表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/42

第21章 リュウの正体

まるで何かに取り付かれたかのように、荒んでしまったリュウ。

雷の魔法の次は氷の魔法で両足を凍らせ動けなくし、再び雷撃を放った。

「(こ、これで記憶が戻るなら、耐えなくては……)」

さらにナイトがやった一回転し、かかと落とし、そして片方の足で蹴り飛ばした。

バキッ!

と音と共にアルテミスは5メートルくらいふっ飛んだ。

「うっ……」


「すごい。リュウ兄ちゃんすごいよ」

「リュウくん……」


そして、リュウは刀を抜いた。


正眼に構え、やや右に刀を開き、刃を内側に向けた。

天然理心流の平晴眼の構えだ。


このままではリュウはアルテミスを殺してしまう。

そう思ったルーナは大声でリュウに叫んだ。

「リュウくん、やめて!それ以上やったらその人本当に死んじゃうわ」


その言葉にリュウの動きが止まった。

「ハアハア……ぼ、僕は一体……どうなってしまったんだ」

「うっ……ううっ……さすがだわ。リュウさん。これが貴方の力よ」

「アルテミス……お前一体」

「貴方が記憶を取り戻せば、魔王になんか負けないわ」

「お前、俺の記憶を取り戻そうとこんなことをしたのか?」

「アルテミスさん、早く手当てをしないと」

「ルーナさん、貴女は本当に優しい方ですね。回復の術なら出来るから大丈夫です」

「ホント。良かった」

その時リュウが人の名前を小声で呼んだ。

「ヴィーナ……」

「リュウくん?」

「その名前、私の名前です」

「えっ?リュウ君、この人を知っているの?」

「リュウ……その名前と僕の運命は生まれる前から決まっていた」

「リュウくん?」

「思い出した。僕の名はリュウ・シー・ドーラ」

「えっ?ドーラって、ドーラ様と同じ」

「ルーナさん、リュウさんの父親はゴン・ドーラ様です」

「ええ!」

「そして私はルーナさん、貴女とリュウさんの娘、ヴィーナ・スー・ドーラです」

「ええ!!」

「私とリュウさんは、20年後の未来から暗闇に飲み込まれてこの時代に来たのです」

「20年後の未来……でも、同じ時期に飲み込まれたのに、貴女のほうが年上に見えるわ」

「この時代へ来た僕は、10歳になったばかりの僕です」


さすがのルーナも混乱していた。

未来ではリュウが二人存在するのか?




次回でリュウの全てが明らかになる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ