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第五十六話「帰還」

 治療の準備を終え、妖魔の気配が消えたのを確認すると、そっと胸をなでおろした。


(全員無事のようですね……)


 凛が安心したように一息ついたのを見ると、実桜と蓮人も顔を見合わせて微笑み、頷いた。



 やがて、琥珀の姿を遠くに確認した凛。

 琥珀は凛のもとへ降り立つと、ゆっくりと結月を降ろした。


「ありがとう、琥珀」


 結月は琥珀をなでながら、運んでもらった礼を告げる。


「ありがとうございます、琥珀。結月さんのことは責任をもって傷の手当をいたしますので、朔様のところに戻ってよいですよ」


「く~ん」


 凛の言葉に安心したように、琥珀は再び主人のもとへと飛んでいった。



「さあ、またこれはひどい怪我ですね」


「すみません、私の力が至らないばかりに……」


「いいえ。無事ならそれで良いのですよ。永遠とわと美羽さんには手当の準備を頼んでおりますので、ゆっくり休んでください」


「はい、ありがとうございます」


 結月は右肩を抑えながら、ゆっくりと廊下に向かって歩き出した。

 蓮人が心配そうにその様子を眺める。


「蓮人、永遠とわと美羽さんのところまで一緒に行ってもらえますか?」


「──っ!かしこまりました」


 蓮人は自分の思考を読まれたことに、驚きを隠しきれなかった。


「結月さんだけが戻ったということは、朔様と瀬那も無事なはずです。実桜、念のため医療班に連絡をお願いします」


「かしこまりました」


 実桜は軽く頭を下げると、凛のもとを離れて連絡に向かった。


(さて、朔様と瀬那の帰りを待ちますか)



──────────────────────────────



 朔と瀬那のもとに、結月を送り届けた琥珀が帰ってきた。

 主人のもとに身を寄せると、そのまま座って指示を待つ。


「瀬那、帰るぞ」


「はいっ!」


 朔と話したことで自信を取り戻した瀬那が、返事を返す。

 二人が乗りやすいように琥珀は伏せると、朔、瀬那と順に背中に乗る。

 琥珀は立ち上がり、軽々と地面を飛びあがって、そのまま宮廷へと戻っていった。



 やがて宮廷の回廊部分に、凛の姿が見えてきた。

 凛は全員の無事の帰還に、顔をほころばせた──


いつも読んでいただきましてありがとうございます<m(__)m>



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見えづらいですが、、、


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