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復帰配信!

 「アリス!結局あきとはどんな関係なの?彼氏?彼氏なんでしょ!」

 「ちっ違うし!あき君はいわゆるパートナーだから!決っしてそんな関係じゃなから!」

 湯けむり漂う温泉浴場。竹の壁一枚挟んだ向こうで、秋津さんが俺の事を話しているらしい。まあどうしてこんな状況にあるのか、それは秋津さんと一緒に誓ったあの日の少し後まで遡ることになる。



『桜庭アリスさんがライブ配信を始めます』


 家で何気なくスマホをいじっていたらWetubeから通知が届いた。どうやら久々の復帰配信を行うらしい。しばらくやらないって言ってたのに、まあそれはともあれ運営と相談して気でも変わったのか?まあ、久々の配信だから嬉しいのだが。


 『復帰配信!』と書かれたシンプルなサムネイルをタップし配信を見ていく。

 「こんばん桜〜、エクスペリエンス所属二期生桜庭アリスです。今日は久々の復帰配信!後、今日は大事な発表があるよ〜最後まで楽しみにしてね〜」

 『発表!? 』『何々』『楽しみ〜』

 様々なコメントがものすごい勢いで流れていく。恐らく発表は昨日録ったボイスの発売決定とかだろうか。数十分配信した頃、桜庭アリスが

 

 「所で最近二期生の皆と旅行に行くことになったんだよね〜」

 『どこ?』『旅行楽しそう』『旅行羨ましい〜』

 旅行か・・・。そんな素振り一切見せてなかったのに、いつの間に旅行なんて企画してたんだろう。

 「でしょ〜。場所は流石に言えないけど行くところは温泉だよ温泉!」

 旅行か・・・。今回の件もあったし気分転換には丁度良いかもしれない。

 「今回の配信は終了です。それじゃあおつ桜〜」

 そうして無事に配信が終わり、俺は早速久しぶりの桜庭アリスの切り抜き動画作成にとりかかる。

 

 『ちょっと良いかな?』

 配信時間たった頃、秋津さんがDiscordからメッセージが送られてきた。

 『何だ?今お前の切り抜き動画を作ってたんだが』

 『お〜、流石私の専属切抜き師』

 『専属切抜き師とか聞いたこと無いな・・・』

 『所であき君少し相談したいことがあるんだけど良いかな・・・』

 相談と言われると少し身構えてしまう。

 『もしかして、またストーカー関係か?』

 少しタイピングする指が震え、緊張して返信を待つ。

 『いや別に違うよ!今回の相談は完全に別件』

 その返信がきて安心した。これ以上秋津さんが傷つくところを、見たくなかったからだ。

 『まあ今日の配信見てたよね。それで私温泉旅行に行くって言ってたじゃない?』

 『言ってたな。楽しんでこいよ』

 『それなんだけど、あき君一緒に来てくれないかな?』

 

 『は?』


 『詳しい事はまた明日学校で話すから!』


 「は?」

 パソコンデスクの前で一人唖然としたのだった。



 「で、昨日のメッセージは何なんだ?」

 場所は学校の廃教室、俺は昨日の事を秋津さんに問い詰めている。

 「いや〜それがね、今回の旅行さ、タレントと社員の慰安旅行なんだけど、二期生とそのマネージャーと一緒に行く事になってたんだけど、私のマネージャーの瀧川さんって言う人がいるんだけど。その人が急遽行けなくなっちゃったんだよね」

 

 瀧川さん・・・。確か収録現場で俺を案内してくれた、真面目そうな人か。

 「それで旅館キャンセルするともうキャンセル料取られちゃうから、私の友人枠として一緒に来てほしいんだけど良いかな?」

 「事情は分かったんだが、部外者の俺を入れていいのか?流石に女旅に一人男が交じるのもどうかと思うのだが・・・」

 「そこはもう二期生の皆と運営さんに許可は取れたから一緒に行けるよ。勿論お金は会社持ちだから大丈夫だよ」

 すぐに『行きたい』、という言葉が口から飛び出そうになったが流石に、タダ乗り&女旅に水を差す行為は流石に俺の理性が止める。

 「いや・・・、流石に会社の慰安旅行にタダ乗りするのはちょっとな・・・」

 ここは世間体を考えて、断ることにする。

 「あき君。昨日私のこと守ってくれるって言ってくれたよね・・・」

 秋津さんは上目遣いで頼み始めた。

 

 「それはズルいだろー」

 俺は机に突っ伏して降参を宣言するしかなかった。あんなに可愛く言われたら、そりゃ了承するしか無いだろう。

 「それじゃあ、決定だね!」

 「待て!一つ条件だ。このままじゃ俺の沽券に関わるからな・・・。ホテルの宿泊費以外は俺が払う、これが俺の条件だからな」

 最大限に譲歩し、俺の許す範囲ではこれが限界だ。

 「別にそれぐらい運営さんが用意してくれるのに・・・」

 「これぐらいは俺に用意させてくれ」

 「やった〜、約束だよ。絶対に絶対にだからね!」

 子供のように喜ぶ秋津さんを見ながら、俺は少し複雑な心でいた。

 「所で何だがその旅行ってのは、いつやるんだ?」

 

 「明日だよ〜」

 「は?ちょっともう一回言ってくれないか」

 「だから明日だって。この旅行が決まったのは二週間前ぐらいだけど、私のマネージャーが昨日急に行けなくなったって言うから、急になっちゃったけどね。あっ!この旅行1泊2日になるから、今日一緒に職員室に行って先生に2日間休みますって言ってくるよ」

 「唐突すぎるだろ・・・」

 突然降って湧いてきたこの旅行。本当にどうなるかは神のみぞ知るってことですか?


おはようございます。作者の490です。


最近やっと書き溜めが増えたので3日に一度位の頻度で出せると思います。

まあ、昨日録ったボイスがたった一日で出来るあたり、事務所のブラック加減が酷いのですがね。

はい・・・、正直に言うとかなり質が下がると思います。要するにスランプですすみません。


そんな私の小説を読んでくれる読者の皆様に最大限の感謝を。またこの小説を読んでくれると嬉しいです。レビューなのでコメントを書き込んでくれると小説の質が上がるかもしれません。他力本願にはなりますが、何卒これかもよろしくお願いします。


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