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【書籍化】外れスキル《ショートカットコマンド》で異世界最強〜実家を追放されたけど、俺だけスキルの真価を理解しているので新天地で成り上がる〜  作者: 夜分長文
第一部四章

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36.働いた後には

「んあ~……緊張したぁ! 本当に国王様と話すことができるなんて驚きだよ!」


「ですです! これも全てリッター様のおかげですよ!」


「違うさ。二人の力があったからこそ、国王様に直接会うことができたんだよ」


 宮廷から出た俺たちは、のんびり帰路についていた。


 二人は謙虚だからこういう風に言うが、結局はアンナたちの実力があったからこそである。


 俺なんて別に多少貢献したかしてないかくらいだ。


「しっかし疲れたなぁ。色々あるが、今は休めるうちに休みたいところだ」


「ふふふ……そう言うと思っていたわ!」


「ええ! わたしたちには抜かりありません!」


「なんだなんだ? 何かあるのか?」


 二人がふふふと笑うので、俺は首を傾げてしまう。


 一体何を俺に隠しているって言うのだ。


「これはなんだと思います?」


 そう言って、エイラが麻袋を取り出す。


「麻袋……だな。中にはお金が入っているのか?」


「ええ。ここ最近の依頼達成料が中に入っているわ」


「すげえ貯まったな。俺たちだいぶ働いたってことか」


「その通り。私たちはだいぶ働きました」


 二人はくつくつと笑いながら、俺に迫ってくる。


 なんだなんだ。


 一体何を隠しているんだ。


 俺は固唾を飲み込み、二人が発言するのを待つ。


「というわけで、貯まったお金で温泉にでも……ってね。良い案でしょ?」


「少しは休憩したいですしね。ちょっとしたご褒美です」


「温泉……! マジか! 俺好きなんだよな温泉!」


 前世では何もかも忘れたい時は、よく一人で温泉に行っていた。


 あれ、本当に疲れた時には沁みるんだよな。


 いや~……温泉に行けるならぜひ行きたい。


 ひとっ風呂浴びてすっきりしたいところだ。


「全員賛成ってことね。それじゃあ温泉に行きましょうか!」


「行きましょう行きましょう! レッツパラダイス!」


「レッツパラダイス! 温泉へゴーだ!」


 俺たちは拳を掲げ、城下町を歩き始めた。


 どうやら温泉は王都にもあるらしい。


 多くの人々が行き交う中を歩きながら、温泉へと向かう。


「王都……と言っても、外れの方にあるんだけどね。でもでも森が近いからすっごく雰囲気はいいんだ!」


「つまり自然たっぷりってことか……! こんな都会で自然を楽しめるってのは貴重だな!」


「美味しいご飯もあるっぽいですよ!」


「マジか! それは楽しみだぜ!」


 途中馬車に乗りながら、のんびり進んでいると。


「ここね!」


「おお! ここか!」


 気がつく頃には大きな建物の前にいた。


 なんだかすごく和風な建物だ。


「東洋の雰囲気を出した貴重な場所らしいですよ!」


「ふむふむ。それはいいな!」


 なんだか故郷に帰ってきたような感じがする。


「それじゃ――入ろうか!」


「おう!」


「はーい!」


 そう言って、俺たちは建物の中に入っていった。

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