あとがき
SEASONS mwmoryをここまでお読みただいた皆さん。作者・COLORです。
この小説家になろう(小説を読もう)細々と掲載しています『SEASONS』という拙い物語。
その物語のスピンオフが今回やっていた『SEASONS memory』なのですが、前々から本編とは違うSEASONSの世界を書きたいと思っていました。
そんな思いが集約されたのがこの物語です。
わざわざ本編を中断させてまで書く必要があったのか?という疑問を持たれた方も居るかもしれませんが、その訳をこのあとがきで書かせてください。
まず、SEASONSの世界観で本編とは違う物語を書きたいというのは常々考えながら本編を執筆していました。
それはただ「書きたいなぁ」という考えだけで、実際に書くつもりはありませんでした。というか書く余裕がありませんでした。
もし書くなら主人公を朝倉姉妹にしたい。という事くらいしか思い描いていなかったのですが、ある事がきっかけでこうして形になりました。
あるきっかけとは、本編で頂いた貴重な感想でした。
本編は主人公である柊 了希の視点で描いている一人称の物語です。なので、物語は総て柊了希が関わっていなければ描くことが出来ません。
柊が関わっていない所でも当然何かの出来事が起こっているわけで、それらは物語の中で書くことが出来ませんでした。そうした書く事の出来ない事柄の中には、柊了希以外の人物の心情というものが含まれています。
こうした構成上の障害で、こちら側の意図が巧く伝わっていないのかも?という感じも少なからず受けていました。それがきっかけとなり実際に書く事にしたのがこのSEASONS memoryです。
本編で描く事がタブーとなっているヒロインの心情を描く事で、今後の本編の幅を広げられればという思いで完成させました。
今まで一人称で書いてきましたが、今回は構成の都合上三人称で書いてきました。
これが非常に難しかった。
書き始める前は軽く思っていたのですが、いざ書き始めると文章のおかしさばかりが目に付いてしまい、それを何とかかろうじて読めるものに修正しましたが、終盤は説明文になってしまいました。
さらに一話あたりの文字数が非常に短く、読む側としてはストレスになったかもしれません。本当に自分の素人さ加減を改めて感じました。申し訳ありません。
そして次に起こった問題がどのタイミングでこの物語を掲載するか?
これは書こうと決めた時にどこかで一度本編を中断させないといけないと覚悟しました。
結果、非常に中途半端なところで本編を止めてしまいました…。本編を楽しみにしてくれている読者の皆様には本当にご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。
今回のタイミングがベストなタイミングだとは思わないのですが、このタイミング以降にするとmemoryの内容が古くなる感じがしたので、今回のタイミングがギリギリかな?と判断して押し切りました。
そんなこんなでお届けした今回のスピンオフだったのですがどうだったでしょう…。
物語の構成で苦労した点もせっかくなので書かせてください。
既に書きましたが、文章の書き方にも苦労しました。そしてそれ以上に手間取ったのが朝倉麻梨子の心情の表現です!
男の僕には女性の詳しい心情が解かりません!誰かに相談すればもっとマシな物語に仕上がったでしょうが、そういう事を訊くのはさすがに気が引けたのでほとんど一〇〇%想像に任せて書きました。
なので、男の理想が詰まった表現になってしまいました。
この状況でこう思っていてくれればという願望みたいなものも入れてしまいました…。
こういう女性もいるんだというふうにとらえてもらえれば…。
そんな女性心理を考えている自分が気持ち悪かった(笑)
どうして本編の物語に至ったかという過去話を中心に、本編とリンクさせたいとい思っていた部分も取り入れられました。
ありきたりでありふれた理由から始まった物語ですが、劇的なきっかけというものも模索しましたが、シンプルイズベストな形をとらせて頂きました。
おそらく本編の方で柊了希と朝倉姉妹の関係は大きく動いていくでしょう(あまり詳しく書けないもどかしさ)。その最初のほんの一部を今回書きました。
それにしても書いているうちに色々やりたい事が出てきまして、朝倉舞衣の件なんかはそれです。
演技部に入部したいきさつは本編のどこかでやろうと思っていたのですが、ちょうど出来たのでやってみました。
また、本編の複線の回収やここから本編への複線を張ってたりするので、それらを探してもらえればなぁと思っています。
こうして朝倉麻梨子・舞衣の心情を描けた事でこの先の本編も幅が広がるのでは?と自分自身楽しみにしています。
思ったより長くなってしまったスピンオフmemoryにお付き合いいただきありがとうございました。
引き続き再会する本編もよろしくお願いします。
SEASONSから引き続き読んでいただいている方々。たまたまこの物語を見付けて読んで頂いた方々。
ここまでのお付き合い本当にありがとうございました。
引き続き本編の方を再開いたしますので、今後も私COLORの作品をよろしくお願いします。
あ!このあと、memoryのおまけもありますので、よろしければあわせてどうぞ。
長々とあとがきにもお付き合い頂き申し訳ありません、ありがとうございました。
平成二二年一月八日 作者・COLOR