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M一五 姉の思い、妹の思い

「おーい、柊」

「あ?何だ、トモか」

 男子テニス部部長、伴城武士が柊に歩み寄った。

「昨日新入生の女の子がお前を訪ねてコートに来ていたぞ!知り合いか?」

「あ~?新入生?しかも女の子なんかに知り合いなんか居ないぞ。大体、俺の知り合いならテニス部に居ないの知ってるだろう?」

「だよな、お前が居ないって言ったらめっちゃ落ち込んでたぞ。しかもすげーカワイイ娘」

「マジ!?」

 伴城の最後の言葉を聞いて、少し残念に思う柊。

「まー、インターハイでお前が優勝した時にファンになったコだろ?」

「・・・・・・・」

(誰だ?)

 少し気になったが、しばらくすると忘れてしまっている柊であった。


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 


(午前中で学校が終るのは良いけど、もっと柊君と一緒に居たかったなぁ)

 放課後、そう思いながら麻梨子は帰宅した。

「あっお姉ちゃん、おかえり」

 先に家に帰っていた舞衣が食事の用意をしていた。

 両親が家に居ない事が多いので食事当番は日替わりで麻梨子と舞衣がこなしている。

「あっそうだ、舞衣。部活何にするの?」

「え!」

 麻梨子の質問に夕食の支度の手を止めた舞衣。

「何にって、私、部活しないよ」

「なぜ?」

「だって、食事当番とかあるし…」

「そんな事気にしなくて良いわよ!」

「お姉ちゃん…」

「あなたまだ演劇やりたいんでしょ?」

「うん…」

「ならやりなさいよ。食事当番なんてどうでもいいわ、やりたい事があるならとことんやりなさい」

「うん!ありがとう、お姉ちゃん!」

 言って、舞衣は麻梨子に抱きついた。

 麻梨子も舞衣を抱き止め。舞衣のストレートヘアーを優しく撫で下ろした。

「さ、夕食にしましょ」

「うん、ちょっと待ってね」

 舞衣は再びキッチンへ、麻梨子は着替える為に自室へと足を運んだ。

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