表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/28

幕間 聖剣使いとその後 1


キースが死んだと報告してから、レインたちは王城の訓練場で特訓を重ねていた。


「あー、暑い。やってられないわ。私、休憩」


「なら、我も休憩するとしよう」


「回復魔法を撃つ相手がいないので私も休憩します」


「なら、俺らも休憩だな」


「はい、そうしますか」


とは言っても、1時間軽く剣で打ち合ったり、魔法を撃ったりしているだけで、1日の大半は日陰でお菓子を摘みながら、楽しくお喋りをして過ごしている。


「いいんですか。皆さん、もっとやらなくて」


キースの代わりに入ったフウガが皆を咎めるが、


「いいの、いいの。どうせ、レインが聖剣の力をしっかり使えるようになれば、私たちなんてほとんど要らなくなるし」


「当然だな」


「だから、私たちはレインさん待ちなので。それに今でも私たちは十分強いのにこれ以上、特訓する意味はないじゃないですか。それよりもフウガさんも一緒に食べましょう」


「フウガだって、俺が認めた超一流の剣士だ。だから、大丈夫だって」


「わかりました」


結局、他の4人に流されて、彼自身も特訓をやめてしまう。

彼も元近衛騎士なので、王子の言うことには基本的に肯定する。


「それより、レイン。まだかかるの?遅すぎじゃない。もう2週間よ」


「しょうがないさ。あの元勇者の追悼などの無駄な式がいっぱいあったんだから。あのキース並みに時間が使えていれば、とっくにキースなんか超えてるよ。それに、少しぐらい遅れていたって、アッシュの力を扱えれば今まで倒せなかったモンスターもすぐ倒せるようになるさ」


「その通りです。僕は聖剣の中でも最強の聖剣ですから。レインが使えば、基本的にどんなやつだって倒せますよ」


「そうですよ、ルージュさん。レイン様はあの暇人と違って忙しいんです。気長に待ちましょう」


「そうね。わかってるわ。ちょっと、成果が出なくて焦っただけ。忘れて」


ルージュは気を落ち着かせるために目の前にあった紅茶を飲んだ。


「それで、キースって死んだのよね」


「俺が雇っている暗殺者集団に殺させたから間違いないな。あいつ、暗殺者四十人から三十分

近く逃げたらしいぜ」


「火事場の馬鹿力ってやつですね」


「あんな奴でも、死ぬ気になればできるんだな


「まぁ、最後は逃げた洞穴で足元が崩れ、そこの見えない穴に真っ逆さまだって。それに毒入りのナイフが当たってるから、死んだだろうって。一応、その入り口を1日監視したけど、誰も出てこなかったってな」


「穴に真っ逆さまに落ち、生きていても暗くて誰もいない中で死ぬ。フフ、ずっとひとりぼっちのあいつには相応しい死に方じゃない」


「でも、死体は確認してないでしょう。なら、生きているって可能性も」


「なぁ、フウガ。なら、お前は毒が回っている状態で底の見えない穴に落ちて、生きてられるか?」


「無理です」


「俺にも無理だ。なら、あいつには絶対に無理だ。わかるな」


「はい‥‥‥」


「なら、この話は終わりだ。誰か他の話題はないか」


そう言うとリオンはクッキーを無造作に掴み、口の中に放り投げた。


「そういえば、1週間前、魔剣が出たらしいですね」


「我も聞いたぞ。ライクルの街だったな」


「あー、あったなそんなこと。俺らに伝わる前に終わっていたらしいな。運良く、近くに他の聖剣使いでもいたか」


「それが、1人の冒険者によって倒されたそうです。なんでも真っ赤な剣を持った冒険者らしいです」


「なによ、それ。魔剣は聖剣を持った者でしか、まともに戦えないんじゃないの。上位の冒険者でもないんでしょ。その言い方じゃ」


「はい、名前なんか、全く出てきません」


「なら、デマだ。デマ。大方、魔剣だと誰かが勘違いして、それを倒したのが、その赤い剣をもった奴なんだろ。第一、ただの剣を持った冒険者が倒せるやつじゃねーよ」


「そうですよね。それじゃあ、この話もおしまいです」


そうそうにその話題を切り上げる、レイン達。


その近くで、


「真っ赤な剣。いや、まさか。あれを使える者がまた存在したなんてことは、いや、ないですよね」


というアッシュの呟きには誰も気がつかなかった。


ブックマーク、評価などお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ