963. きらめき☆アイドルは『最高の幸福』を与えたそうです
963. きらめき☆アイドルは『最高の幸福』を与えたそうです
悩んでいる川口さんのために、桜庭さんに凸することになったオレ。今は手持ちのスマートフォンに外部マイクを装着し、音声の最終チェックを行っているところだ。
「あー、あー……どう?」
「はい。問題ありません。きちんと『姫宮ましろ』になってます」
「あの……なんか、目の前で神崎先輩が『姫宮ましろ』に変わるの初めてで……悪いことしてる気分になってきました……」
「気にしないで大丈夫だよ」
「あとは神崎先輩に任せて、私と文華ちゃんは焼き鳥食べて飲んでようね?凸の時は声、静かにね?」
高坂さん……呑気なものだよ。とりあえず、かなえちゃんは……『アニソン縛り!懐かしのアニソンメドレー歌枠』というものを配信してるのか。
~夢花かなえの配信~
コメント
『かなえちゃん最高!』
『素晴らしい』
『かなえちゃんがいくつの時のやつ?』
「ありがとう!いやいや、言わないけどwこのアニメ……10年前だっけ?じゃあ、かなえが6歳の時かなw」
コメント
『なるほどw』
『さっき20年前のやつ歌ってたけどな』
『詮索するな』
「超有名曲だから知ってただけだよ!え?違うってwかなえは16歳だから。それより次、何かリクエストある?あ。ちょっとごめん……ましろ先輩なんだけど?しかも通話。どうしよう。とりあえず出るね?もしもし!すいません今配信中ですましろ先輩!」
《あ。うん。観てたよ~。音大丈夫?スマホでごめんね?》
「え?ありがとうございます!スマホ?外ですか?」
《うん。今ね、つむぎちゃんと夕飯食べてて》
「ましつむてぇてぇじゃないですかw」
《いやいや、ましろに奢らせようみたいな雰囲気出してたからw》
コメント
『草』
『つむつむ居るんだ』
『でも奢る姫』
『優しい先輩や』
《つむぎちゃんは勤務時間外だから配信には出れないんだけど、あと新人ちゃんも居るんだよね。ちょうどかなえちゃんの話が出たから、話したくなって通話しちゃった》
「え。可愛いんですけどましろ先輩、ましつむじゃなくて姫花のほう始まってました?w」
《新人ちゃんに怒られたくないんだけどましろwかなえちゃんはこの前初めて一緒に仕事したんだって?》
「そう!そうなんですよ。めっちゃ可愛かったです!あと、ずっと謝りたかったんですよかなえ。新人ちゃんで色々頑張ってたのに、収録の時に色々聞いちゃって。かなえのこと推してくれてるって聞いてたので、嬉しくなっちゃって。ここだけの話、もしかしたらサインとかお願いされちゃうかも?とか思ってて、前のめりでキモかったかもw」
コメント
『草』
『前のめりw』
『キモいだろ親分w』
『嫌われたな』
「えぇ!?嫌われたかもかなえwごめん。嫌いにならないで新人ちゃんw」
《……そうなんだ。本人も、かなえちゃんに聞かれたことを答えられなかったことを気にしてるみたいだよ?》
「え?いやいや!そんなの気にしないで!かなえのほうこそごめんなさい!だから、次はサイン書くからいつでも言ってねw」
《目の前で配信みてるから、今度は色紙持っていくんじゃないのかなw》
「あはは。待ってるね。せっかくなんで、新人ちゃんに次の歌のリクエスト聞きたいんですけどいいですか?」
《ちょっと待ってね……うん。あのね、アニソンじゃないんだけど、かなえちゃんの『Diamond』歌ってほしいって。まだ歌枠で歌ったことないって言ってるよ。大丈夫?》
「確かに歌ったことないですね」
コメント
『未来のアニソンでは?』
『可能性ある』
『実現よろしくw』
『新人ちゃんやるな』
『オレたちのかなフレ』
『同志』
「未来のアニソンか……うん。ここで歌ってアニメ制作会社さんにアピールするか!連絡お待ちしてますねw」
《頑張ってね。なんかごめんね歌枠のお邪魔しちゃって》
「いえいえ。かなえもずっと新人ちゃんに謝りたいと思ってたんで良かったです!この後『Diamond』歌うので、聴いてね?」
《うん、またね~》
「は~い、ありがとうございました。……いやぁ、ましろ先輩から通話来たよwあれじゃない?さくら先輩にドッキリしようと協力された時以来かも。めっちゃ緊張したw」
コメント
『そうかも』
『姫花もその時じゃない?』
『懐かしい』
「確かに。でもさ、新人ちゃんに謝れて良かったよ。なかなか会えないし、担当マネちゃんじゃないからさ?前のめりになったのも本当で、身近に推してくれてる人がいるのは嬉しいもんなんだよ配信者は。もちろん、かなフレのみんなもだよ?だからさ、今から歌う『Diamond』の歌詞のような最高のアイドルになるから、これからも応援よろしくね?それじゃ、聴いてください『Diamond』!」
こうして、凸をし川口さんの悩み払拭することが出来た。彼女は、Vtuber 『夢花かなえ』の熱烈なファンであり、自分に向けられた、飾り気のない純粋な好意と感謝の言葉に、胸が張り裂けそうになっていた。自分の存在が、推しの力になっているという事実。それがどれほど尊いことか。
「まさか、かなえちゃんが私なんかのことを……」
「良かったね文華ちゃん」
「はい。あの、わざわざ凸をしてくれて、ありがとうございました神崎先輩」
「うん。次はきちんと色紙用意しとかないとなw」
「そうですね、買っておかないとw」
画面には、ファンへの感謝と、未来への決意を込めて「Diamond」を歌い上げる、彼女の「推し」がいる。
「やっぱり……かなえちゃんは可愛くてキラキラしてます」
その力強い歌声、そして配信のコメント欄で共感し合う『かなフレ』たちの一体感に触れ、川口さんは改めて、自分がこのコミュニティの一員であることの喜びを噛み締め、マネージャーという立場を超えて、画面に向かってエールを送っている。
その歌声は、今日、1人の悩めるマネージャーの心を救い、そして1人のファンに最高の幸福を与えてくれたのだった。
『面白い!』
『続きが気になるな』
そう思ったら広告の下の⭐に評価をお願いします。面白くなければ⭐1つ、普通なら⭐3つ、面白ければ⭐5つ、正直な気持ちでいいのでご協力お願いします。
あとブックマークもよろしければお願いします(。・_・。)ノ
こちらでキャラクターのイメージ画像とイメージSONGがあります。興味があるかたは1度観に来てくださいo(^-^o)(o^-^)o
私のYouTubeのサイト
https://www.youtube.com/channel/UCbKXUo85EenvzaiA5Qbe3pA




