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カルテに書けない よもやま話  作者: いのうげんてん
3章 病気だらけの医者
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<19> 癖(くせ) その1


 今回も、私の持病について書いてみます。それは「くせ」です。(←(^ω^)癖が病気かね?)


 癖のことより、その治し方の方がおもしろく、役立ちますので書いてみることにしたのです。


 誰にも、癖というのはあるものです。


 癖にも、しぐさの癖とか話し方の癖とか、いろいろあります。自分しか分からないようなちょっとした癖、たとえば、舌を口の中でねじったり、指をポキポキ鳴らしたりするような癖の場合は、こっそりやっていれば特に問題にはなりません。


 ところがタレントのビートたけしさんのように、首や肩をやたらと動かすようなたいそうな癖は、他人の目にもはっきりと分かって、目に付きます。


 私にも癖がたくさんありますが、その中でも、25年近く悩みに悩み抜いた癖がありました。


 小学校6年の頃に、鼻をピクピク動かす父親の癖を、おもしろがって真似しているうちに、それが自分にうつってしまったのです。


 癖というものは面白いもので、(←(^ω^)治った今だから面白いなどといえるんだよね)それをしないと、ますます鼻が気になって、思考が先に進まなくなるのです。


 しまいにはどうしようもなくなって、ちょっと後ろを向いたり、こっそり手で隠したりして鼻を動かし、やっとのことで先に進む、てな具合でした。(←(^ω^)書いてるうちに、癖が再発しないかビクツいてるよ)


 人前で長時間話したりするときは、それはそれは大変なことです。みんながこちらを見ているので、恥ずかしくて安易にその癖はできません。しかしやらないでいると、集中力が落ちてきて、にっちもさっちもいかなくなるのです。


 何か理由を見つけては後ろに向いて、こっそりとそれをやるのです。それを知ってる友人は、「あ、またやった」とニヤニヤしていました。


 こんな様ですから、私は必死にそれを治そうと25年間努力したのです。


 鼻を指でいじったり、頬を掻いたりして気をそらそうとしましたが、駄目でした。ちっとやそっとで治らないのが癖で、だからこそ癖だともいえるのです。


 ところがあることをやることによって、それが1週間ほどで治ったのです。まさに私にとっては奇跡といえる出来事でした。


 25年も治らなかったものを、こんな方法で、すぐ治すことができたこと自体が、驚嘆することだったのです。


 それは、「自律訓練法」という方法です。(⇒豆知識)


 次話に、癖を治した「自律訓練法」、私のやり方体験談を書いてみます。



* 豆知識


(詳細は専門書に譲ります。なるべく教科書的なものより、患者さんをたくさん治療している先生の書いた実用書の方が、私としてはお勧めです。)


 自律訓練法は、ベルリン出身の精神科医で、イエーナ大学で医学部教授を務めたヨハネス・ハインリヒ・シュルツ(Johannes Heinrich Schultz,1884-1970)によって、創始されました。


 自律訓練法は、リラックスした心理状態と弛緩させた筋肉の状態を利用して、自分自身を催眠誘導していく方法です。


 自律訓練法で使用する心の中で繰り返し唱える公式(文章)は、『1つの背景公式(基本公式)』と『6つの練習公式』からなっています。


 極めて簡単な文章で、誰でも短時間で暗唱しやすいことも自律訓練法の実用的な便利さになっています。


 自律訓練法は最近は以前よりも実施頻度が落ちていると言われますが、精神科・心療内科・神経科などで実施されているグループセラピー(集団精神療法)の一つのメニューとしてこの自律訓練法が組み込まれていることも多く、疲労回復や倦怠感の改善、ストレス、緊張の緩和、仕事や勉強の能率と意欲の向上、抑うつや不安といった精神症状の軽減などの効果を期待することができます。


出展:[ J.H.シュルツ(Johannes Heinrich Schultz)と自律訓練法(autogenic training)]

http://digitalword.seesaa.net/article/385148320.html



┌───────────────

│いのうげんてん作品      

│               

│①著作『神との対話』との対話

│ 《 あなたの人生を振り返る 》

│②ノンフィクション-いのちの砦  

│ 《 ホスピスを造ろう 》

└───────────────

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