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光を受け継ぎし者 ―追放された光は導かれ再起す―  作者: ネオ他津哉
第三章「歩み出す継承者」編
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第81話「風の思惑と策謀の行方」

後書きの下に他作品へのリンクが有りますのでよろしくお願いします。

「じゃあ俺はこれから旋賀家に行くけど、他はどうする?」


「私はもちろん一緒に行くよレイ!!」


「私もご一緒しますレイ様」


 アイリスと流美は付いて来るようだ。これは予想通りで、ひなちゃんと可能なら楓にも来てもらおうと思っていたら意外な答えが返って来た。


「レイさん、それにアイちゃんも私は残ります。ジョッシュさんそれから早馬さんと楓さんにお話が有りますので、ね?」


「そう言う事、案内は旋賀の二人にお願いするから」


 俺は、ひなちゃんが来てくれると思ったから少し驚いたが三人を指名したのなら何か有るのだろう。分かったと言って俺達は旋賀の家へ向かった。

 

 旋賀の家は市内の郊外で涼風の本邸に比べたら小さいが、それでも正門を抜けて玄関までは車で付けられるくらいの大きさの邸宅だった。


「驚いたな洋風の邸宅なんて」


「この屋敷は普通の家なんです。対妖魔、悪鬼対策は無くて一時避難用でして旋賀のというよりも嵐野家から管理を委託されたものなんです」


 助手席の雄飛の話を聞きながら俺は車を玄関前に付けると扉が開いて中から藤色の着物の女性が付き人と出て来た。その顔を見てこの人物が俺の叔母なのだとすぐに理解した。髪の色や目元が特に似ていた……あの女にも、そして俺にも。


「ようこそ当家へ、レイ=ユウクレイドル様」


「はい。本日はお招き頂き感謝します旋賀殿……」


 俺を見る目は探るようなもので、だから余計にあの女を思い起こされ俺の心は様々な感情が浮かんでは消えを繰り返し怒りに近い黒い感情が沸き上がりそうになる。


「あなた、私はいつも隣にいるから、ね?」


 だけど、そんな俺の手を握るアイリスの手の感触が俺の心を落ち着かせてくれた。自然と強張った体の力も抜けて行く。


「ふぅ、そうだよな……よっし、初めまして叔母上、元・炎央院黎牙で今の名はレイ=ユウクレイドル一応はあなたの甥です」


「あら、ふふっ、でも貴方とは会うの今回で三度目なのよ元・黎牙くん?」


 え? せっかくビシッと決めたのに予想外の発言に俺は完全に虚を突かれ目の前で、あの女と似ている俺の叔母の発言に固まってしまった。





「そうなのよ~。あなたが生まれてすぐの時と三つの時、確か姉さんが刃砕様の暗殺のための会議で実家に帰省で戻って来た時に抱っこしてあげたのよ~」


 俺は初手からとんでもないこと言いやがった人の出してくれたお茶を吹き出しそうになりながら複雑な顔をしていた。見ると隣の妻と従者も同じ表情で固まっている。


「そう、なのですか……」


 そうとしか言えなかった。いきなり両親の秘密を親族からぶちまけられた俺の気持ちを考えてくれないかなこの人。


「そもそも刃砕様が奥様、前当主の傍付きだった楓果姉さんに目を付けたのが原因だったのよね~」


「えっと、そうなのですか……流姫様……」


 ボリボリ煎餅を齧りながら昔を語り出す俺の叔母、旋賀流姫の話には流美も俺も付いていけない。だがそこで俺の仲で一つの疑問が生じた。あの女は前代の涼風家当主の愛人だったはずと聞いてみたら予想外な答えが返って来た。


「ああ、あれは姉さんが勝手に言ってるだけよ。昔からプライドは人一倍高かったから。実際は刃砕様が姉さんに一目惚れして使えそうだから埋伏の毒にしようって涼風本家が嵐野家へ打診したのが真実よ。そもそも迅人様は妹のように扱ってたし、奥様には完全敗北してたから姉さん」


 驚く俺に対してアイリスだけはなぜか「それでか……」と訳知り顔で納得していた。だけど俺は今の話を聞いて久しぶりに胸のすく思いだった。


「それは良い事聞いた。今度、会った時に言うしかない!!」


 最初は勢いに付いて行けなかったが、あの女をからかう最高の手札が手に入った。やはり持つべきものはお喋りな親戚だ。


「レイ、そう言うの止めた方がいいから、さすがに酷いよ……」


「俺があの女にどんな目に合わされたか、これくらい良いだろ」


「レイ様。別に止めは致しませんが復讐にしてはその……みみっちいですね。仮にも光位術士の最高位の光の継承者としてそれはいかがなものかと」


 それを言われて俺は少し冷静になった。そもそも今さらあの女と会う事の方が不快な事に気付いたからだ。


「アハハ、良いわね里中のお嬢さん。さすが有名人ね」


「恐縮です旋賀様。その、有名人とは?」


「そりゃ私達は風聖師、聖霊使いの中で最も諜報と隠蔽に長けているから情報戦においては他家に負けはしないわ。翔子あれを出して」


「はい。特にL&R社の皆さんは『聖霊新聞』でここ最近はずっと一面を飾ってますから!! これとか!!」


 聖霊新聞とは俗に言う機関紙で聖霊使いの特に四大家のそれぞれの活動報告などが記載されたもので追放されるまでは勇牙や炎乃華の活躍なども記事になっていた。


「え~っと何々、麗しの奥様特集だって!! 一位が私だよレイ!! この新聞は良い新聞だよ~!!」


 このようにコロッと騙される人間も居るから危険な新聞だ。その横を見ると俺の事も書かれていた。


「海を渡った最強の無能ね……言ってくれるじゃないか。この件は流美は知らなかったのか?」


「はい。この機関紙は月一発行で先月までは清一さんや刃砕様がメインでした。今月号は先週発行ですし例の決戦の臨時号まで出たのでチェックはまだでして」


 軽く目を通すと俺の経歴や炎央院との確執だけは随分しっかりと書かれていた。そしてこの手の仕事は風聖師が引き受けている事が多く必然的に涼風家の息のかかった者の発行なのだろう。


「それで流美さんや氷奈美様の記事も有るんです!!」


「そうなのですか翔子さん……こっ、これは」


「えっ、どうしたの? レイ、流美さん……ほぉ……」


 そこにはこの間の五大聖霊総会の顛末の簡易なまとめと日本支部についての情報も有ったが問題は記事の見出しだ。


「それで黎牙くんどうなの? 愛人は本当に二人だけなの?」


「なっ!?」


 見出しには『本妻と愛人二名で日本での足場は固まったか?』と書いてあって水森家以外の三家はどう動くか等が記事の中心になっていた。


「ちょっと母さん!! いきなりマズイだろ!!」


「なるほど、この記事で二人は流美のことまで知ってたのか……」


 アイリスの存在は圧倒的に日本の術師界隈に衝撃を与えただろうし水森氷奈美つまりは、ひなちゃんも水森家の才媛として有名人だった。しかし流美は無名、そもそも里中家の性質上まず表には出て来ないから珍しかったのだろう。


「ここでも愛人話かぁ……そもそも二人に失礼だよ!! そうだよね流美さん!!」


「い、いえ私は二番目でも三番目でも……」


 待て流美サラッと言うな。こいつの場合はそういう教育を受けていたから咄嗟に出たから仕方ないだろうけど今はマズいんだよ。


「そうだった流美さんも割とそういうタイプか……最近は親友も怪しい動きしてるから私は心配だよ」


「いや、ひなちゃんと俺は……」


 そう言いながら俺は数日前のひなちゃんの裸体を思い出していた。嫌にリアルな夢だった。何を考えているんだ俺はと首をブンブンと振っていた。


「意外と一途な所は親譲りかしら? 黎牙くんも」


「一途って……クソ親父は他の女抱きまくりだし、あの女に限って暗殺未遂ですよね? どこが一途なんだか」


 親父は複数の妾は居たし、じゃあまさかあの女に似ているとでも言うのか? それこそ論外だありえない。


「いくら叔母さんでも言って良い事と悪い事が有るんですが?」


「ふふっ、ごめんなさいね。ただこれから会う人は私以上に厄介だから耐性を付けてもらわないといけないから」


 そう言われてフッと笑いながら影が差したのを見て俺とアイリスは表情を引き締めた。今日の本題のようだ。


「あなた以外と会うとは聞いてないのですが、雄飛そうだったな?」


「すいません。俺……」


 雄飛の様子からここに連れて来る事自体が不本意だったのは見てれば分かる。翔子の方は逆に喜んでいたが彼は最初から違っていた。


「まあ良い予想は付いてる。それで俺に会いたいという親戚の名前を教えて下さいよ叔母さん」


「さすがは姉さんの子ね……お察しの通り。もうすぐここに来るのは嵐野家の生き残りで現当主代行の嵐野早咲(さき)……私の姉よ」


 あの女は三女だと聞いていた。ならば普通に考えたら姉が二人いるのは当然で雄飛や流姫叔母さんの様子から来る人間にも予想がついた。


「一人だけですか?」


「一番上の姉は当時涼風本邸へ招集されていて嵐野家前当主で夫と嫡子の実子、主だった者も涼風家前当主を守って全滅したわ……この子達の父親も……」


「そう……ですか。叔母上それに雄飛、翔子すまない。今回の件では俺がこの国に闇刻術士を呼び込んだようなものだ。君達の父親の死の間接的な原因は俺だ」


 俺が頭を下げるとアイリスと横の流美も三人に頭を下げていた。


「そっ、そんな!! レイさんはあの黒い刀を使う奴を、父さんの仇を倒してくれたんですよね!?」


「そうですよ……私達は震えて避難しか……術師だったのに」


 そう言う従兄妹二人を見ると申し訳なくなる。俺がギリシャで奴を倒してさえいれば二人の父親が犠牲になる事は無かったのだから。


「二人はこの通りだけど私は許さないわよ黎牙くん」


「そうですね、それで現在未亡人の叔母さんのご要求は?」


「調べさせてもらったわ。帰国してからの出来事、それと今のあなたの状況。因縁も恨みも全部……その上でお願いするわ嵐野家の生き残りへの協力をお願い」


 今度は逆に叔母さんの方が土下座していたので俺はあえて何もしないで見下ろすような体勢で言った。


「…………具体的には?」


「現在の嵐野家の血筋的な意味で生き残りはこの子達と私と姉二人、あとは遠縁が数名だけ。これが門下二百を超えた嵐野家の現在の生き残りよ」


 嵐野家の規模は知らなかったがそんなに多かったのかと驚かされると同時に叔母さんの言いたい事は理解した。


「つまり?」


「この子達の後見人になって欲しいの!! お願い……します」


 顔を上げずに彼女は頭を下げ続けた。横にいた翔子は茫然としていたが雄飛も隣に並んで土下座していた。どうやら翔子だけは今日の会見の本当の意味が分かっていなかったようだ。


「なるほど、俺の追放を手引きしておきながら今度は助けてくれと……中々に愉快なジョークを言ってくれますね叔母さん……」


「何も、返す言葉が無いわ……」


「取り合えず顔を上げて下さい。それに決めるかどうかは現在の当主代理と話し合いをしてからで――――」


「それは……出来ればこの場で確約を、お願い出来ない……でしょうか」


 俺の追放当時に勇牙より年齢の低かった従兄妹二人を責める気は無い。そもそも俺の存在すら知っていたか怪しい。目の前の叔母にしても他家のそれも分家筋に嫁いだのなら権限など無きに等しかっただろう。


「だから余計に気になります……そこまで急ぐのはなぜですか」


「そ、それは……」


 目の前の叔母が口を開く前に外で気配を感じた。四名、聖霊力は並み……つまりは普通の聖霊使い。乱暴に開かれたドアの音でアイリスと流美が警戒態勢に入っていた。そして扉が開かれた。



 ◇



「失礼するわ。ふっ、やはり似ているわね。あの出来損ないにそっくり……」


 その女、恐らくは俺のもう一人の叔母と思しき人間が俺を値踏みするように見て来る。どうしようもなく不快なあの女の視線によく似てる。目の前の叔母さんは顔だけは似ていたが目の前の女は雰囲気までそっくりだ。


「姉さん。時間よりだいぶ早い到着ですね……」


「あなたこそ無様に頭など垂れて、それは腐っても貴方の甥。そして女を武器にしか出来なかった出来損ないの息子。なぜ頭を下げる必要が有るの?」


 言いたい放題だな。側には無駄に聖具を装備した護衛の男が一人、後は二人の少女がいて本人は黒い着物で俺を薄っすら笑みを浮かべ睨みつけていた。


「早咲姉さん、状況を考えて下さい、もう嵐野家も涼風も生き残れるかどうかの状況なのですよっ!!」


「なればこそ忌々しい他の分家は滅び生き残りは三つ、しかも凪沢が動けない今こそ涼風に成り代わる好機、それがなぜ分からないの?」


「無謀と何度も言ったはずです。それに涼風への恩義が――――」


 二人の叔母の言い合いはヒートアップしてるが俺は心が急に冷え切って感情が死にそうになっていた。そしてその中で最初から一つの疑問が浮かんでは消えていた。


「本家には過去に何度使い捨てにされたか、それこそ目の前のそれが象徴でしょう? でもあの出来損ないも最後に良い物を残した。あなた、早くこの二人のどちらかを妾に選びなさい!!」


「はぁ……一つだけ聞きたいことが有る」


 目の前の女は連れて来た少女二人を俺の方に見せつけるように言ったが俺の心は冷え切ったまま目の前の女を見て言う。


「何かしら?」


「出来損ないとは……俺の、俺の母のことかっ!!」


 おかしいな何で俺は怒ってるんだ。あの女のことで俺が怒るとか、それこそ天地がひっくり返っても有り得ないと思っていた。


「レイ……」

「レイ様」


 今日はとことん厄日だ。アイリスと流美には心配をかけてしまったし、異国の戦友の部下は情けない失態を犯すし、目の前の俺の叔母と名乗る女はこんなで挙句あの女のせいで不愉快だ。


「そうよ。全く使えない出来損ない。あなたが使えるか使えないかも見極めないで手放すなんて前から甘かったけどここまでとはね」


「ならあんたは出来損ないを御せないで俺を追放した口先だけの役立たずかな?」


「なっ!? 物言いまで楓果にそっくりね!! 本当に忌々しいわね」


「似てるとか冗談でも言うなよ役立たずが、のこのこ生き残って助けて下さいの一言も言えないのか?」


 俺が一歩近づくと護衛の男が術をぶつけたが目の前でヴェインが簡単に弾く、アイリスに憑依されてないのに勝手に出現していた。


「なっ!? ひ、人型の聖霊……聖霊帝なんて噂話じゃ」


「ヴェイン止めろ、お前の聖霊力ならそこの雑魚は失神してしまう」


 実際、護衛の男と連れて来た女二人は尻もちをついていたが腐っても現当主代行のは震えながらも立っていた。


「ぐっ、バカにしてぇ……力をひけらかすのも、母親譲り……かしら」


「声が震えてますよ? あの女にも似たような目に遭わされたのか?」


 図星なようで「ぐぬぬ……」と本当に言っていて笑いそうになるのを堪えたが状況は分かった。嵐野家を生き残らせるために流姫叔母さんは俺に助力を、対してこの女は俺を使って涼風家を倒し下克上したいらしい。


「良い事を教えてやるよ役立たずさん。あんたみたいに奸計を巡らせて負けたのが、あの女つまりお前の妹だ」


「らしいわね。息子を始末出来ずに逆襲されるなんて甘い女。だから追っ手はこちらで手配すると言ったのに、あんな流れ者の術師ばかり雇うなんて本当に愚か」


「ああ、それについては同感。あと俺はあんたに協力はしないんだが?」


「協力? 違うわあなたは服従するのよ私の奥伝でね!! 風の言の葉に――――」


 どうやら風の奥伝が破られているという情報は伝わってないようだ。時代はもう動いている。そんな時代遅れの術じゃ俺を縛れない。


「効かねえよ……今さら風の奥伝が俺に効くわけないだろっ!!」


 俺の気合いを入れた一喝だけで目の前の女の聖霊力は軽く吹き飛んだ。どうやら聖霊も一緒に出していたらしく聖霊の消滅する気配も感じた。


「嘘よ、風の奥伝が効かないなんて……そんな報告入ってない!?」


 ヒステリックに叫ぶ姿も似ていて姉妹だと思わされる。封印牢に連行した時と似過ぎていて本当に嫌になる。


「あの女も似たような事を言っていた……さて、俺がこの北の地に来た目的は闇刻術士討伐以外にもう一つ、涼風家との協力関係の強化だ」


「これは私の祖父、つまりL&RグループのCEOも了承済みでさっき涼風の当主にも伝えました」


 アイリスが俺の横で毅然と言い放った。先ほど早馬さん達との会議で改めて俺とアイリスの連名で協力を約束し誓約書も交わして来たからもう二家の関係は盤石だ。


「くっ、異国の女に誑かされるとはね……せっかく海外と繋がる凪沢の動きを封じたというのにっ!!」


「なっ、早咲姉さん!! 本家の人間にまで手を出したの!?」


「当たり前でしょう。凪沢を潰せば分家は二つ、しかも我が家と同じで死に体状態、今なら直系の青二才共を操って我が家の天下になる!!」


 あまりにも下らない妄想だ。仮に俺がこの地に来なくても楓・琴音の姉妹なら防げたし、早馬さんも光位術士の専横さえ無ければ気付けたはずだ。


「なるほど、流姫叔母さんの狙い……分かりました」

誤字報告などあれば是非ともよろしくお願い致します。


ブクマ・評価なども有ればお待ちしています。

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