好きになることは悪いことじゃない。
#4
普通に、普通に、普通の中学生としてはや二年がたった。数学の先生は海翔先生で変わらないが、担任の先生は髪が薄く、メガネをかけた、少し痩せすぎの、おっさんが担任になった。
そして入学二年生になった今も、海翔先生のことが好きでいる。もちろんダメなことだとはわかっている。風でカーテンが揺れる音がどうも切ない音に感じた。ただ怖くなりそうなのは、、この好きな気持ちを押しつぶしすぎていること、、この状態をつづけていき、いつか跳ね返ってきたらどうしよう。いつかこの好きな気持ちを押しつぶす限界がどこにあるのかということ。
そして土日の休みに入った。私はなつきと由愛と買い物にでかけた。
瑠璃「ごめんねちょっとお手洗い。。」
なつき・由愛「いってらぁ」
私は足を止めお手洗いへむかった。
すると「ガタッ!!」だれかと肩がぶつかった。
瑠璃「ごめんなさい!!」
??「あ、ごめんなさい」
瑠璃「え・・・」
??「はい?」
瑠璃「ウラナ?」
??「は?」
そこにいたのは以前の小学校で同級生だった『広末 雨羅南』それから少し二人は黙った。周りにはゴミとゴミがぶつかる音。空き缶の音。話し声。そんな音しか聞こえない
瑠璃「ウラナ?どうしたの?」
雨羅南「だれ?」
瑠璃「え。。。」
雨羅南「あ!思い出した!!先生に告ったバカ?」
瑠璃「―雨羅南・・・」
雨羅南「なに?」
瑠璃「なんでそんなこと。。。」
雨羅南「女の噂が広まるのは早いの。あたしそのこと聞いてからあんたのこと最低だと思ったよ。」
瑠璃「なに。。なんで・・?」
雨羅南「先生なんてね、何十人、何百人っていう生徒みてんのよ!その中からあんただけなんてありえないでしょ?ばっかじゃないの?」
瑠璃「ウラナ・・・どうしちゃったの・・」
雨羅南「どうもこうも。。あんたに絶望したのよ!」
瑠璃「ごめんね。。。遅くなって。。」
なつき・由愛「ん?いいよいいよどうした?」
瑠璃「ん?べつに。。」
風の音、人の話し声だけがムナシク響き渡った。
次の日から、雨羅南の言葉がひっかかって楽しく登校出来なかった。
由愛「アオイ?ねえ昨日からへんだよ?元気ないし。。」
瑠璃「ねぇユメ。。話し聞いてくれる?」
由愛「ん?いいよ?なつきも誘おうか」
瑠璃「うん。。」
瑠璃「はなし。。。聞いてくれる?」
由愛・なつき「どした?」
瑠璃「じつはね。。。。」
私は昨日あった出来事をすべてはなした。
由愛「─いんじゃない?」
瑠璃「え?」
由愛「いまいる友達を大切にすれば。そんな裏切った子のことなんて忘れちゃいなよ!」
瑠璃「由愛・・・・」
なつき「あたしもそう思うよ!あたし達は、あたし達で、なかよくなろ?」
瑠璃「なつき・・・」
私は二人に助けられた。友達っていいな。改めて思った。一生この二人を大切にしよう。
人を好きになることはいけないことじゃない。海翔先生がすきだからといい、悪いことなどないはず。二人の一言から莫大な量の勇気をもらった。
絶対この二人を大切にする!つよくつよくそう思った。
続く