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第18章 ドーラとローズ

魔王が死者復活の術を唱え始めて4日目の夜を迎えた。


「もう少しで奴らが蘇る」

すでに4人の手下の魂はなく、あるのは肉体だけであった。


その頃マジックたちは、ルーナたちの帰りを待ちながらも、何かいい作戦はないか考えていた。


「ビルダーのヤツめ、もう1週間以上経つのに、未だパワーを押さえ、実を隠しておるのう」

「そうですね。ところでマジック様」

「なんじゃ?レイラ」

「魔王はマリーの弟クーロンを吸収したわけですが、私はそのような術初めて知りました」

「私も」

「私もだ」

マリーやギゾランもどうやら知らないようだ。

「あれは、ヤツがもっとも信頼しておる魔の四天王の一人、ゾイ・カッターという男が編み出した術らしくてのう。ゾイはトライオンを吸収し、トライオンのような野獣の力を持っておる」

「という事は、人だけでなく生き物なら何でも吸収出来るわけですか」

「おそらく。50年前の戦いでワシはビルダーに吸収させそうになった。じゃが、吸収するのにはかなりの時間がかかるようで、その間にドーラや他の仲間に助けられた」

「そういえば、クーロンを吸収する時もかなり時間をかけていたような……もっともその後、私は魔王によって気を失わされたが……」

「あの術も人や他の生命を奪う術……死者復活の術同様に禁断の魔法じゃな」


その時だった。

戦士たちが何かを感じた。

「魔王か?」

「いや違うみたいじゃ」


戦士たちが外に出ると、3人の男たちがいた。

ローズを追っていた二人組みだ。

そしてもう一人、いやらしい顔をした五十代の男性が、ローズの主であった。

「何のようじゃ?」

「ローズはワシが奴隷商人から買った、ワシの奴隷じゃ。バトルソルジャーであろうと誰であろうと、タダでそいつを渡すわけにはいかん」

ローズはドーラの近くで震えていた。

そんな彼女にドーラは優しく声をかけた。

「大丈夫だよ。俺たちがいるから」

10歳といえども、マジックたちと共に魔王を封印し、再び魔王と戦っている少年だ。

だからローズはドーラの言葉に安心する事ができた。

「おい、オッサンたち、俺たちは忙しいんだ。さっさと帰りな」

「何だ。あの餓鬼は?」

「ゴミーさん、バトルソルジャーはいないようです」

ゴミーというのがローズの主の名前だ。

「そうか。いないのか。残念だな。お前たちもバトルソルジャーがいなければ何も出来まい」

「おとなしく帰らないと焼けどするぞ」

「粋がるな!小僧!やろう共、バトルソルジャーが戻ってくる前に、ローズを取り戻せ」

「へい」

ドーラは剣を抜き、近くにあった大きな岩を一刀両断。

「お前たちの首も斬りおとしてやろうか?」

「ひ、ひい~、コイツ、バトルソルジャー以上にやばい」

そう言って、ゴミーの手下二人は逃げていった。

「お、おい」

「お前は斬りおとされたいのか?それとも生きたまま焼かれたいのか?」

そう言って、片方の手から炎を出した。

「わ、分かった。ローズはお前らにやる。だから、命だけは」

「ならさっさと消えろ!」

「はい」

ゴミーも慌てて逃げていった。

「雑魚が」

「(凄い……)あっ、ありがとうございました」

「何、大した事じゃない」

「(ドーラ様ってカッコいい……)」

ローズはドーラに恋心を抱いていた。


戦士たちにとっては束の間の休息であった。

これから先、地獄のような修羅場が彼らには待っていた。





戦士たちの本名

ダイアナ・シー・ルーナ(2代目バトルソルジャー)

リュウ(本名不明)

マリー・ミゼール

土方総司

レイラ・ルー・ヴォワール(カムイ)

ギゾラン・コー・スモス

キャーロット・クーゴ

マジック・グレー

ゴン・ドーラ

ジェイ・オルーノ(J・O)

ジンヤー・ラムド

アックス・サイジェラ・ジャンパー

ナイト・サーム・アールケイ

ミスト・ライム・アールケイ

ローズ・スレイヴ


戦士の師匠やその他の仲間

カーメ・ローシー

ジャッキー・リー

クラハ・ツー・ガート(初代バトルソルジャー)

マーナ・オー・ヴォワール

パラケルスス・ホーエンハイム

如月美奈子

如月勇

近藤真琴


魔王団

クーマ・サタン・ビルダー

カミュー・ゲンジャー

ハンジー・ナムー

シン・ターナ

ゾイ・カッター

クーロン・ミゼール


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