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元聖剣勇者と落ちた先

若干、短いです。

多分、次長くなるから許して!

「ふぅ、なんとか、来れたな」


俺は軽症を負いながらも、死ぬことなく穴の底に到着していた。周りには落ちて粉々になったと思われる破片が散乱し、今の俺がいる場所も若干足場は不安定だ。


「本当にこの剣に命を救われたな」


急に穴に落ちてから3秒後、ふと我に返った俺は無我夢中で持っていた鋼の剣を近くの壁に突き刺した。正直、だいぶ悪い賭けだった。俺の体重と落下の力で折れるのが普通だし、例え、剣が耐えても上から大きな岩が降ってきたり、暗殺者達が追ってきたらアウト。

それでも、俺はその賭けに勝った。

そして、俺はマンリンデ草もなく、暗殺者が残っているかもしれない地上への帰還を諦めて、下へと降りていった。ほとんどは壁の突起を使って降りていったが、手足をかけていた部分が突然崩れることも多々あり、そのたびに剣が支えてくれた。


降りる途中には何もなかった。でも、穴の底まで降りた俺の目の前には1ヶ所の空洞がある。


「行くしかないよな」


一応、追手やモンスターがいないな神経を使いながら、毒が周り、満身創痍の体に鞭を打ってその方向に歩き始める。




ゆっくりとした足取りで10分ほど歩いたところで、今までただの土の壁だったのが、急に細工が施された石の壁が現れ始めた。床も石のブロックになっているので、もう、マンリンデ草は期待できない。


「ここは遺跡なのか?」


壁に近寄り、被っている土を手で払う。そこには、何か文字のようなものが書かれているように思われた。俺は農村出身なので、勉学、語学ははっきり言って疎いが、これは今の共通語の文字ではない。


「知らない文字ってことはかなり昔の物。こんな場所にあるなら、多分、未発見だよな。まだ、俺が生き残れる可能性はあるな」


未発見の遺跡や神殿には特殊なアイテムが置かれていることもあり、それは時には素晴らしい効果を持つものもある。もしかしたら、今の状況を打破できるものが置いてあるかもしれない。


「まだ、希望はある。気張れ、俺!」


自分を鼓舞して歩くとすぐに、目の前に進路を阻む大きな扉が現れた。装飾もされ、もちろん文字も書いてあるが分からないのは変わりない。


「戻る時間も無いし、場所もない。行くしかないな」


正直何があるかわからない。この扉を開けたらどうなるのか理解したくても俺にはできない。でも、開けなきゃないも起こらないんだら。だから、開ける。


扉に手をかけ、ゆっくりと奥に押す。


ギギギっという音と共に扉がゆっくり開くと、薄暗く灯がつく。その場所は半径25メートルほどのドール状のスペースになっていた。


そして、自分と同じ180センチの身長ながら、全身が黒く濁り、若干の凹凸もある不気味な二足歩行の怪物が1本の剣を持ち、真ん中で挑戦者を待つかのように待ち構えている。

そして、この空間で一際、大きな存在感を放っているのがその怪物が握っている剣。蝙蝠の羽のような装飾が付いた真紅の剣。

もちろん、普通の売り物の中にもあんな感じの凝った装飾が付いたものもあることにはある。多くの冒険者なら遺跡にある少し特別な剣だと感じるだろう。

でも、少し前まで、聖剣を操っていた身だからこそ、高い確率で確信が持てる。


あれは魔剣。

聖剣に対をなす存在として認識され、聖剣よりは若干劣るものの、強大な力を持ち、持った人を狂わせ、被害を撒き散らす剣の1つだと言うことを。


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