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幼馴染が大変なことに⁉︎

作者: 猫の集会
掲載日:2026/06/18

 友達に借りた本を返しに行こうと、自転車にまたがった。

 

「え…どこにいくの?」

 

 幼馴染の加世かよの声がどこからともなく聞こえてきた。

 

 振り向くと…

 

「あ、加世。今から宇佐美うさみに本返して…くる…」

 

 あれ?

 なんか様子がおかしい?

 

「やだよ…行かないで。」

「え?」

 

 …

 

 なんだか青白い顔の加世にとめられたので、これはなにかあったのだろうと、宇佐美にすぐさま連絡して、本の延長をお願いした。

 

 すると、いつでも全然いいよーって返事が来たから、すぐさま加世に

「オレの部屋行こう」

 と、来てもらった。

 

 部屋には、二人掛けのソファがある。

 

 そこに二人で座った。

 

「で、加世…どうした?」

 

 オレが加世を覗き込むと、加世がいきなりオレに抱きついてきた。

 

 

 ⁉︎

 

 いつもは、オレのことキライだのなんだのっていうのに…

 

 加世…

 

 よっぽど弱ってんのか⁉︎

 

 そっと加世を抱きしめながら、

「どうした?」

 と、優しくきいた。

 

 すると、

「どこにもいかないでほしい。わたし…ショウタが好き」

 と、声を震わせた。

 

 やっぱりおかしい…

 

 なにがあったっていうんだ?

 

「加世…オレはどこにもいかないよ。だから、安心して?」

「うん…うん。ごめんね、いきなり。でも、わたし…ついに、焦げちゃって…病気なの。だから…」

 

 え…

 

 焦げた?

 

 病気?

 

 まさか?

 

 まさかなのか⁉︎

 

 だからあれほど言ったのに…

 

「いつ、それいつ知ったの⁉︎」

「…さっき」

 

 …

 

 そうか。

 

 どうやら加世は、病気になってしまったらしい。

 

 だから、あれほどいつも焦げたやつ食うなって言ったのに…

 

 病状がよほどよくないのだろう。

 

 だから、こんなに素直に…

 

「加世、オレも加世が大好きだ。だから、一緒に治そう?」

「うん…でも、治ったらどうなるの?」

「どうなるって…そうだな。いずれ結婚しよう」

「えっ、結婚…」

「うん。」

「でも…わたしが勝手に焦がしたのに…許してくれるの?今まで散々キライとか言ってたのに…」

「わかってたよ。キライならそんなにいっつも一緒にいないだろ」

 

 …

 

「そっか。よかった、手遅れになる前で」

「うん、そうだな」

「わたし、きちんと謝る」

「ん?」

 

 謝る?

 

 治すじゃなくて?

 

 

「うさぎさんに謝るよ」

「うさぎ…さん?」

「うん。ショウタを奪ってごめんなさいってさ。」

 

 …

 

 えと、え?

 

「それは…どういう…」

「え、だから奪ってごめんなさいっていうよ?」

 

 言い方じゃないんだよな…

 

「その、うさぎさんって…どこにいるの?」

「知らない。ショウタが知ってるんでしょ?さっき行こうとしてたよね?」

「え?オレが行こうとしてたのは、うさぎじゃなくて宇佐美な?」

「へ?宇佐美くん⁈」

 

 加世が驚いた顔をした。

 

「どうしたんだよ、加世?」

 

 これも病気のせいなのか?

 

「わたし、てっきり…うさぎさんだとばっかり…」

「てか、そもそもうさぎさんってだれ?」

「知らないよ…でも、ボクのかわいいうさぴょんってなってるんだって…勘違いした」

「へぇ…」

 

 うさぴょんって…

 

 ぼくのかわいい子猫ちゃん的なやつか?

 

「それより、病気だよ!今すべきことは、治療だろ?」

「ううん、もう治った」

「はあ?そんなわけなくない⁉︎」

「あるよ。ショウタが他の女の人にとられなくてすんだから、大丈夫になった」

 

 

 …

 

「え?」

「わたし、ショウタがうさぴょんにとられるんだって取り乱しただけなの。ショウタのおかあさんが、ショウタはかわいいうさぎさんのところに行ったよっていうから…だから、つい…」

「あー、河合 宇佐美って前にかあさんに言ったかも…。宇佐美の母親の旧姓が河合なんだ。だから、たまにかわいうさみってふざけて言ってて…」

 

 …

 

「なるほどね。それでかわいいうさぎちゃんと勘違いして…だからわたしは、取り乱して告白しちゃったのか…。恋の病っておそろしい」

 

 ⁉︎

 

「えっ⁈恋の病⁉︎」

「うん、病名は恋の病。恋焦がれ焦げた」

 

 …

 

「え、じゃあ、病気じゃないの⁉︎加世病気してないってこと⁈」

「してるって。恋の病」

 

 …

 

「マジかよー…。よかったー…」

 

 オレは加世を抱きしめた。

 

「ショウタ?」

「なに?オレ…今は、加世にみせられない顔してる」

 

 思わず泣いてしまったのだ。

 

「うん、わたしもみせられないくらいの顔してる」

 

 …

 

「どんな顔、してるの?みたら怒る?」

「ううん」

 

 そっと加世をみると、真っ赤な顔をしていた。

 

「ぷっ、ショウタ…泣いてるの?」

「あたりまえだろ。加世が病気かと思って、本気で心配したんだから」

「病気だよ?恋の。」

「そうだったな。じゃあ、治療しないとだ。目つぶって」

 

 加世がそっとめをとじた。

 

 チュ〜♡

 

 優しい治療が開始されました♡

 

 

 

 おしまい♡

 

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しっかり治療してください(*^^)v
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