表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/101

第六十四話「好敵手」

 力は均衡を保っていた。

 いや、頭に血が上っている分、瀬那が少し劣っている。


「くっ!」


「……」


 瀬那は次第に敵の行動に違和感を覚え始めた。


(ん? 何かおかしくねえか? 俺、この敵と戦ったことあるか?)


 瀬那がそう考えたのにはわけがあった。

 敵の攻撃の動き、避け方、間の取り方……すべてに見覚えがあった。


「……っ」


「──っ!」


 これまで無言だった敵からわずかに言葉が発せられる。

 瀬那はその動きと言葉から、一つの推測を立てた。



(違う、俺が戦っているのは──!)




 刃が交わるその瞬間、二人は互いの名を叫んだ。




「蓮人っ!」

「瀬那っ!」




 瀬那と蓮人は刃が交差するその奥で、互いに相手の目を見つめてにやりと微笑んだ。



 瀬那が敵に見えていたのは、蓮人であり、蓮人もまた瀬那を敵と思い戦っていた。



「たくっ!んだよ、お前なんだったら早く言えよ」


「んなの、できてたらするっつーの!」



 瀬那と蓮人は互いに憎まれ口をたたきながら、刃をそっと下ろす。


「てか、なんだ? つまり俺ら幻見せられて、つぶし合いさせられてたってのか?」


「ああ、そうみてぇだな」


 すると、微かな妖魔の気配に瀬那と蓮人が再び戦闘態勢をとる。

 ゆらゆらと現れたのは、幻を見る前に目撃した男の霊──妖魔だった。


「あいつを倒せば……」


「ここから抜けられるってのか?」


 瀬那と蓮人は顔を見合わせて頷くと、人間の男の姿をした妖魔に向かい、駆けだした──

いつも読んでいただきましてありがとうございます<m(__)m>



この文章の下↓↓↓のほうにこの作品を評価するボタンがあります。


見えづらいですが、、、


また評価に加え、感想やレビュー(推薦文)も書いていただいて問題ございません!

むしろあなたのお声を聴けることが嬉しいです(*^^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ