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気まぐれ天使の異世界探訪

作者: tu31
掲載日:2026/09/03

 高級な弾み心地が良いソファに寝転がりながら雲海を眺める。メイドに食事を頼めばローストビーフや海鮮パスタなど望んだ食事が食べられる。天界みたいにやらされる仕事もない

 「今日もいい天気だなー」


 天使ミカエルは今日も無責任に呟いた


 背後から足音がする。硬い靴と床がぶつかることで鳴るコツコツという音がを聞き、ミカエルは少し不機嫌になる。

 

 足音に覚えがあったので、ミカエルはソファの下に滑り込む。扉が開き、

 

 「ミカエル様。今日こそ仕事をしてください。」


天界にもこういう奴はいた。顔で地獄行きに決めたら横から口を挟んで「ちゃんと今世での記録を調べてから決めなさい」とかいう真面目ちゃんだ。メイドのカーシャは主神ファウスの直下にある見習い天使だ。

 

 この攻防は最近に始まった訳ではなく、100年ぐらい続いている。当然こんな隠れ場所は何度も隠れている為

  「いましたね。この怠慢天使様?」


見つかると毎回憎まれ口を叩いてくる。こいつはこんなことをして暇なのかと毎回思うが、口に出すと100倍に返されるため、言わない。


 「早く支度をしてください」

 

 そう言うとカーシャは手を引っ張り、私をソファから出された。


「それって私がしなきゃダメ?」

「ダメです」


 即座に返される。


 「言い訳もネタ切れのご様子ですね。支度はこちらで済ませましたので、早く降りましょう。」


腕を掴まられ、引きずられながら廊下を移動する。そしたら、メイド達が待ち構えていた。


 やれやれ、人気者は辛いな〜。メイド達が私と離れるのが悲しくてこんなに集まるなんて、これを口実にすれば後10年はいけるな。

 そんなことを考えていたら、先頭にいたメイドがこちらに近付いて来た。

 「カーシャさん行かないでよぉー。」

は?私じゃなくて真面目なクソ女カーシャに?他のメイドも続けて別れを惜しんでいた。カーシャも若干涙ぐみ、ここにいる者全員が涙していた。

 私を除いて


少し流れていた涙を指で拭いとり、

 「私も貴方達との別れは大変苦しいです。しかし、私には世界を救う使命があります。世界を救ったら、また一緒に食事をしましょう」


誇らしげにそう告げた。

 「では行きましょうか、ミカエル様」

カーシャは腕を掴もうとしたが、空を切った。


 「あのクソ天使様は鬼ごっこが好きですねー」

 声だけで怒っているのが分かるぐらい冷たかった。


 「気絶するまでボコボコにしてあげませんと」

そう言い切ると、カーシャは足を踏み込み、走り出した。


 


 



 

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