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【書籍化】外れスキル《ショートカットコマンド》で異世界最強〜実家を追放されたけど、俺だけスキルの真価を理解しているので新天地で成り上がる〜  作者: 夜分長文
第一部四章

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46.ゴーレム

「この奥ね。二人とも全力で頼むわよ」


 俺たちは壁に背中を預け、恐らくこの先にいるであろう何かを警戒する。


「もちろんだ。緊張はするが、全力でやらせてもらう」


「任せてください! リッター様がいれば問題ありません!」


「だからなぁ……」


 俺は苦笑しながら、息を整える。


 問題の魔物はすぐ目の前だ。


「……なんだこの音」


「確かに。何か聞こえるわね」


「石……でしょうか?」


 何か石が擦れるような音が聞こえる。


 最初こそ些細な音だったのだが、次第に大きくなってきたようだ。


「こっちに向かってきている! いったん離れるぞ!」


 俺は慌てて声を出し、音がした反対の方向に回避行動を取る。


 かなりの速度だった。


 一体相手は何者なのだと、音がした方を見る。


「あれは……ゴーレムですね。石が擦れる音の正体はあれでしょう」


「ゴーレムか。初めて見た」


 目の前には体が石でできた巨大な魔物がいた。


 名前だけは聞いたことがある。


 見た目の通り、石でできた怪物だったか。


 しかし洞窟内でゴーレムだなんて、まあお似合いなこった。


「ゴーレムの討伐ランクはA程度って言われてる。でもゴーレム自体かなりレアな魔物だから情報が少ないわね……」


 レアな魔物か。


 そりゃこんな魔物がいれば、ルビーのお願いが断られたって仕方がない。


 下手すれば平気で死ねるからな。


「どうしてこんなレアな魔物がここに……って討伐してから考えるか!」


「そうね! せっかくだから国王様から貰った魔法を試してみてよ!」


「いいですね! 見てみたいです!」


「いいぜ。俺の新たな力、試そうじゃないか!」


 そう言って、俺は相手のゴーレムを見据える。


 見てろよゴーレム。


 俺の新技を試してやる。


「《聖者の剣》」


 俺が口ずさむと、巨大な魔法陣が手元に生成される。


 魔法陣に手を突っ込み、中から美しい剣を引き抜いた。


 何回見たって、この剣から感じるオーラには慣れないものだ。


「ゴーレムさんよぉ! 勝負だ!」


 俺の声と同時に、ゴーレムが動きだす。


「っ!」


 やはりかなりの速度だった。


 咄嗟に回避行動を取るが、少しでも動きが遅かったら体ごと持って行かれていた。


 あんなにも巨大なのに、よくもまあこんな速度が出せるものだ。


 俺は地面に着地し、相手を見る。


 やっぱり剣を持ちながら戦うのって難しいな。


 これだけはイダトやアルタール伯爵を尊敬してしまう。


「はは……やっぱ強いな。でも次は俺の番だ」


 俺は息を整え、剣を構える。


 ゴーレムの動きに体を合わせろ。


 こちらから攻撃をするんじゃない。


 相手の攻撃にカウンターをする形で剣を打つんだ。


「――ここだ!」


 ゴーレムが腕を使いこちらに仕掛けてきた瞬間、俺は剣でカウンターを仕掛けた。


 瞬間、相手の腕がいとも簡単に破壊された。


「……マジか」


 俺は思わず、そんな声が漏れてしまう。


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