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先生という生き物

#6



瑠璃「先生・・・ダイジョウブ・・・」

私は放課後先生の元へ向かって先生を心配していた。


海翔「なぁアオイ。付き合うか?」

瑠璃「は・・・?」

私は気にも留めなかった。そんな冗談・・

海翔「おれふざけてねぇぞ。もう教師だとか生徒だとか関係ないでしょ?」

瑠璃「ど・・・どうしたの?せ・・先生・・?」

海翔「おれさ、オマエにいったことあんだろ。俺が教師になった理由。」

瑠璃「うん。。」

そう。たしか海翔先生は

  『自分勝手で、最終的に生徒を悪者にして、そういう日本の教育みたいなのを変えたくて教師になったんだ』としっかり私に言った。


海翔「でもな。あんなの嘘なんだ。」

瑠璃「・・・・・え。。」

その瞬間風の音やみんなの話し声が一気になくなったような気がした。

海翔「たまたま友達が教師目指してて、将来のゆめちゃんと考えてなかった俺は友達についていって教師になったんだ」

瑠璃「そんな・・・・」

海翔「だからもうどうでもよくなった。親父はずっとまえに死んだし、今回オフクロも死んだ。もう俺一人になっちゃったし、どうでもよくなった。一人で居るのはいやだし。付き合おうぜ」

私は耳を疑った。でもそれ以外には何も聞こえなかった。

瑠璃「先生・・・・・私が・・・わたしが先生のことを好きになったのはね。。。もちろん顔がいいってのもある。もちろんルックスがいいってのもある。でもね。。たとえ嘘だったとしても。。。あの、入学式に言ってた言葉で、とどめがさされたの。顔やルックスは二の次三の次でよかったの。今の先生は、私が先生を好きになった一番の理由がない。あのやる気が無い!第一の理由がなかったら、第二、代三の理由なんてある意味が無くなる。好きで居られなくなる。私が好きなのは。。。好きだったのは。。。やる気にあふれる先生だったの。」


私はあつくなりながら必死にいいつづけた。


海翔「わりぃ・・」


先生はそう言うとどこかにいってしまった。






教頭「あの内宮先生・・・」

海翔「はい?」

教頭「じつは、、、いま保護者や生徒の間で、、内宮先生が生徒と付き合っているんではないかと言う噂が立ってるんです。」


他の先生はその話を聞かぬフリをする。きっと誰しもが耳を傾けていると思うが・・


教頭「それで、もしその話しが嘘だとしても、PTAや教育委員会のほうでひどく取り上げられるようになったら、、本当だろうと嘘だろうと関係なく、あなたには学校を辞めてもらうかもしれません。」

海翔「はい・・・」


俺はうつむきながら思った。


『俺は付き合ってなんかいない。でもなぜだろう。。なぜ教師と生徒の間に恋愛感情を入れてはいけないのだろう。好きになってしまった人を嫌いになるのは難しい。こんな関係でなければ、アオイのことをぎゅっと抱きしめるのに。。。』


俺の素直な気持ちを言うとすると、アオイのことは大好きだ。告白を断ったときも、本当は好きだった。生徒を好きになるのなんて初めてだった。きっとアオイにはなにか素晴らしいものがあるんだ。正直どんなところが好きかって聞かれたら答えることは難しい。でもただ一つ。

偽りのないホントのこと。それは、、、昔の恋人にアオイが似ているからかもしれない。。。



加志須 沙々子「センセ?」


話しかけてきたのは職員室で席が隣の「カシス ささこ先生」家庭科の先生だ


沙々子「先生?気にしなくていいと思いますよ?」

海翔「え。。。?」

沙々子「私もいっしょです。先生、生徒のこと好きでしょ?私も好きになっちゃいけない人好きになりましたから。」

海翔「どういうことですか。。。?」

沙々子「実は私、、、」


『それは3年前のこと。私は教師に成り立て。28歳だったかな?はじめて中学生を担任してまもなく。生徒の家庭訪問があった。私はある生徒、【朱寺 南惟斗(しゅじ  ないと)】っていう子の家にいった。するとある男の人がお茶の入った湯飲みのよこに一枚の紙を置いたの。そこには「090」ではじまる番号。その人はね?南惟斗くんのお兄さんで、16歳。携帯電話の番号をくれたの。ためしに電話してみた。ほんのお礼を言うだけの気持ちで。。。でもね、、、

 「もしもし?あの、、ナイトくんの担任です。今日はお茶・・・・」

 すると彼は私に話しをやめさせて、「好きです・・・」

そう言って電話を切ったの。その後はちゃんとは覚えてないけど、両思いという関係になって、わたしと彼は付き合いはじめた。彼の名前は「ツネキ」【朱寺 ツネキ】といったっけ。。その日からは毎日がシアワセだった。ナイトくんと話しをするのはちょっと怖かったけど、、、デモね、、、やっぱ幸せなんてながくは続かないのよね?生徒の兄と付き合ってるってのがいろんなとこに広まった。直接「辞めろ」とは言われなかったけど、周りの目がきつくなった。居場所がなくなった。だからその学校を辞めたの』


海翔「そう。。だったんですか。。あの!その朱寺ツネキってたぶん俺の生徒だったと思います。おれ一応加志須先生より2年だけ長いんですよ先生やってんの。偶然過ぎますけどツネキのこと担任したことありますよ」


沙々子「そう。。。だから内宮先生も周りの目がきつくなるまえに辞めちゃったほうがらくだと思うわよ?」




沙々子せんせいのその声はとってもこわかった。。。




続く

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