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カルテに書けない よもやま話  作者: いのうげんてん
3章 病気だらけの医者
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<14> 上気道炎 その1 マスクをつける

 上気道炎(⇒豆知識)が持病のたぐいに入るかどうかは分かりませんが、私は子供のころからカゼをひくとすぐ喉がやられます。喉がやられると微熱が出て頭痛がし、いまいちスッキリしない体調になるのです。


 私の旧友がカゼの鼻水に悩んでいましたが、鼻水ならまだましな方ですね。


 どうも私は、ひどいイビキをかくようで、女房と結婚してからというもの、1度も同じ部屋で寝たことがありません。私のイビキで女房は眠れないのです。(←(^ω^)家庭内別居じゃありませんよ)


 最近、無呼吸症候群がクローズアップされていますが、私もそれに近いイビキをかいているようです。自分のイビキを私はまだ聞いたことはありませんが(←(^ω^)当たり前)、女房にいわせるとすさまじいらしいのです。


 大きな口を開けてイビキをかいているせいで、私はよく喉をやられてしまうのです。朝起きてみると、喉に違和感があって、時間がたつうちにだんだんと痛みが出てきて、


「またやっちゃった」


と、なるのです。


 しゃべるたびに、唾を飲みこむたびに喉は痛みます。寝こむほどのカゼではないけれど、やはり喉が痛いとつらく憂うつになってしまいます。


 そこで私は、上気道炎予防に色々のことを試して来たのです。(←(^ω^)病気だらけの医者らしいね)


 まず市販のカゼ薬を試してみましたが、喉の痛みにはあまり効果がありません。痛み止めとしては弱いのです。


 医薬品の鎮痛剤、例えばボルタレンの50mgを飲むと、ありがたいことに、ほとんど痛みはなくなります。


 ただその副作用で、胃がやられます。例えばボルタレンは、数日連用すると少し胃にきます。


 一方ロキソニンは、鎮痛効果はボルタレンより少し弱いようですが、胃にはほとんどきません。


 私は現在ロキソニンを愛用しています。ロキソニンは、今では市販されていますね。


 医者でしかできない芸当に、胃の内視鏡をやるときに喉を麻酔するキシロカインスプレーを使うという手もあります。あまりに痛いときは喉に噴霧してやると、すぐ楽になるのです。


 これは噴霧すればすぐ効きますが、切れるのも早く、15分から30分で切れてしまいます。しかしあまりに痛い時は、大変重宝します。


 ただ噴霧する時、舌などにもかかりますから、舌も少ししびれたような感じになります。


 うがいもひとつの方法です。


 うがい薬にはいろいろなものがありますが、病院ではよく「イソジンガーグル」を処方します。知人の耳鼻科医は、「アズノールうがい液」をすすめています。塩を入れたお番茶も、効果があるようです。


 わが家では、「〈13〉うす毛その3」で書いたように、最近では、ビワ茶でうがいをしています。


 要は何でもいいから、うがいをよくすることが肝腎なのです。


 予防の本命は、マスクです。


 「水で濡らしたマスクでカゼを予防する」という本まで書いた医者もいるくらいで、マスクは喉を守るのに大変効果的です。


 喉が痛くなるのは、喉や気管にある線毛上皮という上皮が、乾燥して壊れたときに、そこからウイルスが侵入して炎症を起こすからです。


 手足を冷やしたとき、喉の血流が減少し、線毛上皮が破壊されることが分かっています。


 冷たい空気や乾燥した空気で、ダイレクトに喉の線毛上皮が破壊されることもあります。


 マスクは、こういった喉の乾燥や破壊を防いでくれます。マスクをつけたまま休めば、睡眠中に喉を痛めることもなくなります。


 今では私は、毎晩マスクをつけて寝ています。最初は息苦しいような違和感がありましたが、そのうちに慣れてきました。今ではマスクがないと、かえって違和感(不安感)があるほどです。


 マスクのおかげで、この10年ほど喉を痛めたことはありません。


 マスクも市販されている使い捨てマスクに、1枚ほどのガーゼをしいています。


 1度使い捨てマスクのみで寝て、喉を痛めたことがあるからです。それ以来マスクの内側にガーゼを1枚しくことにしたら、全く痛めることがなくなりました。


 万一痛めた時には、そのガーゼを水でぬらすと、湿気が増して喉が楽になります。


 喉を痛めやすい人は、冬が来る前に就寝時のマスクに慣れて、マスク愛好家になりましょう。(←(^ω^)昼も仕事柄マスクをしているとなると、これこそ本当のマスクマンだよね)


* 豆知識


上気道炎


 気道とは、鼻孔から肺までの空気の通り道をいいます。そのうち喉頭(声帯の辺り)までを上気道といい、それより下を下気道といっています。


 ウイルスなどによって上気道に起こる炎症を、上気道炎といいます。上気道炎を一般には、カゼ(医学的にはカゼ症候群)といっているのです。


 喉の炎症は、数日内に上下に広がっていきます。上に行くと鼻水が、下に行くと咳が出るようになります。そして徐々に消えていきます。それがどんどん悪くなるようなら、要注意です。



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│いのうげんてん作品      

│               

│①カルテに書けない よもやま話

│ 

│②著作『神との対話』との対話

│ 《 あなたの人生を振り返る 》

│ 

│③ノンフィクション-いのちの砦  

│ 《 ホスピスを造ろう 》

└───────────────

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