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奇異染手  作者: 河童執事
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散々探し始めました。

会えるのかな?

妖狐に自分の無実を証明するために連れて河童を探索中。

「まさか、少し目を放してるうちにいなくなるとは」

「やはり、君が何かしたから隠れながら逃げているんじゃないのかい?」

「違う!それにしても、わずかな間に何処に行った?ぱっと見つけられる妖術があればな~」

「ありますよ。」

「えっ!あるの?じゃ探してくれよ。」

「嫌ですよ。君から逃げてるかもしれないのに、協力しませんよ」

「ちぇ!」

あちこち見ている最中、茂みから急に頭が出てきた。

ビックリするカラス天狗。

「うわ!何?」

「ふぅ。ここらで採れる食べ物は、このくらいですかね」

「先ほどの河童でしたか。なるほど。今までしゃがんでいたんで見つかりにくかったでんすね」

出てきたのは、探していた河童。説明する妖狐。


「あ!驚かしてしまいましたか?ごめんなさい」

「いえ、私は大丈夫です」

「いたー!探した!見つけた!捕まえた!」

「なっ!?なんですか?」

「この妖狐に言ってやってくれないか。オレはお前に何もしてないって!ほら、妖狐見てみろ。体に傷なんて無いだろ!」

「えっ!えっ?」

「確かに、何にもなってないですね。疑って申し訳ありませんでした」

「よし。疑いがはれた。よかった~」

「何が、どうしたんですか?」

「おっと。これは失礼しました。実は、かくかくしかじかでして…」

妖狐がここまでの流れを話す。


「なるほど、そういうことですか」

「そうそう。大変だった。ずっと疑いの目で見られていて」

「解決してよかったですね。では、私は旅をするのでこれで失礼します」

「旅と言うと、何処か目的があって行くのですか?」

「いいえ。前から寝ている時の夢で《お前は…ここにいてはいけない…今こそ…今こそ…》と、お告げみたいなのがあったのでとりあえず西に向かって進んでみようと思います」

「そうですか。では気をつけて旅を続けて下さい」

「では。」

「行かせないよ!何、二人で終わらそうとしてるの?」


河童が荷物を持って歩こうとした時に立ち塞がるカラス天狗。

「へ?」

「オレは、河童!お前に用があるんだけど」

「何です?」

「お前、村から出る時に天狗と一悶着起こしているだろ」

「確かに。あれは天狗が村を襲っていたので私が助けに入ったんですけど何か?」

「お前が倒した相手は俺の上司で、その上司からお前を連れて来るように命令されているんだよ!」

「それって連れて行かれたら仕返しされる流れじゃないですか。嫌ですよ。」

「お前を連れて帰らないと、俺が怒られるんだ。嫌でも連れて帰るからな」

「そう言われても…」


妖狐がカラス天狗と対峙する。

「ここは任せて、旅に行きなさい」

「いいんですか?」

「話を聞いていれば、あなたは何も悪くないようだ。さ、早く!」

「ありがとうございます」

「邪魔をするな…(なんだ、これじゃオレ悪役みたいだな)」

「妖術!妖気弾!」

河童を逃がして妖気を練って作った玉を飛ばす。

「へん、こんなの当たらないね」

「では、連続では?」

「どうにか避けられる」

「連続で打つ速度を上げてみましょう」

「これは、きつい」

「このくらいでいいですかね」

急に攻撃をやめる妖狐。

「なんだ?もう疲れたのか?」

「いえ。打つ必要性が無くなったのでやめました」

「必要性が無くなったって…あっ!しまった!姿が無い。どこだ!」


回りを見渡すと河童の姿は無くなっていた。

「どうしてくれるんだ。あれ、いない?」

妖狐もいなくなっていた。

「うそだろ。散々探して、また探さなくちゃいけないのか…がっかり」

どうやら、捜索の旅はまだまだ続くようであります。


捕まえられるといいね!

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