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旧作2-2  作者: 智枝 理子
後日譚
40/40

錬金術師と近衛騎士

「こんにちは。…酷い部屋だね」

「ロニー」

 部屋に入るなり、第一声がそれかよ。

「邪魔しに来たのか」

「失礼だな。ちゃんと引っ越し祝いを持って来てあげたじゃない」

 ロニーが、テーブルの上にワインを置いてソファーに座る。

「白ワインか。美味そうだな」

 今日から、錬金術研究所の裏にあるアパートに引っ越してきたのだ。

 引っ越して来たばかりの部屋には、養成所から運んだ荷物と、シルヴィが俺の為にまとめてくれた荷物が乱雑に置いてある。

「本当に研究所に入るんだね」

「今さら何言ってるんだよ」

 錬金術を学んで、錬金術研究所に入ること。それは、中等部の時にはもう決めていたことだ。

 しかも、ナルセスの協力もあって、春から研究所に薬学の専門チームが発足する。

 メンバーは、俺と一緒に養成所で薬学を学んで来たノエル、アシュー、ルード、セリーヌ。これ以上心強い味方も居ないだろう。これから忙しくなる。

「城内でも噂になってるよ」

「噂?」

「アレクが騎士の最下層である七等騎士の叙勲に赴いたんだ。君は間違いなくアレクの近衛騎士になるはずだったのにさ。前代未聞だよね」

 前代未聞、か。

 七等騎士の叙勲と、錬金術研究所に入って家を出ることを報告した時。親父は、アレクシス様の騎士であることだけは忘れるなと言っただけで、特に何も咎めなかった。

 その代わり、兄貴が俺に決闘を挑んできた。

―その選択を通せるほどの決意を実力によって示してみろ。

「クロフトと派手にやったんだって?」

「そんなことまで噂になるのか?」

「アレクの誘いを蹴ってエグドラ子爵に勘当されたって噂になってるんだよ」

「なんだよ、それ」

 親父に勘当された覚えはない。兄貴とは喧嘩別れみたいになったけど。

「貴族って暇人だからね」

 アレクシス様の誘いを蹴ったなんて噂されてたら、俺がのこのこ家に帰るわけにはいかないな。

―約束を果たすまで、家には帰って来るな。

 …まぁ。

 何か結果を残せなければ家に帰れないのは一緒か。

 勘当されたことにした方が都合が良いのかもしれない。

「ねぇ、コルク抜きはどこ?」

 どっかの箱に入ってるはずだけど。

 …あった。

 コルク抜きとグラスをテーブルに出すと、ロニーがワインを開けてグラスに注ぐ。

「つまみはないぞ」

「チーズでも買ってくれば良かったな」

「おい、土産を一人で飲むなよ」

「グラス一杯分あるじゃない」

 土産をグラス一杯しか渡さないつもりか。

 ほっといたら、このまま全部飲みそうだな。

 仕方ない。片づけは後にするか。

 ロニーの向かいに座ってグラスを取る。

「ほら」

 グラスを傾けると、ロニーが俺のグラスにグラスを合わせる。

「乾杯」

「乾杯」

 良い香りの白ワインだ。

「一応、言っておこうか。七等騎士の叙勲おめでとう」

「俺の立会人をやった癖に、何言ってるんだよ」

「あの時は君に勝てなかったのが悔しくて、おめでとうって言う気分じゃなかったからね」

「俺だってそうだよ」

 七等騎士の叙勲を決める試合は、結局、引き分けだったから。

「本気で私に勝つつもりだったの?」

「当然だ。アレクシス様が見てる前で負けるなんて、かっこ悪いだろ」

「近衛騎士が一介の剣士に負ける方が有り得ないと思わないの。先輩を立てる気はさらさらなかったってわけだね」

 そんなこと、考えもしなかったな。

「お前には世話になったけど、先輩って感じはしないからな」

 俺が笑ったせいか、ロニーが不機嫌そうにワインを飲む。

「本当に、勝てなかったのが悔しいよ。一体、誰と稽古してたの?」

「…内緒」

 俺と剣の稽古をしてたのがエルだって知ったら、余計に悔しがりそうだな。

 エルは戦うのが好きじゃないって言ってる割りに、剣術のセンスは信じられないぐらい良い。

 初等部では気にしてなかったけど、中等部で自分の得物を選べるようになってからの剣術の伸びは凄く良かった。

 エルが選んだ得物はレイピア。レイピアは護身術だから選んだなんて言ってたけど、とんでもない。剣術の教師はエルのセンスを見抜いていたんだろう。だから、エルに二刀流を教えたんだ。レイピアと短剣の組み合わせなら、短剣は防御に使うのが一般的なのに、エルはどちらの武器も攻撃、防御に回せる。

 …本当。あいつに一撃を当てるのは苦労したよな。

 本人は自分が強いと思ってないし、戦うのも好きじゃないって言ってたけど。

「飲む?」

「あぁ」

 空になった俺のグラスに、ロニーがワインを注ぐ。

「ねぇ。約束、覚えてる?」

「覚えてるよ」

 忘れるわけがない。

「あの時、私が何て言ったかも?」

「覚えてるよ」

―君が叶えられるもので、決して受け入れ難いような内容にしなくちゃいけないからね。

「まるで呪いの様な言い回しだったからな」

「そうだったかな」

 ロニーがくすくす笑う。

「アレクの近衛騎士になって、って頼むつもりだったんだけどな」

「今さら、そんなの無理だぞ」

「知ってるよ。君がずっと悩み続けてきたことも、後悔し続けてきたことも」

 …後悔。

 錬金術の道を選んだことで、家族に対して後ろめたい気持ちがあったのは事実。

 騎士の科目を捨てることが出来なかったのは、会長に手紙を送り続けてくれた兄貴の努力を無駄にしたくなかったのと、騎士の家に生まれた意地があったからだ。

 もちろん、騎士と錬金術師が両立できるなんて都合の良いことを考えていたわけじゃない。

 騎士の叙勲を受けることが出来たとしても、軍に所属せずに研究所に入れば騎士の勲章が剥奪されることを覚悟していた。

 でも。

―おめでとう。君の夢を祝福するよ。

 アレクシス様が、俺が自由にすることを許してくれているから。

 今でも騎士の勲章は持ったままでいられる。

「本当に、残念だな」

 ロニーが溜息を吐く。

「悪かったよ」

 アレクシス様の近衛騎士にならなくて。

「双子の話しをしてあげようか」

「双子?」

「何?ラングリオンには双子は存在しないと思ってるの?」

「そんなことないけど」

『何か曰く付きの話しなのか?』

 ブレストは知らないのか。

「双子の一人は間引かれるんだ」

『は?』

「一人の母親から二人の子供が生まれて来るってだけの話しじゃない」

「同時に生まれるのはまずいって言われてる。双子は魂の片割れ同士を持って生まれて来るって」

『なんだよ、それ』

 同じ世界に魂の片割れ同士があってはならない。

 だから、双子が生まれたら片方はすぐに死者の世界へ送らなければならないという習わしがある。

「単なる古い慣習だ」

「君の実家はどうなの」

 実際に殺されていたかは知らない。

 けど、それは俺の本家の方でも有名な話しで。

 俺の知り合いに双子は居ない。

「田舎じゃ珍しくないことだよね」

 珍しくない、のか?

「双子の話しって何だよ」

「双子の男の子と女の子の話し。その子たちは別々の場所で、ある目的の為だけに育てられたんだ」

 生まれてすぐに殺されなかったのか?

「ある目的って?」

「自分と全く同じ容姿の片割れを殺すこと」

『えげつないな』

「子供にそんなことをさせるって言うのか」

「五歳の誕生日に初めて二人は引き合わせられた。そして、決闘をした。君と戦った時のことを思い出すよ」

「え?」

「あんな感じで、お互いに殺し合ったんだ。あの時は迷わず相手の心臓を刺したし、私も心臓を刺されたわけだけど」

「その話しって…」

「結果は共倒れだった。なのに、片方はどういうわけか立ち上がったんだ。…ねぇ。君は、双子の男の子と女の子、どっちが生き残ったんだと思う?」

 ロニーが俺を見る。

 生き残ったのは…。

「生き残った方はヴェロニクって名乗ったよ」

 俺が言うより先に答えを言って、ロニーがワインを一気に飲み干す。

「死んだ方は?」

 ロニーが傾けたグラスにワインを注ぐ。

「もう一人の名前はロズニー。…ヴェロニクの弟で死産ってことになってる。でも、殺し合いがあったことは皆知ってるんだよ。あんな場所には二度と帰りたくないね」

―私の家系は、名前ばかりの騎士だからさ。

―どうにか取り入って近衛騎士を目指せなんて意地汚い。

―アレクと会う瞬間まで、騎士なんて目指さずに研究所に入って、実家の馬鹿連中を見返そうと思ってたのにね。

 そういえば、ロニーはずっと自分の家も家族も嫌ってたよな。

「ねぇ、さっきの質問。答えてくれる?」

「さっきの質問?」

「生き残ったのは誰なのか」

 さっき言ったのが答えじゃないのか?

「お前だろ?」

 ロニーが笑う。

「つまらない答え」

「じゃあ、なんて答えて欲しかったんだよ」

「良いんだ。アレクがちゃんと答えをくれたから」

「アレクシス様にも聞いたのかよ」

「もちろん。…あぁ、本当に。どうしてこうなっちゃったのかな。私の最初の夢は研究所に入ることだったのに、今はあんな馬鹿親の望み通り、アレクの近衛騎士になってる。そして君は逆の結果を出した。ねぇ、運命が逆転したと思わない?本当だったら、君が居る場所は私が居る場所で、私が居る場所は君が居る場所だったかもしれないんだよ」

「まさか」

「私はエルに嫉妬なんてしなかったし、エルの声を取り戻す薬を開発していたかもしれないし、なんならエルを好きになっていたかもしれない。逆に、君は錬金術に興味も示さずに純粋に魔法剣士を目指していたかもしれないんだよ」

 何言ってるんだ?

「もしかして、酔っぱらってるのか?」

「酔ってる?…こんなに飲んだのなんて初めてだよ。いつもグラス一杯で吐くから」

「は?」

「あぁ、でも、少し頭がくらくらするかな。今日は城に戻るって言ってあるんだけど、歩いて帰れるかちょっとわからない」

 良く見たら、顔が真っ赤だ。

 本当に酔ってるのか?

「泊まっていけよ。近衛騎士が酔っぱらって歩くなんて有り得ないぞ」

 ロニーが声を上げて笑う。

「それって、末代までの恥になりそうだね。アレクは笑って許してくれそうだけど、グリフに怒られそうだな。貴族連中にもねちねち言われそうだ。良く考えたら、近衛騎士なんて君には向いてないかもね。今日は泊めて、カミーユ。それを君へのお願いにするよ」

「お願いって例の約束か?こんなことで使うなよ」

 ロニーがまた笑う。

「君って本当に素敵だよ。いつまでたっても清廉潔白だ。使っちゃえば変なお願いをされずに済むって言うのにさ」

 誉めてるのか貶されてるのかわからない言い方だな。

「ロニーには感謝してるって言っただろ。お前から学べたことはたくさんあるんだ。ちゃんと願いを聞くよ」

「馬鹿みたい」

「これでも、一緒に近衛騎士になれなくて悪かったって思ってるんだぜ」

 心残りだったこと。

 ロニーは、最後まで俺がアレクシス様の近衛騎士になることを信じて待っていてくれたのに、叶えられなかったから。

「馬鹿みたい」

「それ、お前の口癖か?」

 ロニーが驚いた顔をする。

「何?それ」

 何回言われたかわからない。

「言葉に詰まった時とか、照れてる時とか。とりあえず人のことを馬鹿にするだろ」

 ロニーが口元に手を当てて唸る。

 自覚なかったのか。あれ。

「吐きそう」

「は?…馬鹿!こっちに来い!」

 ロニーを台所まで連れて行って、流しに吐かせる。

 本当に酒に弱かったのか。

 俺もそんなに飲める方じゃないけど、俺より弱いなんて。

 こんな弱点があるなんて意外だ。

 コップに水を用意して、ロニーに渡す。

「泊まって行けよ」

「…馬鹿みたい」

「はいはい。わかったよ」


 ※


 ソファーで寝てるロニーにブランケットをかける。

 ベッドを使っても良いって言ったんだけど、ソファーの方が寝やすいと言われてソファーを貸した。

「なぁ、ブレスト」

『なんだ?』

「心臓を刺されてから復活ってできるのか?」

『出来ないことはないぜ』

「光の魔法とか?」

『魔法で癒せるのは生きてる奴だけだぜ。心臓を刺されたってことは死んでるだろ。死んだ人間ってのは肉体から魂が離れるんだ。魂が離れた人間を元通りにするには、もう一度魂を肉体に戻すしかない』

「魂を肉体に戻す?」

『肉体に魂を宿すことは、精霊なら誰もが出来る奇跡なんだぜ。でも、自然に逆らった行為を行うには代償が必要だ。お前は聞いたことないのか?精霊に奇跡を求める方法』

 精霊に奇跡を求める方法。

「魔法使いが存在しない時代、人間は自らの魂を捧げて愛する人の復活を祈ったって奴か?」

『そうだ。人間の魂は魔力を集められる。その魂を精霊に捧げることで、精霊は願いを叶えて死者を復活させる。でも、魂がすでに死者の世界に行ってたら、別の魂が入っちまう可能性もある』

「別の魂?」

『肉体と魂は一心同体。けど、たまたま肉体と相性が良い魂がふらついてたら、そいつが宿る可能性があるんだよ』

「え?じゃあ…」

『双子が魂の片割れ同士だなんて、自然の摂理に逆らったことが起こるわけないだろ。双子は同時に死んで、どっちかが精霊に片割れの復活を祈って、精霊が魂を一つもらう代わりに一つを肉体に戻したんだよ。…まぁ、その辺に居た大精霊の気まぐれかもしれねーけど。それがどっちがどっちだったのかなんて、本人にしかわからないことじゃねーのか?』

 そうかな。

「ロニーにも、解らなかったんじゃないのか?」

『こいつはヴェロニクって名乗ったんだろ?』

「全く同じ顔の人間が目の前で死んでるんだ。自分が死んだのか、相手が死んだのか、自分は誰なのか。…わからなくなると思うけど」

『じゃあ、こいつは誰なんだよ』

―ねぇ。君は、双子の男の子と女の子、どっちが生き残ったんだと思う?

「わかんないけど」

『わかんないのかよ』

 だって。どっちの魂が生きてるかなんて、誰にもわからないだろ。

 でも。

―良いんだ。アレクがちゃんと答えをくれたから。

 アレクシス様の答えならわかる。

 だから、お前はアレクシス様の近衛騎士を目指すことにしたんだろ。

 ロニー。


読んで頂き、ありがとうございました。


Rêve de Camille

意味はそのまま。「カミーユの夢」です。

主軸は、カミーユが錬金術研究所を目指すことになったお話しと、エルを巡った魔法研究所VSアレクのお話しと。

出会って、気になって、気が付いたら好きになってて、でも告白なんてできないし、どうしようもないっていうお話し。

……どうしようもないで終わったのかぁ。

この続きは外伝ではなく本編で。


養成所時代のお話しです。

良く考えたら学園物じゃないですか。

ただでさえファンタジー感が薄いお話しが余計に薄くなったような気がします。

この世界において錬金術≒科学なので仕方がないところもあるのですが。


火のないところに火を生み出せるのが魔法。

つまり、精霊の奇跡によって無から有を作ることが出来るのが魔法。

火のないところに火を作る方法を探り、魔法使いの素質のない人間でも簡単に火を生み出せるようにするのが錬金術。

つまり、マッチを開発するのが錬金術。

……やっぱり科学ですね。


○登場人物


カミーユ・エグドラ(Camille Yggdra)>

騎士の名門エグドラ子爵家の二男。

幼少の頃から騎士を志していた為、剣術の腕は高い。

魔法使いの素質がある為に養成所に通うことになったが、本人はずっと行きたくなかった。

真面目で正義感が強く、嘘を吐くのが苦手。

男ばかりの環境で育ったせいか女性も苦手。


なんだか本編のカミーユとは違う性格な気もしますが、エルと一緒に居ることで相当苦労してきたんでしょう。

本編ではあまり出てきませんが、実は強いんです。近衛騎士のロニーと対等に渡り合えたんだから、その技術は御墨付き。

エルのレイピアの技術の高さを知っているのはカミーユぐらい。

文武両道(錬金術と騎士の道を究めた)で、長身でかっこ良くて優しいんだから、もてないはずがない。

……もてないはずがないんだけどなぁ。

好きになる人を間違えたばっかりに。

マリーとの相性が悪過ぎて酷い。二人並べば美男美女なんですけどね。


Septarcheの中でも作者のお気に入りの登場人物の一人なんですが、何かと不憫な役で申し訳ないです。


ブレスト(Brest)>

カミーユと契約した雷の精霊。

口が悪くて喧しいのは、リリー編でも出て来た通り。

地味にレアな精霊だったりします。雷が鳴っているような時にしか現れないので。

人間と契約を続けてきた人間慣れしてる珍しい精霊。

精霊と契約しても、魔法を使いこなせなきゃ意味がないんですが、その知識は、魔法学を学ばなかったカミーユの役に立ったことでしょう。

貴重な突っ込み役。


シャルロ・シュヴァイン(Charlot Schwan)>

ラングリオンの二大名家の一つ、ノイシュヴァイン伯爵家の分家、シュヴァイン子爵家の二男。実は妾腹らしい。

赤髪の秀才と呼ばれ、頭が良いことで有名。

最も、珍しい赤髪は良く話のネタにされてしまう為、本人はあまり赤髪を気に入っていない。

何かと頼りにされるクラスのまとめ役。


自分が納得のいかないことを追求していくので、案外、何にでも首突っ込んで行くタイプなのかもしれません。

初期設定はドSキャラを作ろうってコンセプトだったのですが……。

言葉遣いは冷たいですが、ものすごく優しい人です。困ってる人を見捨てることが出来ません。だから、色んな人から頼られるんでしょう。

シュヴァイン家の実情を知っている貴族なら、シャルロに相談して弱みを握られるのは嫌なんじゃないかと思うんですが。そこはシャルロの人柄なんだろうなぁ。

リュオンに雰囲気が似ているという裏設定もあって、エルにも最初から懐かれてます。


表向きは立派な法律系の貴族ですが、裏は真っ黒なことで有名なシュヴァイン家の跡取りと目されていましたが、本人は家を継ぐことを止めた模様です。

……色々書ききれなかったことも多いのですが。ある程度、謎のままでも良いのかな。

自分で動かせる諜報員を持っていることは確か。

戦闘になっても基本的に戦いませんが、何故か投げナイフの技術があります。

マリーを抱えて走れるぐらいだから力が無いわけでもなさそう。

Schwanはiが抜けてるんじゃないかって?これで良いんです。


っていうか、瞳の設定を忘れててごめんなさい。

これまで、赤髪で銀のモノクルをしているってことしか書いていなかった気がします。

シャルロは赤髪碧眼です。

……どこかで書いていたらごめんなさい。

そして碧眼じゃなかったらごめんなさい。


ロジェ(Roger)>

シャルロと契約した炎の精霊。

エル編でも出てきた養成所を守っている精霊の一人。

温厚で優しい性格。


やむを得ない事情によりシャルロと契約することになりましたが、シャルロとの相性は良さそうです。

やむを得ない事情について補足すると、アレクは精霊と契約することが出来なかったからシャルロに頼むしかなかったんです。


エルロック・クラニス(Elroch Clanis)>

難関と言われる養成所への中途入学を果たした天才で、無口な謎の新入生。

瞳の色は吸血鬼種特有のブラッドアイだが、髪の色は黒ではなく金髪のくせ毛。

保護者が国王の妾腹であるフラーダリーの為、ラングリオンの第二王子、アレクシスと仲が良い。


実は無口ではなく、声を出すことが出来なかっただけなのですが、カミーユの薬のおかげで喋れるようになりました。

同時に大好きだった甘いものを食べられなくなりましたが、本人は気にしてない様子。

黙っていればお人形のように可愛い顔をしている(らしい)が、喋れるようになってからは、上品とは言えない口調で空気を読まない発言を繰り返す。

フラーダリーに言わせると素直な良い子。

カミーユに言わせると我儘で自分勝手。

こんなのを好きになる人は、よっぽど振り回されるのが好きに違いない。


錬金術に興味を持ち、カミーユ、シャルロと共に放課後は実験室に入り浸っています。彼らが不良三人組の異名を持つことになったのは、だいたいエルのせい。

教師が悪戯の罰として与える課題ですら喜ぶほどの勉強好きで、暇さえあれば本を読みふけっている。

ただし、その本の出所である養成所の図書館からは完全にブラックリスト扱い。エルが図書館に来ると司書が泣くほど散らかります。アレクですら、エルには本棚を触らせたくない様子でした。本は丁寧に扱いましょう。

↑この辺をもう少し書けなかったのが残念。

レイピアの腕はカミーユが誉めるほど優秀だったらしい。


魔法研究所から狙われてることを、本人は最後まで知りませんでした。

周囲を振り回してる自覚はありません。

女みたいと言われただけでカミーユに殴りかかるぐらいなので、自分の背の低さや女性らしい顔立ちを少し気にしているようですが、それすら本人には自覚がなさそうです。


アレクシス(Alexis)>

ラングリオン王国の第二王子。

後に、王国暦六〇三年ヴェルソの三日に成人を迎え、聖剣の儀式でエイルリオンに選ばれて皇太子となる。

王族にも関わらず、幼なじみのグリフレッドとの約束の為に、グリフが近衛騎士になるまで他の近衛騎士を置かないと宣言。その意思を通せるほどの強さを剣術によって示したことで、城内での発言権を一気に強めた。

温厚で慈悲深いと称される一方で、自らの意思にそぐわない事に関しては容赦ない一面もあり、彼に対しては肯定の返事以外言ってはならないと恐れられている。

フラーダリーを姉と慕い、エルを可愛がっているのは周知の事実。

ショコラが好きなことも有名。

その強さはラングリオンの騎士の憧れの的。


チェスが好きだけど遊び相手があまり居なくてつまらない。ラングリオンでは、そんなにメジャーな遊びじゃなかったりします。

シャルロとカミーユにチェスで遊ぼうって言ったのは、単に遊びたかっただけなんです。

花見だって、二人を連れて遊びに行きたかっただけなんです。

けれど、何をしても、行動すべてに裏があると思われてしまうので可哀想な側面も。

エルは何も考えずに傍に居てくれる貴重な存在なので、アレクはエルのことが好きなのかもしれません。


マリアンヌ・ド・オルロワール(Marianne De Orloire)>

ラングリオンの二大名家、オルロワール伯爵家の御令嬢で末っ子。

長兄はアルベール、次兄はレオナール。

光の精霊の祝福が強い家系に現れるピンクアイと、黄金の巻き毛の誰もが認める美少女。

面倒見が良く、世話焼きで、皆が嫌がるようなことでも雑事でも率先してやるクラスの委員長。

真面目で気が強い為、口うるさいと言われてしまう。

一方で、完璧主義者で自分に厳しい面もあり、自分で自分を追い込んでしまうところがある。


男子にとっては煙たい存在なんだろうなぁ。

でも、マリーが頑張り屋さんなのはみんな知ってるので、誰もマリーを責められない。

マリーが泣いたら、マリーを泣かせた方が悪いに決まってるんです。

自分を守ってくれる兄達のような存在になりたいと思っているのですが、結局、末っ子の位置に落ち着いてしまう。


ユリア(Julia)>

ピアノが得意なマリーとセリーヌの友人。

中等部ではマリーと共に魔法の科目を取得し、魔法専門科に進む。

甘いものが大好きで、本編ではリリーの作ったミラベルのタルトをホールで食べていた。

得意な教科は歴史と文学。数学は苦手。


出会った頃からエルのことが気になっていて、熱烈にアピールするものの、エルには全然気づいてもらえない。

マリーとセリーヌが不良三人組を非難していても、ユリアだけはいつも面白そうに見ているので、実は三人から煙たがられていない。

口調がユールに似ているのは、ただの偶然。

子爵家の令嬢。下の子にクロードが居る(本編リリー編で登場)。


セリーヌ(Celine)>

いつもマリー、ユリアと一緒に居るが、中等部では錬金術の科目を選択し、錬金術専門科へ進む。

後にカミーユと共に錬金術研究所で薬学の専門科の立ち上げに関わることになる。


三人の中では一番のしっかり者で気が利くタイプ。

状況把握の早さは、エルとカミーユの喧嘩ですぐに教師を呼びに行ったり、会長の出したテストで誰よりも早く板書し始めたことからも明らか。

頼りになるお姉さん。

子爵家の令嬢。家族構成等は不明。


クロフト・エグドラ(Croft Yggdra)>

騎士の名門エグドラ子爵家の長男。

父親の従騎士となる為にカミーユと共に王都に来た。

責任感が強く、弟たちにとって良き兄であろうと心掛けている。


父親がカミーユを養成所に通わせることを決めたことに対し、カミーユの気持ちを汲んで反対し続けていました。しかし、養成所に通うことがカミーユの為になると諭され、仕方なく魔法剣士になることを応援することに。

カミーユが養成所に入ってからは、カミーユが早く騎士になれる方法を探し続けていました。そして、ルマーニュ公爵等が養成所に騎士課程の創設を訴えていることを知り、その活動に参加。誰よりも熱心に会長への手紙を書き続けています。

彼の行動がどこまで会長に響いてかは分かりませんが、ロニーもクロフトのことを知っていたぐらいなので、騎士創設の時期を早めるだけの効果はあったのかもしれません。

カミーユが騎士になることを、ずっと影ながら応援し続けてきたのですが……。


カミーユが養成所に行ったせいで騎士を目指すことを止めたと思っているので、魔法使いにも錬金術師にも良いイメージを持つことはなくなりました。魔法部隊に対しても良い印象は持っていません。

そして、カミーユを養成所に通わせないよう、父親を説得できなかった自分にも不甲斐なさを感じています。

―約束を果たすまで、家には帰って来るな。

最終的に、カミーユを追い出す役を買って出ることで、カミーユが越えるべき壁にもなりました。

あのまま家を出ただけなら、カミーユは二度と家に帰ることは出来なくなってしまっていたので。

カミーユが家に帰ることが出来るのはいつになるのかな。

それを一番楽しみに待っているのもまた、お兄ちゃんなのかもしれません。


ヴェロニク・イエイツ(Varonique Yates)/ロニー(Ronnie)>

初代国王と共に建国に携わったイエイツ辺境伯家の子供。

養成所でアレクと運命的な出会いを果たし、グリフと共に騎士として彼の傍らに居ることを目指す。

何かとカミーユに絡んでは、カミーユの手助けをする。


本編でも、なかなか癖のある人物で御馴染みのロニー。

ヴェロニクは女性名ですが、本編、外伝共に意図的に性別を明記していない人物です。

作者も本当はどっちなのかなぁ、と思いながら書いています。

天邪鬼過ぎる性格のせいで、ロニーが喋ったことは、どこまで本心なのか不明です。けど、エルに対して複雑な気持ちがあるのは確からしい?酔っぱらってる時に言ったことは本心な気もするのですが、それすら計算で喋ってる可能性が残るから良いキャラです。

初期設定では悪役だったのですが、没になりました。

ロニーの変な性格は味方であってこそ生かされそうな気がしませんか?


作者は、ロニーは結構カミーユのことが好きだったと思うのですが、どうでしょう。

本命は媚薬を盛ったあの人に違いないんでしょうが。


担任教師(Professeur)>

名前のない、カミーユたちのクラスの担任教師。

一番大変な立ち位置に居たに違いありませんが、とうとう名前を付けることもなく終わってしまいました。

あのクラスの生徒は、もう少し先生に感謝しても罰は当たらないと思いますよ。

 


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