段々思い出し初めた!
第一話後編です。
カラス天狗は上司達と一緒に村外れの河童の家を壊した為、村外れの河童を探しに河童の村に到着。河童の村は子供達しかいないように見えたので、上司が状況を聞くために子供達に話かけてみた。
「こんにちは」
「ん?」
子河童達が気づいて、こっちに振り向いた。オレを罠にはめたイタズラ好きの子河童似ていた。
「すまないが君達ちょっと聞きたいことがあるんだが、大人達はどこに行ったのか教えてくれないかな?」
「あっ、なんだダメ警備隊か。なんでダメ警備隊に言わなくちゃいけないんだよ」
「そうだ。そうだ」
いや、本人達だ。
「いやぁ、うちの隊員が村外れの河童の家を壊したから、謝ろうと思ったんだが、その河童が見当たらないから大人達知らないかなと思ってね」
「そんなの知るかよ。自分らで探せばいいじゃないか」
「探せ。探せ」
(上司の方から、怒りの気配を感じる。おい、やめてくれ子河童達。上司は体術、妖術に関してはすごく。人口の多い所でやっていたんだがキレた時、あまりにも手におえないため、この田舎にきたんだからな。前にキレた時は本当に大変だったんだからな。それ以上、怒らせる要因を作らないで。)
「あはは、だから今こうして探しているんだけども協力してくれないかな?」
「うるさいな。お前なんかに言うことないよ」
「ない。ない。」
(怒りの気配が大きくなっている。子河童達、怒りの気配を感じて。協力してくれ。)
「いや、そんなこと言わずに教えてよ」
「うるさいな。もう、あっち行けよ。バーカ。これでもくらえ!」
「帰れ!帰れ!」
子河童達は石を投げ、その石は上司の顔に当たり、ついにキレさせた…。まずいと思い止めようとしたのだが。
「うわー、やばいですって。ちょっと待って。落ち着いて下さい」
やはり、時は遅し。完全にキレてる上司には声が届かず、抑えようとした瞬間に、振り払われた。
上司の暴れたのをきっかけに、普段からこの辺の地区が平和で体をもて余していた性格に難がある他の連中も一緒に暴れ出した。
この状況、どうしようもなくオレと他の仲間は見ているしかなかったのだが、上司が子河童に手を出した時に、子河童を助ける者が現れた。
「よかったー!助かった。いったい、誰だ?」
それは村外れに住んでいる河童だったのだ。
ま、正確に言うと子河童を連れて逃げてるようにしか見えなかったのだが、細かいことは省くがその騒動で上司が村外れの河童から痛手をおってしまい、治療するために自分らの拠点に戻ったのだった。
そして、治療をうけている上司から。
「おい!お前、村外れの河童をここに連れてこい!」
「えっ!オレが?」
「当たり前だ!新人はまだこの辺の地理がわかっていなくて、他の者は仕事がある。お前が、この辺の地理がわかっていて、いなくても仕事に影響ないからな。それに、そもそも原因は…」
「あー、はい。わかりました。行ってきます」
村外れの河童のことを訪ねて、また河童の村に行ってみたんだが、大人の河童が言うには。
「あいつか。あいつなら家に戻ったんじゃないか。ここには居ないぞ」
「そうですか。教えてくれてありがとうございます」
そして村外れの河童の家に行ってみたら、家の中の物がきれいに整理整頓されていて、どうやら家を離れて旅に出て行ってしまった後だった。
その事を報告しに上司の所に戻ったら。
「探してこい」
「えっ?」
「探してこいと言っている」
「いや!ちょっと待ってください。誰にも、どこに行くか言わずに消えちゃった奴を探せと」
「そうだ。見つけてくるまで、戻って来なくていいからな」
「えっ?えぇ~!」
「とっとと、行けぇー!」
「はーい」
「あ~、めんどくさいことになっちまったな…。ま、すぐ見つけられるだろう。なんとかなるなる」
この旅が、いろいろ大変なことになっていくとは、この時はまだ思いもしなかったのだ。
続き、どうしてやろうか?