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奇異染手  作者: 河童執事
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ということがあった。

お互いの無事に喜び合っております。

さて、無事に大虎を追い払って宴の続きです。


沙悟浄が妖狐に質問をする。

「先ほど、見せてもらった薬草で作った塗り薬ですが。あれはどのように作るんですか?家の本を見て作っていたんですが上手くいかないので」

答える妖狐。

「申し訳ない、ここでは道具が無いので上手く説明ができないんです。材料は、ほぼ同じなはずなので効能とかは変わらないと思いますよ。」

「そうですか」

「あと聞いた話ですが。海の向こうの国では、ここには無い材料と技術があって凄い薬があるようですよ」

「へぇー。海の向こうの国ですか…」

何か思いを馳せる沙悟浄。


こちらは猫又とカラス天狗。

「今まで同じくらいの体型のとしかやってなかったけど、今回大きい体型のとやってみて色々と勉強になった。まだ興奮が収まらない」

呆れるカラス天狗。

「すごいな。あんなに殴ったり、蹴ったりしてたり、大きな岩に当たってキズとかあるのに元気だな。あんな大変な目にあって。オレは、もうヘトヘトだ」

「体力無いな。俺と一緒に鍛えるか?」

「やだ!なんとなく想像だけど、お前と一緒に鍛えると休憩なく、ずうと鍛えていそうで怖いよ」

など会話も進み時間がたっていくのでした。


そして、円もたけなわになり、お開きになり皆で片付ける。

猫又から言葉を切り出す。

「いやぁ、楽しかった。自分の実力もわかったし、今度は俺だけでも奴を追い払ってるようになってやる。そのためにも修行しなくちゃな。そうと決まれば修行へいかねば!じゃあ、お先に!」

颯爽と去る。

次に妖狐。

「外に出てみて良かった。旅を続ければ、もっと色々な知識が増えそうですね。お二方も、この先気をつけて下さいね。では私は、この辺で失礼します」

優雅に去ってゆく。

残ったカラス天狗と沙悟浄。

「じゃあな、沙悟浄。また、何処かでな。あばよ!」

「お元気で。さようなら!」


地元に帰る最中のカラス天狗。

「まさか、あんな大きい奴を撃退できるとは思わなかったな。帰ったら、みんなに自慢してやるんだ」

と楽しい気分で戻ってきました地元。

「警備隊の奴ら、どんな反応するかな。上司になんか言ったら、なんて言われるか…。ん?上司?何か忘れているような…あっー!思い出した。オレ、沙悟浄を連れて帰ってくる為に出かけてたのに戻ったりしたら…、うわっ!まずいっ!沙悟浄連れてこなくちゃっー!」

別れた場所に到着。

「あ~、やっちまった。そりゃ、やっぱり居ないよな。どうしよう。また最初から、やり直しだぁ~」

落ち込むカラス天狗。


それから時が過ぎて。

沙悟浄は日本からイカダを使って海に出たのですが、それは本当に大変な道のりでした。

食料は三日で尽きてしまい、太陽に照らされ干からび、

海の荒波でイカダは壊れ、

流され流され…


イカダを使って海に出た沙悟浄の話を聞いて追うカラス天狗も大変な道のりでした。

ギリギリ海に出た沙悟浄が見えるくらいの所で見つけ、自分もイカダに乗って追いかける。

海に出た事が無いため航海の知識がなく波に邪魔されて中々追いつけないし、食料や水は持ってきてはいたが、すぐに捕まえる事が出来るだろうから量が少なく用意していたが、そんなことはなく全然捕まえられず、のびていた。

結果、沙悟浄と同じく海の荒波でイカダは壊れ流され流され…



そして時間が進んで、現在(一話目の最後)に戻る。

「今、思い出しても後悔しかない。こんな思い出、質屋にかなんかに置いとければいいのに。正確に言えばオレが悪いんだが。流された後も大変だったし…」

動きを止めて考えて苛立ちながら頭をかき。

「あー、めんどくせ!このまま離れて死なれても寝覚めが悪いし…。ちくしょう!ほんと、アイツと絡むとろくな目に合わない!カァァ~!」

カラス天狗は体を反転させ飛んで来た道を進む。

この後もろくな目に合わないとわかりながら。



一区切りさせていただきますね。



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