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決意

 「おお、アリス!帰ったか。心配したんだぞ」

 火夜さんが俺たちの帰りを待っていたのか、玄関の扉を開けたらすぐにリビングから飛び出してきた。

 「ごめんね火夜姉。心配かけちゃっt」

 「本当に心配したんだぞ・・・。でも無事で良かった・・・」

 火夜さんはそののまま秋津さんにギュッと抱きついた。目には薄く涙を浮かべおり、本当に心配していたらしい。

 「ちょちょっと火夜姉、苦しい!苦しいてば!」

 秋津さんも言葉では嫌がっているが、その表情は嬉しそうだ。

 「目が腫れてるぞ。少し治すからこっち来い。服はこっちで用意するから兄ちゃんはシャワーでも浴びてこい」

 そうして二人はリビングの方に行ってしまった。俺もお言葉に甘えてシャワーを浴びることにする。これからどうしようか・・・。シャワーを浴びながら俺は、そんな事を考えていた。勿論考えている事はあのストーカーの事だ。秋津さんをあそこまで追い詰めてまで、あんな事をするのだ、早急に手を打たなければいけないだろう。とりあえず大人の火夜さんを交えて相談することにする。お風呂場から上がり、火夜さんが用意してくれた服に着替えてリビングに向かった。


 「と言う事なんです・・・」

 俺は最初から最後までの事を喋った。

 「確かに相談は受けていたが、遂に実力行使に出たか・・・」

 火夜さんは俺の言葉に深刻そうな表情を浮かべている。

 「まずは引っ越しなどをして、ストーカーから物理的に距離を取るべきだと思うのですが秋津さんはどう思う?」

 「そうだね。それが今取れる事で一番効果的だと思う。ちょっと今、家族と相談するね」

 そう言うと秋津さんは電話を掛けにリビングを出ていった。

 

 「火夜さん、この件はもう運営には言っていますよね」

 改めて火夜さんと一緒にこの件を話すことにする。

 「勿論前々から相談をしておる。でも何か被害を受けたわけじゃないから警察もろくに動かきゃしない。まあ、昨日の一件があるからやっと警察も動くとは思うけどな。とりあえずあんたが言った引っ越しをするでいいと思う」

 とりあえず引っ越しする事で話はまとまりそうだ。

 「自分で言っておいて何なんですが、効果はそこまであるように思えないんですよね。もっと根本的な解決方法があればいいんですが・・・」

 「それは今日二人で運営に相談しに行ってくる。こっちが後手に周るのは癪に障るがしかた無いわ」

 火夜さんもこの件については怒りを隠しきれないらしい。

 「家族の許可取れたよ!」

 後ろから秋津さんの声が聞こえた。取り敢えず引っ越しはできそうだ。

 「それはよかった、それじゃあ俺はもう帰るから。火夜さんよろしくお願いします」

 もう現状俺に出来そうな事はない。後は二人に任せることにする。

 「おう!任せとき。服はもうそのまま持ってていいぞ」

 火夜さんの頼もしい返事を聞き、俺は自宅に帰ることにする。玄関で靴を履いていると秋津さんが話しかけてきた。

 「あき君!駅送るよ、ここらへんの土地勘無いでしょ?」

 「助かるよ。正直今ここがどこかすらも分からないからな」そうして俺は秋津さんと一緒に駅に向かうことになった。


 「あの時のあき君カッコよかったな〜」

 駅への道すがら秋津さんはそんな事を話し始めた。

 「何だよ藪から棒に」

 「いやさ、あの丘で一人街を見下ろしてた時さ、どうしてあの時あんな事しちゃったんだろうって思っていたのね。そしたらあき君が来てくれてね、あの時本当に嬉しかった。本当にストーカーが来てもう何もかも信じられなくて、勢いのままに飛び出して。それでも来てくれたあき君が本当にヒーローみたいだった。ありがとね、助けてくれて」

 朝日を背にして秋津さんはとびきりの笑顔で感謝の言葉を述べた。

 「あっ相棒の助けるのは当然だろ?また困ったことがあったらまた助けてやるから」

 「そうなったらまたよろしくね」

 守りたいこの笑顔・・・。再び彼女を守ると固く誓った。

 「駅ついたよ」

 そうこうしている内に駅についたようだ。

 「ありがとう、助かった。本当の本当にストーカーには気をつけろよ?」

 「分かってるって」

 少しクドイかもしれないが念を押しておく。

 「じゃあな」

 「じゃあね、あき君」

 この後また秋津さんをつけるわけ無くそのまま電車に乗り、そのまま自宅に帰った。

久々の投稿となります。いや〜、やっぱり遅筆だと辛いですね。これ恐らく原稿用紙2枚分ぐらいですからね、またいつ投稿するか分かりませんが気長にお待ち下さい。


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