プロローグ・転生
もう一度記載します
冒険のお話ですがお話の設定上、暴力、流血、軽い性的表現、胸糞展開が出てくることがあります
苦手な方は閲覧しないでください
ある公爵家にとても美しい女の子が生まれました
その女の子には前世の記憶がありました
つらく悲しい思い出が多く、誰も信じられない女の子は一人で生きていけるようになりたいと強く願いました
これはその女の子のお話
(あたたかい…)
動けない
(からだがおもい……)
痛いはずなのに、痛みを感じない
体が思う通りに動いてくれない
意識が朦朧とし、記憶がごちゃまぜになるような、そんな感覚で走馬灯をみた
(なんで、こうなるんだろう…
今まで必死で生きてきたのに、やりたいことすら…)
悲しさと悔しさで涙が溢れた
(神様なんて、いない
願うだけじゃ、望みは叶わない
だったら自分で頑張るしかない…
これから、これからだったのになぁ)
温かかった体はどんどん冷たくなっていく
(だけどもう、どうしようもないみたい…
約束…守れなくて……ごめんなさい…………)
目の前が真っ暗になっていく、音も何も聞こえなくなった
(最後に、会いたかったな……☒☒☒☒くん……)
そこで意識は消え、その体は死んだ
神は見ていた
「なにもできなくて、ごめんね
でもルールで決まっているから干渉できないんだ
せめて来世では好きに生きられるように、
少しだけ手伝ってあげる」
神は女の子の魂に息を吹きかけた
白い光がふわりと浮かび上がる
その光を大事そうに抱えて、突然現れた扉をくぐり抜ける
そして別の神のもとへ飛んでいくと、光に口づけを落としそっと手渡した
「この光が安らかに過ごせるようなところに生まれさせてあげてほしいんだ、頼んだよ」
「わかった、ただ本人次第で変わることもある
転生させることもルール違反なのだから、
今後君の世界とはしばらく関われなくなるがいいのかい?
なぜそこまで、この子を?
可哀想な子たちなどたくさんいるではないか」
「……きまぐれさ
たまたま死に際を見つけて、私たちを信じないと言うから
なにも信じられないような可哀想な子に、
神はいるのだと伝えてみたくなったんだ」
「きまぐれか…
まあ、見ていて面白そうだから
たまにはルール違反に付き合ってやるよ」
魂を抱えた神は光に口づけを落とすと、いってらっしゃーいとつぶやきながら公爵家めがけて光を落とした
その光はふわふわと漂いながら落下していき、公爵夫人に吸いこまれるように入っていった
こうして新たな世界に女の子は生まれたのである
私の作品を読んでいただきありがとうございます
思いつきで書き始めた小説のため投稿が不定期です
若輩者ですがよろしくお願いいたします