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M一八 演技部2

「三階ってのはちょっと疲れるわ…」

 絵里が扉の前で言った。演劇部の見学に時間を使ってしまったため二人は急いで多目的教室までやって来た。

『ドッ!』

 突然部屋の中が騒がしくなった!

「何かな?」

「さぁ…」

 二人は演劇部の時と同じくまたも恐る恐るノックした。

『ガラガラ~~』

 少しの間を置いて扉が開き中から人が現われた。

「すいません…ここ、演技部の…」

 一礼しながら舞衣が言うと、

「そうよ、あら?朝倉?」

 その声を聞いた舞衣が顔を上げた。

「拾永先輩!?」

「なに、見学に来たの?」

「はい!」

 部屋から現われたのは舞衣たちの一つ上の上級生・拾永ひろなが亜優あゆだった。舞衣が中学二年の時の演劇部部長だった人物。ようやく会えた中学時代の演劇部の先輩に舞衣のテンションが上がった!

「そっか、演劇部の方は気に入らなかったのね」

 舞衣たちを招きいれながら拾永が言った。

「いえ、そういうわけじゃなくて…」

「私も去年、この部が出来てすぐに演劇部からこっちに移ったんだけどね」

「そうなんですか!どうしてですか?」

 舞衣の素朴な疑問に拾永は昔を懐かしむ様に話す。

「簡単な理由よ、ここの雰囲気が気に入ったのよ。ま、百聞は一見に如かずよ。あっ部長!」

 拾永は一人の男子生徒に声を掛けた。

「はいはい、何ですか?」

 一見、温和そうな人が近寄って来た。

「この子、私の後輩とそのお友達。今日見学したいらしいです」

「よろしくおねがいします」

「あっします…」

 舞衣と絵里が部長に挨拶した。

「あっ初めまして、えっと、演技部部長をやってる三年の柄沢からさわです。んー、見学と言われても今日はセット作りで部活らしい事はなんにもないけど…それでも良いかな?」

「ハイッ」

 柄沢の言葉に舞衣は元気良く返事をした。たったこれだけのやりとりだったが、拾長の言っていた事が理解できた気がした舞衣だった。

 こうして舞衣たちは演技部の見学をした。

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