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機巧少女

作者: Velem

生まれて初めて夢を見たの。


愛する貴方との子を授かる夢よ。


 私たちは日の当たる窓辺で腰かけていたわ。授かり物のお腹を擦りながら貴方が優しく声をかけてくれるの。


 名前は何にするのか、男の子なら、女の子なら。尽きない話題に花を咲かせていたわ。


 この幸せな時間が果てることなどあり得ないと自然と感じてた。




 ほんとバカみたい…。現実の私はネジとバネしかないのにね。


 お腹を開いてもあるのは私を構成する鋼鉄の基盤とたくさんのチューブだけ。


 私に流れる血は偽物で、この感情もプログラムされたに過ぎない。


 どんなに貴方が私を求めても、私たちの間に子供ができることなんてないの。 


なのに、まさか最期に見れた夢がこんなに幸せな夢なんて…。


 これじゃあ昨夜、私のコアが稼働限界を迎える覚悟を決めた意味がないじゃない。


 もっと貴方と共にいたいって思っちゃうじゃないのよ…。


 コアが熱くなるのを感じる。その熱が目の奥を伝い、体外に排出され、頬を伝う一筋の涙となったのを観測した。


 嗚呼、まさか涙なんてものを感知する日が来るとは思いもしなかった。


 貴方との別れがこんなにも悲しく、日に日に増してきているのを感じてた。そこに恐怖を感じたこともあった。


 だけれど、もう限界のよう。貴方に愛された日々はわたしをマシンドールと忘れさせてくれた。私を一人の人間として、一人の女として愛してくれたことで私は本当に幸せだった。


 来世と言うものを信じるならまた貴方のそばにいたい。


 ずっとずっと私も貴方のことを愛していpEu5.,V2tnc2………

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