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カルテに書けない よもやま話  作者: いのうげんてん
3章 病気だらけの医者
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<24> 五十肩 その3〈やせ細った肩の筋肉〉

 痛みが出るほどには、肩を絶対動かさないということを徹底しました。


 すると今度は、運動不足で肩の筋肉がそうとう落ちたのです。


 五十肩になる前は、毎日、腕立て伏せや腹筋運動などの体操をしていましたが、上半身に力を入れると肩に響くので、それができなくなりました。そのために、身体全体の筋力が落ちてしまったのです。


 鏡で自分の姿を見ると、やせ細った両肩両腕は、いかにもみすぼらしく、泣きたくなるほどです。一時は、筋ジストロフィーなどの変性疾患ではないかと、心配したものです。


 そういう状態が、4月いっぱい続きました。


〈さあリハビリだ〉


 5月の中旬に、家族が春日部の方に引っ越してきました。それを手伝ってくれた地元の人が、北海道で製造されている「ネオパスタノーゲン」(⇒末尾の豆知識)という、馬にぬる鎮痛用の軟膏を教えてくれました。(←(^ω^)私は馬か。い~んや、馬鹿だ)


 それは、トウガラシやいろいろなものが入っていて、競馬馬に非常に効果があると、全国で評判になっています。それを人間用に改良したものなのです。


 すぐ買い求めて両肩にぬりました。回復時期と重なったためかも知れませんが、それから痛みはどんどんと改善しました。


 6月頃から、徐々に関節を動かし、筋力をつけるためのリハビリを開始しました。


 飲み物が入っていた小さなペットボトルに水を入れて、ダンベルのようにして、上肢や肩の軽い筋肉トレーニングを始めました。肩関節の可動域(動く範囲)を広げるためには、床に寝てやるのがいいようです。


 立ってやると、それを持ち上げるのに筋力がいります。ただでさえ五十肩は、腕が上がりません。寝た姿勢なら、伸ばしたまま上肢を頭上に持っていくと、ダンベルの重さで、自然と肩関節が伸びるのです。


 2009年2月現在、左肩はほとんど完治して、本を持ったりしても大丈夫です。高いところにも手が届きます。ベッドで横向きになることができるようになりました。


 ワイシャツも、普通の着方で着れるようになりました。白衣もです。それまで白衣を着る時は、医局に誰もいない時に、ドアノブに白衣を引っかけて着ていたのです。



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