88.波長
「この魔力の波長は……人間のものではないですね」
「そんなことが分かるのか?」
洞窟を進んでいると、エイラが気になることをぼそりと呟いた。
魔力の波長、ってのがよく分からないけれど、恐らく何かを感じたのだろうか。
俺が小首を傾げると、エイラが指を立てる。
「魔力の波長というのは、簡単に言えば血液型のようなものです。人間と同じで型がいくつかあるのですが、今回感じたものは人間にはない型のものでした」
「なるほど、そんなのがあるんだな」
魔力なんて分からないからあれなんだけど、色々とあるようだ。
ともあれ、これでここが魔人族がいた場所だとほぼ確定で分かったようなものだ。
俺はふうと息を吐いた後、奥を見据える。
「奥にいそうか、あいつは」
俺がエイラに尋ねると、彼女は横に首を振った。
「分かりません……確かに魔力は感じるのですが……少し弱いような気もして……」
「行ってみたら分かる事よ。考えるのは後々」
そう言いながら、アンナが先に進んでいく。
確かにそうかもしれない。
色々と考えすぎてしまっていた節は確かにある。
「そうだな。行ってみたら分かることか」
「ですね。行きましょう!」
なんてことを言いながら、俺たちは奥へと進んでいく。
しばらく暗がりが続いていたのだが、ふと何かが見えた。
「あれは……明かりか?」
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