リングとピジェッタ
この話の方向性を定める重要な要素が含まれていると思われるので(予想)かなり更新が遅れてしまいました
(;´д`)
お楽しみいただければ幸いです
オ:「見付かって欲しくない物?そりゃ一体何だ?」
少「ごめんなさい…それは言えないの」
オ:「そうか…じゃあ、どうやってあそこまで行けたのか教えてくれないか?オレにはどうしてもアンタみたいなおチビさんがあんな危険なところに1人で辿り着けるとは思えねえんだ」
少:「大丈夫なの。私にはコレがあるから」
少女は自分の左手を出して見せた
親指に指輪が嵌められている
オ:「これは…見たことのねえ石だな
これが何だってんだ?」
少:「この指輪に付いている石に祈るの
そうすれば助けてくれる」
オ:「助けてくれる…?どんな風にだ?」
少:「強い光で攻撃したり、光の壁を作って守ってくれたりするの。
あと、コレを着けているだけで弱い者は近寄ってこない」
オ:「なるほどな…だとすりゃさっきから野獣共の顔1つ拝めねえのも納得できるな
で、その指輪は一体何だ?誰からか貰ったのか?」
少:「…勝手に持って来ちゃったの
返さなきゃいけないんだけど…
コレがないと帰れないし…」
オ:「帰れないって…もしかして
そいつはこの森の中に住んでいるってのか?
驚いたな…オレ以外にそんなヤツがいたのか」
少:「うぅん…
住んでるんじゃないの…
ずっとそこにいるだけ」
オ:「ん…?」
少:「このすぐ近く…行ってみる…?」
オ:「ぉ…まあ、さっきからずっと暇だったしな!興味もある
行ってみるか!!」
その場所はさっき居た場所の本当にすぐ近くにあった
時間にして凡そ5分も掛からなかった
オ:「やけに静かだ…
こんな場所があったのか…」
少女と共に行動するようになってからはリングのお陰ですぐ側まで獣達は寄って来なかったが足音やら咆哮は聞こえていた
しかし、この場所は違っていた
近くに気配そのものが感じられない
外から見れば背の高い草や木が生い茂り、反対にその回りは開けている為に敢えて掻き分けて通ろうとする者はいないだろう
その中にこんな開けた空間が存在するなんて思いもしないはずだ
半径50m程の空間
その中心から少し外れた所に背の低い木が1本あり、そこには…
オ:「こいつか…?そのリングの持ち主ってのは…」
少:「うん…」
オ:「大人だな…獣も寄らないこんな場所でこんな状態になるってことは…相当時間が経っているな」
そこには亡骸だけが遺されていた
オ:「スケルトンにゃよく会うが、全ての骨が残されているのは珍しいな…いや、右手だけは見当たらないが…」
少:「それならここだよ」
木の高さからして丁度真ん中辺りに窪みがあり、そこに右手が置かれていた
オ:「不思議だ…何故右手だけ…?」
少:「見付けて欲しかったんだと思う…
リングだけならどこかへ転がって行ってしまうかも知れないから…
手を固定して骨だけになっても転がっていかない様に一番太い親指に付けてあった…」
オ:「な!?ってことは何だ!こいつは死ぬ間際に自分の手を切り落として親指の肉削いで…そんなことしてまでここに来たヤツに見付けて欲しかったってのか?」
少:「それに見合う価値がある物だから」
オ:「だとしてもだ
一体どんなヤツがここに来るかも解らないってのに…」
少:「渡す人は選べたの
それが私だった」
オ:「何だってそう言い切れるんだよ…」
少:「付けてみて」
少女はそう言うとリングを狩人に差し出した
オ:「お…何だよ急に…?」
少:「良いから付けて」
オ:「付けるのは構わねえが、何か意味があんのか?…!?」
リングを嵌め少女の反応を伺った瞬間
その後ろに薄く光る小さな生き物を確認した
オ:「危ねぇ!譲ちゃん!!」
狩人は少女を掴んでその生き物との距離を離した
少:「良かったオジサンにも見えるんだね…」
オ:「あ…ん!?」
少:「その子はピジェッタ
私に森の中を案内してくれるの」
頭の中である程度ストーリーは出来ていますが、文章にしてまとめるのに時間がかかってしまいます
また少し間を置いての更新となると思いますが、宜しければまた読んで下さい
m(_ _)m