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第八話 アイム ア ジャパニーズ

久しぶりの投稿だ〜。

 「ハァハァハァ…」

 呼吸が乱れる、目がチカチカする。

 体が全然言うことを聞いてくれない。

 「どうされたのですか、大地様?まだまだこれからですよ。フフッ」

 嘘でしょ…、まだあるの?もう勘弁してほしい。

 このとき、俺は正直舐めていた。

 

 異世界を

 

 …遡ること、一時間前。


 「イ"ヤ"〰〰!!!(汚い高音)、ゴ○ブリ〜〜!!無理無理無理!」

 「大地様っ!?、どうされました!」

 俺の叫びを聞いたレンカさんたちが勢い良く俺の部屋に突入してくる。

 「な、なんでも無くは無i…、ギャー!!もう一匹おるーーー!!」


 ……遡ること、45分前。


 「…す、すいません。お騒がせして。」

 あの後、レンカさんがゴキ共に雷魔法ぶっ放してた。コワッ。

 只今、盛大な土下座を発動中。

 「いえいえ、こちらこそ。」

 レンカさんたちがオロオロしているが、今のは完全に俺が悪い。

 「あ、そういえば、今日から訓練でしたよね?よいしょ、っと」

 さっき思い出したので、立ち上がりながらレンカさんに問う。

 

 そう、今日から俺は訓練に参加する。

 魔王軍の進行が緩やかになっている今、俺が強くなればいいのだから。

 正直、攻められるまで何もしないよりは、前々から備えておくほうがいいだろう。テスト勉強と同じだよ。

 前日に急いでやっても、どうせ部屋の掃除を始めるんだから。


 まあ、そんなことはどうでも良くて。

 「今からでも始められますか?俺、昨日から楽しみでウズウズしてたんです。」

 

 キラキラとした目で、俺はレンカさんを見ていた。

 すると、レンカさんもニコッと微笑んでくれた。

 

 「はい、承知いたしました。大地様、それではこちらへ。」

  

 やっと、チュートリアル的展開になったので後は流されるままに行きましょう。

 俺は、探索中に寄り道をしたり、宝箱を探したりはしないタイプだ。

 ストーリーの進行重視だからガンガン進んじゃうよね〜。

 やっても2週目、攻略サイトとか見ながらかな。


 と、ここでメルドの城、以後メルド城の構造を少し説明しよう。 

 まぁ、説明って言っても俺の知る範疇でだけど。


 このメルド城、多くを石を積むことによって建てられているが、一度も崩れることもなく400年前と変わらぬ様で建ち続けている。すごくない?

 もちろん大きな災害がなかったのも一つの要因だろう。

 似たもので、日本の木造建築は接着剤や釘を使わないのに、平気で100年は建っている。…ちょっと何言ってるかわかんない。

 おまけに、内側には丁寧な装飾が施されている。これも、昔のままだそうだ。


 これは、400年という昔から、この世界には数多くの技術が発展していたということになる!

 異世界ってすごいねぇ…。


 城の廊下は白を基調とするトンネル型の廊下で天井が高い。西洋の城とかと変わらなくね?と思っていたけど、よく見てみるとなんと天井の太陽や雲の絵が動いていた。

 きれいに二度見したよ。どうやら、本物の太陽と同じように動いて、朝は上って夜には沈むそうだ。

 この廊下は”太陽の間”って言うようだ。


 そんなこんなでレンカさんの後をついて廊下を歩いている途中、向かいから貴族だと思われる集団が歩いてきた。

 ものすごく派手な服を着ている中年の男を筆頭に5人が横に広がって歩いている。

 護衛の騎士のエンブレムがメルドのものではなかったし、外の国のお偉いさんなんだろう。

 どうやら、メルドは外交関係もあるようだ。 


 …それにしても、邪魔だなぁ。

 廊下の横幅は4m弱。それを横並びで歩いたらどうなる?

 そう、邪魔だよね〜。自転車の横並びぐらい、邪魔だよね〜。

 

 というわけで、我々一行はなるべくスペースを取らないように一列で歩く。もちろん、通りすがりの微笑みと会釈を忘れない。これぞ、ジャパニーズカルチャー!

 その時、お偉いさん方になんだか品定めをするかのように見られたが、気にしなーい気にしなーい。

 

 特に、なにかがあるわけでもなく普通にすれ違った。

 さぁ、廊下の端が近づいてきた。ここを抜けたら訓練場だ!




 「…あれが噂の異世界からの救世主とやらか。」

 「はい。伝承通り、召喚された際に珍妙な衣をまとっていたとのことです。」

 「そんなことはどうでもいい‥。しかし、あのようなやつが世界を救う救世主とは、私には到底思えん。」

 「私も同感です。もしや、これも我が国を騙すためのメルドの罠なのではっ!」

 「落ち着け。仮にそうだったとしても決断を下すのは、私でもお前でもない。我が王だ。」

 「…失礼しました。ならば、一刻も早く王にご報告せねば。」

 大地たちが通り過ぎた廊下で二人の男は話している。

 この二人、大地の予想通り隣国から派遣された者たちだった。

 

 叡智の国”ニアス”

 

 大地が気づかなくとも、世界は動いていた。ゆっくりと、着実に。


毎日投稿してる人って、まじすごいですよね。

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