる感覚を最後に、あたしの意識は闇に飲まれた。
*
あっくんはあたしの幼馴染みで、親友で、憧れで──多分、初恋だ。
彼もきっとあたしの事、好きだったんじゃないかなって思う。まあ、自惚れだけど。
昔のあたしは内向的で、ひどく引っ込み思案な子供だった。
意見をはっきり言わないで、いつも誰かの顔色を窺って、おどおどびくびくとしてる。そういう、子供に嫌われるタイプの子供だった。
そんなあたしに笑いかけてくれたのがあっくんだった。
彼はなんていうか、立派な子供だった。
正義感が強くて運動神経が良くてお節介焼きで、あといつも自分がしっかりしなきゃって思ってる。なんだかんだで頼られる側、巻き込まれる側の人間だった。
あっくんに手を引かれて歩くうちに、彼を介して同年代と接していくうちに、いつの間にかあたしは他人が怖くなくなっていた。気づいたら真っ直ぐ目を見て話せていて、ちゃんと自分で友達を作れるようになっていた。
でもそうなっても、そして男の子女の子を意識し始める年頃になっても、あたしとあっくんは結構一緒の時間を過ごしていて。
だからあの日も、あたしたちは二人で帰り道を歩いてた。
「明日、裏野ドリームランドに行ってくる」
得意げに告げられて、あたしはよっぽど不満そうな顔をしたのだろう。
ひょっとしたら「あっくんだけズルい」くらいは言ったのかもしれない。「そんなに羨ましがるなって」と、からかうように窘められたのを覚えている。
「全然羨ましくないもん。わたし、羨ましくなんてないもん!」
そうやってそっぽを向くとあっくんは、「わかった、わかった」って感じにあたしの頭を撫でて、
「ちゃんとお土産、買ってきてやるから」
「本当?」
「本当だ。ウララビくんのキーホルダーとかな」
「あれやだ! あっくんセンスない!」
それがあたしたちの最後の会話で、最後の思い出だった。
翌日、家族で遊園地に出かけた彼は、それきり帰ってこなかった。
他愛のない約束は、果たされる事なく錆びついてしまったのだ──。
*
はっと目を開くと、そこは薄暗がりだった。
見回せば、あたしがいるのは見た事もない洞窟のような場所だってわかった。通路の幅は数メートルくらい。全体的に丸みを帯びた円筒形をしていて、右手にも左手にも、終点の見えない通路が延々と伸びている。
その壁にもたれるようにして、あたしは意識を失っていたのだ。
「うげ」
頭を振って体を起こして、それから小さくあたしは呻いた。
なんだがぐにぐにした感触がすると思ったら、床も壁も天井も、内蔵みたくぶよぶよした赤黒い肉でできている。一部からはぐちゃぐちゃと粘液が染み出していて、凄まじく気色の悪い光景だった。
おまけに、匂いもひどい。
濃密な硫黄みたいな臭気が立ち込めていた。息を吸ったら喉の奥で、腐った卵の味がしそうな気がする。
しかも夏の夜っていうのを差っ引いても、お釣りが出るくらいに暑い。湿度も高くて、大気にねっとりと肌を撫で回されてるみたいだった。
どこかから差し込む不十分な光の下、内蔵めいた床と内蔵めいた壁が絶え間なくぐにゃぐにゃと歪み続ける。
注視し続ければ三半規管どころか、心がおかしくなりそうだった。
──やっちゃった。
後悔に唇を噛む。
先に警告してもらってたのに。メリーゴーラウンドの幻影は獲物を釣る為のものだって、頭ではわかってたはずなのに。自分勝手極まりのないドジを踏んだ。
状況として、これはすごくまずいと思う。
裏野ドリームランドは、少なくとも現実世界だった。侵食されてはいたけれど、ウララビにとっての領地でもあった。でも、ここは確実に異界だ。向こうの側の領域だ。
おそらくウララビの助けは期待できないだろう。それに自分でしでかしておいて尻拭いを待つだけなんて、そんなのあたしの柄じゃない。
だから両頬を叩いて気合を入れて、あたしは自分の足で歩き出した。
幸い、この洞窟は一本道のように見える。進み続ければ、きっとどこかに出られるだろう。実は緩いカーブを描く、閉じた大きな輪っかでした、とかだったら最悪だけど。
暑い臭い気持ち悪いと心の中っで愚痴りながら進んでいくと、やがて奇妙なものが見えてきた。それは呼吸のように明滅を繰り返す、繭いみたいな代物だ。
……まさかお化けの卵とかじゃないわよね?
足音を忍ばせておっかなびっくり近づくと、白く半透明な外殻の向こうに人の影が透けて見えた。あたしと同い年くらいの男の人だ。
もしやと周囲の薄闇を探ると、同様のものが付近にもある。
繭の合計数は予想通りに四つ。強烈に青臭い匂いを我慢して確めていけば、うちひとつの内部にマリの姿があった。
こんにゃろ、と蹴飛ばしてみたけど、繭は見た目に反して頑丈だった。まるで破れそうにない。
「マリ! ちょっと、マリってば! 起きなさいよ!」
それじゃあと声の限りに呼びかけるけど、反応はない。大きな外傷はないみたいだから、きっと何か、おかしな影響を受けているんだろう。
また、あのゴンドラが思い出された。
多分この繭は保存用なのだ。なら、この子たちがあんな目に遭う前になんとかして助けなきゃ。
憤って拳を握るあたしの気持ちを見抜いたみたいに、直後、ガラスを引っ掻くような叫びが響いた。
「っ!」
声の方角へ振り向いて、あたしは「見なきゃよかった」と後悔した。
そこにいたのは、異形としか言いようのない生き物だった。
背の高さは2メートルくらい。針金か案山子みたいに細いシルエットで、動物の内側と外側を、そっくり逆に入れ替えたみたいな外見をしていた。
この赤黒くうねくる、この世の生き物のどこにも存在しない臓器。第一印象ならそれだ。
どうしようもなく、生理的嫌悪と本能的恐怖を掻き立てる姿だった。
肉塊は、全身から幾本もの緑の触手を生やしていた。
どことも知れない器官をうぞうぞと蠕動させて這いずりながら、蛇を思わせるそれらを床につけ、方向転換とバランス取りを行っている。
異臭がより強くなって、このひどい匂いの発生源はこいつなんだって知れた。
ガラスを掻いた時の怖気を生じさせる響きで、そいつが、もう一度鳴く。
ウララビの表情がなんとなく理解できるみたく、感覚的にわかった。
今、あたしを見てこの化物は笑ったのだ。
自分の領土に迷い込んだ獲物を見て、舌なめずりをしたのだ。
すっかり気圧されていたあたしの負けん気に、それが火を付けた。マリの繭を背なに庇って立ち、軽く握った拳を顔の前に持ち上げてファイティングポーズを取る。
そして直後、ぐるんと世界が回った。
お腹にずしんって重たい衝撃が来て、息が詰まって、気がついたらあたしは床に倒れていた。焼けた棒を突っ込まれたみたいに、鳩尾の辺りが強烈に痛む。
上手く呼吸ができなくなって、溺れかけの犬みたいにぜひぜひと喘いだ。
あの触手に殴られたのだ、という理解は、観察ではなく推論の結果だ。あたしの目には、それが動くところすら見えなかった。
そんなあたしの苦悶を、肉塊はただ眺めていた。
自分が与えた打撃があたしにどういう反応をもたらすのかを、じっくりと楽しみながら観察しているようだった。
「この……!」
くらくらの頭と、ぐらぐらの平衡感覚に総力を振り絞らせる。生暖かい壁に手をつき、必死の思いで立った。ぐちゃりと指に粘液が絡んだけれど、構ってられない。
そうして肉塊を睨みつけた途端、また世界が回った。
受身も取れずに、あたしは後頭部を打ち付けて倒れこむ。今度は足を払われたのだ。
──嬲られてる。
その認識に、肌がぞわりと粟立った。
今の二発なんて、あいつにとってはちょっと撫でたくらいのものなんだろう。そう感じたら、「立たなきゃ」と「立っちゃ駄目だ」って気持ちが、同じ強さで心に生じた。
負けたくないって気持ちはある。けど、怖くて動けない。単純で圧倒的な暴力は、あっという間にあたしの心をへし折ってしまっていた。
床に這いつくばるあたしに、ずるずるとそいつがにじり寄ってくるのが見えた。
今度はあたしにもわかる速度で、ゆっくりと触手を上に持ち上げる。これから打ち据えますよ、と言わんばかりの動きで、多分怯えを招くつもりなんだろう。
手足に力を込めて耐えようとしたけど、無理だった。
背中に振り下ろされた触手は、至極簡単にあたしを床でひしゃげさせる。ぶつけて切ったらしくて、口の中が血の味で溢れた。
痛くて、痛くて、涙が零れる。
もしドリームランドに巣食った連中に仲間意識みたいなものがあったなら、これは意趣返しなのかもしれない。
またしても、耳障りなガラスを掻く声。勝ち誇ってるのに相違なかった。
「……っけんなこらぁぁぁぁぁっっ!」
その一瞬を見逃さず、あたしは全身のバネで跳ねた。
上体のひねりだけで無理やり作り出した運動を、拳に乗せて肉塊へと叩き込む。必死でかき集めた、なけなしの矜持だった。
だけど、手応えはまるでなかった。
生肉みたいな見た目のくせに、そいつは想像よりもずっとずっと硬かった。トラックのタイヤみたいな、分厚いゴムのようなものを叩いた感触が返るばかりだ。
あたしの渾身の反撃は、そいつをただ苛つかせるだけに終わったみたいだった。
カップアイスを食べようとしたら思ったよりも溶けていて、変なふうに跳ねが飛んで服が汚れた、とか。喩えるなら大体そんな感じだろうか。
さっきよりも低く鳴いてから、肉塊はまたゆっくりと触手を動かす。今度は数本が絡まってまとまって、棍棒のように太いひとつの塊になった。次に来るのはさっきまでとは違う、本気の殴打だってわかった。
──ごめんマリ。これは無理。あたし、死んだっぽい。
妙に落ち着いた意識で、そんな事を思う。
流石にどうしようもないと諦めて、体の力を抜いた。目を閉じる。
嫌な具合に耳に残る、鈍く重い打撃音。
「──博美!」
あたしの名前が叫ばれたのは、それとほぼ同時だった。
慌てて目を開けば、まず視界に飛び込んできたのはピンク色した毛皮の背中だ。
肩ごしに振り向いた焦点の合わない青い目が、案じるようにあたしを見つめていた。その頭上で、長い耳が可愛らしく間抜けに揺れる。
あたしを絶命させるはずの打擲を、彼が代わって受けたのだ。
状況を理解したら、悲鳴じみた声が出た。
「ウララビくん!」
「命に別状はないようだな」
いつものように落ち着いた声で言うけれど、その途中で、ぐらりと大きく体が揺れた。一瞬だけ、向こうの景色が見えるほどに着ぐるみが透ける。
すぐに彼は色を取り戻したけれど、戻った時にはふわふわだった毛皮のあちこちがごっそりと剥げていた。ひと目で、ダメージがひどいんだってわかった。
「そっちこそ、大丈夫なの!?」
「大丈夫だ。任せておけ」
平然と言い切って、ウララビは変な構えを取った。
来場者を「ようこそ!」って歓迎するポーズみたいだったけど、でもそうじゃないって、どうしてかわかった。これは拳銃の撃鉄を起こすのにも似た、剣呑な仕草だ。
なんだかんだで余裕を保ってきたウララビの、全力の姿勢に間違いなかった。
一方の肉塊もまた、ウララビをどうしようもない難敵と認識したみたいだった。
例の不快な声を絶叫のように張り上げながら、あたしの目には止まらない速度で触手を振り回す。あらゆる方向、あらゆる角度から襲ってくる打撃が、ウララビの体のあちこちで爆ぜた。
二本しかない腕の防御を掻い潜って、着ぐるみのお腹を、胸を、肩を、足を、幾度となく触手が叩く。その度に毛皮の剥げはひどくなり、ウララビの姿は亡霊のように透ける。
ウサギはじりじりと、でも確実に押されていた。
最前のダメージよりも何よりも、あたしを庇っての劣勢なのは明らかだった。
──なんでそんなになってまで、あたしを守ろうとしてんのよ。お客なんかよりまず自分でしょうが!
無力に歯噛みしながら、あたしは必死に知恵を絞る。
何か、何かないだろうか。何かあたしにできる事は。けど逆転の秘策なんて、そう都合よく浮かびはしない。
だから。
「……んばれ!」
ありったけの気持ちを詰めて、全力の親愛を込めて、声の限りに叫んだ。
あいつは言ってた。応援が、信頼が力になるって。
だったらするしかないじゃない。
だったら、やるしかないじゃない!
ぎゅっと胸の前で、強く強く両手を握った。
「がんばれ、ウララビくん!!」
そして。
嘘みたいだけど、本当にそれが転機になった。
「──任せておけ」
防戦一方のどこからそんな余裕を引き出したのか。
あたしに背を向けたまま、ウララビは横に腕を突き出した。ぐっと親指を立ててみせる。
安っぽいベルトの星が、突如強烈な輝きを放った。まるで恒星みたいだった。光に撃たれて、メリーゴーラウンドの怪物が全身を萎縮させて逃げ退がる。
「受け取れ」
追って、ウララビは踏み込みつつ告げた。
「帰れなかった、子供たちの涙だ」
星の光が、ウサギの右手に収束する。手刀の延長として、七色に輝く刀身が生まれた。
真っ向唐竹割りに振るわれた一刀は、声を上げる事すら許さず肉塊を両断。白く灼き払って消滅させる。
輝きの威はそれのみにとどまらず、ねばつく大気を浄化しながら天井から床まで肉の洞窟を切り裂いていく。遠く長く走った切断面からも、間欠泉のように光が吹き上げた。
辺り一面をどうしようもない眩しさが包んで──あたしの視界も、やがて真っ白く塗り潰された。