疼き
ひび割れた日常は
突然に飛び散り
胸の疼きだけが
生を感じさせる
行き交う口唇さえ
冷たい事を知っていたから
互いの瞳の奥で
抱きしめる事だけを
信じた
深淵を覗くことを
怖がらない瞳は
酷く魅力的に
揺れていたから
肩を抱く事しか
出来ずに
言葉はひどく正しいから
壊してしまうことがあるけれど
その温もりは
嘘をつかなかった
嘘でもよかったのにと
弱く微笑む世界に
咆哮したくなったのは
もう二度と
失いたくはないから
もう二度と
氷よりも冷たい感触を
僕らは知る
地獄よりも酷い有様を
僕らは見てきた
だからこそ
できる事も
あるかもしれないから
君という道標は
まだ消えてない
最近強く
その事を感じるんだ