僕の考え事は止まらない!
あれから何もなく僕はベッドに横になっていた。
さっき昼寝してたせいでなかなか眠れない…そうなると必然的に色々考えちゃうっていうのが人間というもので…。
お風呂であれこれ考えたことをまた結論も出せずグダグダ考える…。
「うーん…」
更には、そのお風呂場でもあんなことがあって…姉さんの気持ちに僕はどう答えたらいいんだろう…。
僕の気持ちを姉さんに打ち明けてしまえばきっと僕らは姉弟以上の関係になる…けど、そうなったら世間の目は僕らにとって無視出来ないものになる…気がする。友達や先生、母さん…は実際のところどうなんだろう…父さんだってなんていうかわからない…。
そうなったら今の生活が壊れてしまうことは確かで…僕はそれが怖い。みんなに好かれたままの姉さんでいて欲しいと思う反面、僕だけのものにしたい気持ちも確かにある…気がする。
「………」
ううん、ある。それも最近になってかなり大きくなってきてる。それは柚希が言ってたこともあるし姉さん自身の覚悟を決めている言葉も影響してる…。
それを踏まえた上で…僕はどうしたらいいんだろう………。
「………あ」
妙なことに気が付いた。僕は…
「僕はもう…柚希のことを考えてない…?」
さっきから考えているのは姉さんのことばかり。柚希の衝撃の告白や行動も今日の姉さんの行動で考えなくなっている…。
………やっぱり僕は姉さんが好きなんだ…柚希には申し訳ないけど…うん、明日ちゃんと伝えよう。その方がお互いのためのはずだ。
………でもちょっと待って。柚希は確か僕が姉さんしか見ていないことに気付いていたはずだ…それを承知の上で自分に振り向かせる…って言っていた気がする。
「あぁぁもぉぉぉ〜………」
ベッドの上でゴロゴロのたうちまわる…どうしたらいいのか答えは出ないし眠気も来ない…。
「…とりあえず姉さんの誘惑に屈しちゃいけないな。うん、それだけは今まで通りに…!」
コンコン
「あ、はーい、どうぞー」
ノック?姉さんかな?
「蓮ちゃん、ごめんね?起こしちゃった?」
「母さんか…どうしたの?」
「あらあら?梓だと思った?」
「そ、そういうワケじゃないけど!で、な、何?」
「あのね、お風呂場でのことなんだけど…」
「お、お風呂場!?」
「梓が入ってきたでしょ?」
「………う、うん…」
母さんはテレビに夢中だなんて言ってたけどしっかりバレてるじゃないか!
「梓、かなり気合い入ってたみたいだけど、とうとう一線越えちゃった?ふふ」
「そ、そんなことしてないってば!」
「あら?ちょっと心当たりある?」
「な、ないないないない!」
確かにちょっと危ないとこあったけど…!あったけどもそんなこと言えない!
「ふふ、まあいいわ、ねぇ蓮ちゃん」
「な、何…?」
「蓮ちゃんが梓と恋仲になってもお母さんは応援するわよ。他の誰かがなんて言ってもね。たとえお父さんがなんて言ったってお母さんが何とかしてあげる」
「え…と…?」
「だから安心して梓に抱かれちゃいなさい!」
「全部ぶち壊しだよ母さん!やっぱり親子だね!」
「あら?じゃあ蓮ちゃんがリードしてあげるの?」
「そ、そういう話じゃなかったよね!?一気に変な話になったよ母さん!」
「だってー…蓮ちゃんが渋ってるみたいだったからお母さんとしても蓮ちゃんの背中を押してあげようかなって」
「そういうのはいいから!…でも母さん本気で言ってるの…?」
「ん?本気って?」
「いや、だから…その…僕と姉さんがそういう関係になったら…一番困るのは父さんと母さんだよ…」
「んー…」
そうだ…姉さんもそうだし父さんや母さんだって世間から冷たい目で見られるに違いない…「近親相姦の家族」だって…。
「僕は…家族がそんな風な目で見られて欲しくないよ…」
「でもね、蓮ちゃん」
「…何…?」
「お母さんは子供達の意思を尊重してあげたいの。そのためだったらお母さんはどうなっても構わないわ。だってもうおばちゃんだしぃ…」
「お、おばちゃんだなんて…母さんは綺麗だよ」
「きゃー!蓮ちゃんお母さんまで口説いちゃうの?梓に合わせる顔がないわぁ…」
「な、何言っちゃってるの母さん!?そんなつもりで言ったんじゃないよ!」
「ふふ、冗談よ。でも蓮ちゃん、これだけは覚えててね。いつでもお母さんは蓮ちゃんや梓の味方よ。困ったことがあったら何でも話してね?」
「うん…ありがとう母さん」
「蓮ちゃん…なかなかあざとい笑顔をするのね…!あ、いけない、鼻血が…」
「何で親子揃ってすぐ汁垂らすのさ!?」




