表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/42

第6章 日本武術と中国武術

なんか格闘モノぽくなってますが、まあ、僕は物語の中で格闘技をやり続けると言うこだわりがあるので……

朝8時……

5人はファンタリームをあとに、再び旅に出た。

行き先はレイラの故郷ガーク村だ。


そして2時間後……

5人はガーク村に着いた。

ファンタリームとは違い貧しい村だ。


「ここが私の家だ。入ってくれ」

「お邪魔します」

「ただいま」

「お姉ちゃん……ゴホッ……お帰り」

「マーナ寝ていなくてはダメでしょう」

「はい」

「この子が妹のマーナだ」

「あっどうも」

「こんにちは。マーナちゃん」

「マーナ、この人たちは私の仲間だ」

「お姉ちゃんの仲間……」

「マーナ、この人がバトルソルジャーのルーナ」

「よろしくね」

「本物のバトルソルジャーなの!?」

「ええ」

「マーナ感激」

「で、この女の子みたいな男の子はリュウ」

「どうも」

「ホント女の人みたい」

「で、この人はマリー」

「はじめまして」

「こちらこそ」

「最後にこの男は、土方総司」

「よろしく」

「変わったお名前ですね」

「マーナこの人たちが、お前の手術代を払ってくれるから、もう大丈夫よ」

「本当」

「俺が一番払ったんだからね」

「ありがとうございます」

「さあ、もうお休み」

「こうしてみていると、普通の女性だな」

「そうね」

「リュウとマリーはマーナの側にいてもらっていいかな?」

「え?はい」

「ルーナ、土方、二人にはクーロンと会う森へ案内しよう」


そう言って3人は村の近くの森を案内した。


「ここで会う約束をした」

「じゃあ、1週間はここで休む事になるのか」


その時だった。

総司が何かを見つけた。

「おい、あれってドラゴンの子供じゃない」

「ドラゴン?違うわよ。あれはドラコ」

「俺の世界じゃドラゴンと言うんだ」

「でもこの世界じゃドラコなの」

「しかし珍しいな。この辺でドラコがいるなんて」

「迷子じゃない。ん?」

「総司くん、どうしたの?」

「誰か来る」

そして現れたのは、酒ビンを持って酔っぱらった二十代前半の男性だった。

「いたいた。ヒック……ロン勝手にいなくなっちゃダメだろう」

「ロン?もしかしてこのドラコの名前かな~?」

「ヒック……そうだよ。それはオイラのペット……あれ、ところで誰だオメ~たちは?」

「あっ、キャーロット!」

「ん?なんでオイラの名前を知って……あっ!もしかして土方か?」

「ああ」

「知り合いなの」

「2年位前に2度戦ったことがある。結局勝負は引き分けだったが」

「じゃあ、すごく強いんだ」

「ああ、雷の魔法を使う」

「雷の魔法ってかなり高度な魔法よ。すごい」

「にしても、お前酒なんか飲んでいたか?」

「へへ、1年位前からね。それより久々に勝負しね~か?オイラ、あれから強くなったんだぞ」

「止めとけよ。フラフラじゃないか」

「大丈夫だ」

キャーロットはフラフラしながらも構え始めた。

そしてその構えを見た総司の表情が険しくなった。

「まさか酔八仙拳……いや、そんなはずは……」

「なんなの?その、すいはせんけんって?」

「俺の世界の中国と言う国の武術の一つさ。日本じゃ酔拳と言われているが」

「酒を飲んで戦うの?」

「映画なんかではね」

「えいが?」

「あっ、まあ、簡単に言えば芝居だよ。けど本来は飲んで戦う武術じゃない」

「へ~」

「それよりキャーロット。誰からその技を教わった?」

「ん?1年位前にジャッキー・リーという人からだ」

「ジャッキー・リー!」

「知っているの?」

「俺と同じ世界の人間だ。まさか俺外にもいたなんて……しかもあのリーが……中国武術の達人で俺の憧れの武道家だ」

まるで子供のように、はしゃぐ総司であった。

「いや~、俺は自分の国の日本武道、武術しか学んでいないが、いつか中国に行って、ジャッキー・リーから中国武術を学びたいと思っていたんだ」

「そう何だ」

「1年前にオイラも強いヤツを探し旅をしていた。その時リー先生と戦い負けた。本物の武道家だよ。あの人は。それで弟子になって先生から中国武術を教わった」

「いいな~俺も会いたいな~……おい、ジャッキーはどこにいるんだ」

その言葉にキャーロットの顔が険しくなった。

「師匠は死んだ」

「え?」

「2ヶ月前に戦死した」

「戦死?誰にやられたんだ?」

「それは……」

その時だった。

レイラが土下座をし始めた。

「すまん土方……リーを殺したのは私だ」

「嘘だろう」

「本当だ」

「何でだ!」

「土方、その人は悪くね~」

「そうか……誰かに雇われて仕方なく殺したんだな?」

「あ、ああ……」

「依頼主は誰だ?」

「それは……」

「教えてくれ」

「土方、その依頼人を知ってどうするんだ?」

「殺してやる」

「残念だが、それは無理だぜ」

「何?」

「何故なら、その依頼主はリー先生自身だからだ」

「はあ?」

「リー先生はすでに病に侵されて、医者からもあと2ヶ月と言われ、でも先生は最後まで武道家として生き、そして散ったんだ。オイラには人は殺せね~だから、先生はその人を雇い、命をかけてその人と戦って戦死した。オイラは立会人になってこの目でその戦いを焼き付けた。すごい戦いだった。先生はそれまで歩くのも至難になっていたのに、それが、その時はオイラと戦ったときと同じように戦っていた。違ったのは先生が負けて、そして戦死したことくれ~だ」

「そうか……俺たちは戦いの中でしか生きられない修羅……ジャッキー・リーは最後の最後まで武道家としてレイラのような強者と戦えて、病死じゃなく戦死できたんだから、幸せだったんだよな~」

と言った総司の目から一瞬涙が流れた。


ルーナは改めて、自分とは違う戦いをしている者がいる事を知った。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ