〔第2話〕君の家で
塾から帰ってきた私は、両親から思いがけない事をきかされた。
「父さんと母さんな、海外で暮らさなくちゃならなくなったんだ。それでお前、一人だろ?だから、母さんの……」
「私の友達の家にいて?親戚にあなたを預けてもいいと思ったんだけど、学校変わるといやでしょ?だから……」
麻琴は何が何だかわからない。
「な、なんで海外に」
「仕事で。長期滞在よ」
「ごめんな、麻琴」
「いつから?」
麻琴は一ヶ月後くらいと予想していたが……
「今からその家にご挨拶にいくの。麻琴の荷物、全部車に積んだから。この家には、もう戻って来ないわ」
2年前に越してばかりのこの家。けど沢山の思い出がある。離れたくない。けど仕方ない。
「わかった」
今気付いた。家の荷物がすっからかんなこと。今、気付いた。麻琴はなにもいえなかった。
それから車に乗って、『ママ友』の家に向かった。
ピンポーン
「こんばんわー」
麻琴がいう。
ガチャ
「あら、麻琴ちゃんね。話はきいてるわ。あ、里江子!と旦那さん」
「ごめんなさい、容子さん」
親二人は、『容子さん』に深く頭を下げた。
つられて麻琴も頭を下げた。
「いいのよ!娘ができたみたいで楽しいわ」
自分を迎えてくれている。麻琴は嬉しかった。
「よろしくお願いします、えと……」
緊張する。
「容子よ」
「よろしくお願いします、容子さん」
「よろしくね、麻琴ちゃん」
容子の暖かい笑顔で、麻琴の緊張がほぐれる。
いろいろあるけど、悪くないかも。
麻琴はそう思い始めた。
それから荷物を上げようとしたら――
「お母さん!ただい――…」
半澤が容子をお母さんと呼ぶ。麻琴は焦った。
もしかして。
「……高野じゃん。あっ。高野麻琴…さん(?)」
半澤勇輝の性格がわかる。
麻琴の両親がいたため、丁寧にいい直した。半澤勇輝は、麻琴がここにくるのを知らないようだった。
「おかえり、勇輝。あら、麻琴ちゃんと知り合い?ああ、同じ学年だものね。ほら、勇輝!麻琴ちゃんの荷物、運ぶわよ!」
「あ、いいです!私運べます!」
「ごめん、麻琴!自分で運んでおいて!もう父さん達、いかなきゃならないんだ」
「わかった」
麻琴は悲しかった。けど、この感情を押し殺す。
「半澤さん。では……」
「はい。じゃあね、里江子、里江子の旦那さん」
そういって、二人は車にのって空港へいってしまった。
勇輝は家の裏に自転車をとめて、麻琴の荷物を一緒に運んだ。
「ありがとう」
「……ああ」
勇輝は、麻琴を可哀相におもっていた。
半澤家の中は、とても広く、綺麗だった。
「容子さん。私は……」
「あ!それについてなんだけどね、部屋がないのよ……。だから、本当にごめんね!2階にあがって、勇輝の部屋を使って!」
「!!!!??!!」
「よ、容子さん……」
「お母さん……」
「ごめんね……協力して使ってね。私と旦那の寝室はいやでしょ?あと部屋ないのよ」
「……」
「高野、仕方ないからとりあえず、荷物置いていいよ」
麻琴は微妙だった。
「半澤……あっ 半澤…君(?)ありがとう」
麻琴は勇輝の部屋に感心した。
男子のくせに、めっちゃきれい!しかも広い!
窓辺に荷物をおいた。勇輝はドアを開けっ放しにして、窓を網戸にして換気した。
というか、ドアをあけなくちゃ、麻琴の気がもたないとおもった。
それから二人は、いろいろ決まりをつくった。
そして麻琴は、
好きになってはいけない。好きになるのはやめよう
と誓った。
「半澤…勇輝さ、」
「ぶっ フルネーム!」
「えっ ?」
「別に勇輝でいいよ。同じクラスだろ」
「あ……はい」
麻琴は、自分を麻琴でいいといおうとしたが、半澤が3人、自分が一人、被ることはないのだからと、やめた。
逆に、勇輝はそれをみこんで、勇輝でいいといってくれた。だが、麻琴は家の中だけにした。
「勇輝には、兄弟とか、ペットとかいないの?」
「いない」
「そうなんだ……」
同じだ。
「お父さん、なんていうの?どんな人?」
麻琴は、半澤パパが帰ってくるまでに、こーゆーのをしっとくべきだと感じた。
「お父さんは、浩。性格は、なんかおふざけって感じ」
「浩さん……。容子さん、浩さん、勇輝…」
すると、1階から声がした。
「ただいま」
「お父さんだよ。来て」
麻琴は勇輝についていった。
「おっ。高野麻琴…ちゃんかい?」
「はい。お世話になります」
「いやいや。君も大変だね……。こちらもよろしくね」
「はい」
「なんかあなた、今日マジメー」
「マジメだな。麻琴がいるから?」
ドキッ
今、麻琴って……
「はは、そうかもな。里江子!めし」
「はいはい」
そういえば、麻琴はまだなにも食べていなかった。それに、テーブルだって私の席があるか……
いろいろ心配になってきた。
お風呂の問題。食事の問題。いろいろある。
「麻琴ちゃん。心配しなくていいのよ。いろいろあるけど、私達に任せて!今日はもう遅いから。ねたほうがいいわよ。しき布団、用意するから」
その優しい言葉に麻琴は安心した……
「よ よろしくお願いします!迷惑かけてしまうかも(・・)しれないですが、よろしくお願いします」
麻琴のカタコトに、半澤家は笑顔になった。
麻琴の天然発言。
「よろしく!!」
半澤家の暖かい迎え入れに泣いた麻琴だった―――……
かいててどきどきします!
ちょっと強引な展開ですが
よろしくおねがいします。
続きはかくかわかりませんが……
はい
では。
読んでくださり
ありがとうございます。
空乃きよ




