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魔剣使いと魔剣の誕生

「三千年前、この辺りにはメミネス帝国とアリオス王国の2つがあって、それが絶えず戦っておったのじゃ。だが、メミネス帝国は魔法、鍛治の技術において、アリオス王国に劣っておった。次第にメミネス帝国は負けがこむようになっていったのじゃ。そんななか、その時の皇帝が秘策を出した。それが、自国の技術で勝てないなら、最強と呼ばれし者の力を借りると言うものなのじゃ。皇帝は人員を各地に派遣した。そして、交渉の末に当時最強と呼ばれた種族が武器作りを一回だけ手伝うことになった。


天空の支配者 ドラゴン族の魔剣 ガレウス


水中の覇者 魚人族の魔剣 ウイーシュ


そして、闇の悪魔 バンパイヤ族の魔剣が妾アズガレナ。


この3つが本来、魔剣と呼ばれるものじゃ。この3本は妾のように人間の形もとれるぞ」


「えっ、じゃあ、俺らが知っている魔剣というのは?」


「ちょっと待つんじゃ。後に出てくる。じゃが、魔剣というのは他種族との共同開発だったのもあって、人間の身体に合わなかったり、強力な力を使うのに制約があったりとそれぞれいわゆる代償というものがある。妾でいうとまず妾の力に耐えられない身体は妾を持つことさえできないし、妾が持つ強力な技を使うのも代償が必要になる。じゃが、後に三体とも使い手が現れた。その後、すぐに妾たちは戦いに投入され、その威力は妾たち3本だけで戦況をひっくり返したほどじゃな。特に妾はその戦いと相性が良く、沢山の人を殺したのう。あの血沸き踊る戦場。血塗られし魔剣と敵、味方から言われたあの頃を、思い出すだけでゾクゾクしてくるぞい」


「あの、アズガレナさん?」


「おっ、すまんのう。つい、魔剣としての本性がでてしまったのじゃ」


いいんだけど、血沸き踊る戦場でゾクゾクするって怖すぎるんだけど。


「情報はいつしかまわるものじゃ。メミネス帝国が言葉を使う不思議な剣を使うということを知った、アリオス王国は自国もそのような剣の制作に乗り出した。そして、2年後、妾たちのように自我を持つ剣を作り出していた。その数、四十本。妾たちには劣るものじゃがいかんせん数が多い。妾も6本壊したが、それでもメミネス帝国は負けることも増えてきた。

そんななか、妾の使い手が死んだのじゃ。帝国は急いで次の使い手を探したが、見つからない。3本柱の1本を失い、より押されていく帝国。そんな状況で帝国が作り出したのが、そなたたちがいう魔剣なのじゃ。

じゃがそれは、妾たちとは全く違うもの。自我は持つが破壊するしか脳がなく、誰でも使えるが、その者の思考は無視して暴れまわる、そして聖剣より弱いという、ここからは偽魔剣というが、その偽魔剣を大量生産することでなんとかを戦況戻そうとしたのじゃが失敗。

そんななか、まだ使い手が現れない妾はいつしか洞窟に隠されることとなった。

時々、使い手に現れにやってくる奴が灰となって消えていくのじゃ。

そして、そんな輩もいつしか来なくなっていった。隠された場所がお主とあった、あの場所じゃ。


それで、ここからは少し憶測になるのじゃが、多分、争いはなんらかの形で終わり、妾たちのような本物の魔剣は姿を消し、偽魔剣と聖剣が各地に散らばっていったのじゃろうな。そして、歴史が過ぎていくうちに妾たちのことが忘れ去られたとだろうなぁ。


あっ、ちなみにじゃが、お主が戦ったあの怪物は五百年前、偶然、妾を手にした者がなったものじゃ。少し、妾を操れる適正があったせいで灰にならずにあの姿になったのじゃ。


どうじゃ、理解できたか?特にお主らが思う魔剣と妾との違いは?


「うん。それはわかった。今もこうしてアズガレナと意思疎通できてるから」


「ならいいのじゃ。妾自身も、なぜ聖剣や魔剣が各地に散らばっているのかなど、洞窟に入れられた後のことは知らんからの。それは他の魔剣に聞くしかないか。それよりもお主、気づいておるかのう」


「近くにモンスターがいること。それなら、気づいているけど」


「そやつで妾の戦闘面での違いを見せてやるのじゃ」


「わかった」


手を繋いだまま俺たちは気配に気付いたモンスターのところへ向かった。


そこにいたのは、ベスタートル。

Eランクに位置する亀型のモンスターだった。

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