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もう一人のアオイ

#8




ポトンッ


ポストに何かが落ちる音がした。


学校でのショックを受けながらも、、ぐったりと起き上がりポストヘ向かった。

それはハガキだった。そこには。。。


『同窓会のご案内

 

 とき5/27  19:00〜


 場所『駅前居酒屋 とこぽん』


                』


このほかにもいろんなことが書いてあったが、とにかく高校のときの友達と再会する機会が

あることはたしかだ。








「おはようございます」


朝、職員室へはいる。結果は当然無視。


「よいっしょ」

鞄を机に置き、足早にコーヒーを取りにいく。


   サッ!!


俺がコーヒーを取ろうとすると加志須先生が横取りする。


そして先生がコーヒーを自分の机に持っていく。俺が諦めようとしたらコーヒーを置きに来る。


俺がトイレから戻ってきて、次は2年3組の数学の授業だ。俺が教科書を机の中から取ると、、、


『ゃ    め    ロ』



その三文字以外全ての文字が黒で塗りつぶされていた。


よくこんなことする暇があるなと思いながらもショックを受けていた。

俺がなにをしたのだろう?アオイとは最近は話しをしていないし、なにがいけないのだろう、、、


「わりぃ職員室に教科書忘れちゃったから見してくれるか?」

俺は目の前にいる生徒に教科書を見せてもらいながら授業を進める。


バカバカしい大人のイジメ。子供がやることよりもくだらない。


 「やーめーろ!やーめーろ!やーめーろ!

  職員室のケダモノ!職員室のごみ!きーえーろ!きーえーろ!

  きえろ!きえろ!この職員室からいなくなれ!」


「わっ!!!」


夢だった。職員室の先生方に、、いや職員室の悪魔達に教師をやめろと訴えられる夢を見た。

気がつけば今日は同窓会の日だ。そんな日にこんなに汗をびっしょりかいていた。




「おぉ!久しぶり!海翔だろ?全然変わってねぇな!」

「え。。。おまえ誰?」

「お、、おいおい、ついこないだの高校の同級生だぜ?忘れんなよ!」

「あ、!わかった!マサだろ?」

そう。高校で知り合い、とてつもなく仲がよくなった

 『中橋なかばし雅輝まさき

「親友忘れんなよ!」

「はは。。ごめん」


「なーにやってんの?楽しそうじゃん」


するとそこに一人の女性がはいってきた。

「ひっさしぶり!カイト!マッサ!」

そこにいたのは。。。


「おぅ!アオイ!久しぶり!」


そうそこにいたのは


 『未愛みまな瑠璃あおい』だった。


未愛あおい。俺が過去で一番好きになった人。


アンドウアオイと同じく「瑠璃」と書いて「あおい」と読む。


好きで好きで好きで好きで。。。。すきすぎてたまらなかった人。

でも結局気持ちは伝えられず、、こいつは合コンでしりあった相手と結婚した。


「お、、、おぅ!」

「ひさしぶり!カイト」

「なぁあおい!今だから言うけどな、、こいつオマエのこと大好きだったんだぞ!もう「いつ告ろう?いつ告ればいい?」とか俺に相談しっぱなし」

「えぇぇぇぇぇぇぇキモォ」

「お、、、おいまさ!い、、、今言うことじゃないだろ!」

「はは!わりぃ」


俺は過ぎたことだからと、今の今まであおいへの思いを閉ざしていた。

雅輝にいまこんなことを言われても少し恥ずかしいだけだった。


「ねぇカイト!カイトさぁ今中学の先生やってんだよね?」

「あ?うん」

「意外だなぁぁ!海翔は洋服店でバイトしてる!って思ってたのに。、、」

「はは、、」



もう一人のアオイとの再会。切なくもうれしい気持ちだった。。。

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