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第33章 魔王の作戦

戦士たちが聖水を探す旅に出てから、5日目の朝を向かえ、ようやく彼らはカーワ村に戻ってきた。


「おお、戻ったか」

「はい」

「何とか聖水を手に入れることが出来ました」

「よし。早く石にされた者たちを元に戻してやろう」

とその時だった。

「お待ちください!」

怪我をした一人の男性がそう叫んだ。

「これはザムー隊長」

ザムー隊長。本名ザムー・コンドル。

あのリスポ隊の隊長を務める男であった。


「どうされた?」

「魔王が一人で、ファンジーの街に攻めてきて、城を乗っ取り、王や王妃、ニーナ王女が人質にされ、石になった者を元に戻したら3人を殺すと」

「なんじゃと」

「フン、面白い……キャーロット」

「ああ」

「土方、キャーロット!」

「ちょっくら、お城見物に行ってくるぜ」

土方はウーマに乗り、キャーロットは浮遊術でファンジーの街へ向かった。


「ま、待て、ワシも行く。ドーラ、隊長の怪我を頼むぞ」

「はい」


そして数時間後……

3人は街に着いた。

そして100人はいるリスポ隊の隊士たちが魔王によって、地面に倒れていた。


「う~む。ビルダーめ」

「じーさんは、怪我人を頼む。俺とキャーロットで、城に忍び込んでくる」

「お、おい」

「行くぞ。キャーロット」

「おう」

「たく……おい、無茶はするなよ」

「フッ……」


そして二人は城の中へ入っていった。


「さすがに広いな~」

「いるとしたら、王室か?」


二人は王室を探し、見つけ出した。


「このドアの向こうから気配を感じる」

「よし。オイラが魔王を相手にしている間に、土方は王様たちを救出してくれ」

「分かった」

「行くぞ!」


ドアを開け、キャーロットは魔王に殴りかかった。

だが、魔王は薄ら笑い、片手で受け止めた。


「まだまだだな」


だが、その隙に土方は、王たちを連れ出そうとした。

その時、ニーナ王女がこう叫んだ。


「父も母も体を乗っ取られています」

「何!?」


王は土方に雷撃を放った。

が、紙一重で避けた。


「残念だったな。魂呼び寄せの術で、王にはハンジー、王妃にはゾイの魂を吹き込んだ」

「チッ」

仕方なく土方は、ニーナ王女だけを救出した。


「俺から離れるなよ。姫さん」

「は、はい」


「お前ら、王たちがどうなってもいいのか?」

その問いに土方は薄ら笑いこう答えた。

「フン……どうなってもいいぜ」

「何!?」

「俺は仲間の方が大事何でな。それに平和のために死ねれば王たちも本望だろうよ」

「(コイツ)」

れよ。お前なら手下の魂ごと殺せるだろう」

「ふ、ふふ……相変わらず面白い男だ。どうだ?本気で俺様の手下にならんか?そうすれば死者復活の術で蘇らせてやる」

「前にも言ったが、遠慮しとくよ」

「残念だ」

「俺たちは仲間を元に戻す。邪魔はさせね~」

魔王はキャーロットを爆風で吹き飛ばし、少し悩んでこう答えた。

「……好きにしろ。ここはもはや俺様の城、俺様の手下にならんのなら、とっとと去れ」

「ああ、そうする。姫さんも連れて行くがかまわんよな?」

「フン」

「行くぞ。キャーロット」

「ああ」


二人は姫だけを救出し、外に出た。


「よろしいのですか?魔王さま」

「かまわん。土方あいつがこの世にいられるのも、あと3日くらいだろう。ヤツがいなくなれば、お前たちが乗り移った王や王妃を本気で相手にできる者がいなくなる。そうすればおれ様たちの勝ちだ」


「土方、キャーロット。王と王妃は?」

「魂呼び寄せの術で、二人は四天王に乗っ取られた」

「なんじゃと」

「だが、仲間を元に戻す邪魔はするなと言ってきた。戻って、元に戻そう」

「あ、ああ」

「あのうわたくしは?」

「リスポ隊の者たちの怪我は全員治したが、姫様はワシらといたほうが安全じゃろう」

「そうだな。俺の後ろに乗りな姫さん」

「は、はい(お父様、お母様……)」

「行くぜ」


土方たちは、姫を連れ、カーワ村へと戻っていった。




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