<12> うす毛 その3
これからがまたまた面白いのです。
育毛の夢やぶれて、あきらめかけていた時のことです。
わが家の女房殿は、結婚して間もない頃からずっと、医者ではないのに医者の私以上に、健康や栄養などにやたらとくわしいのです。
まるで私は彼女の患者のよう。
わが家の健康面は彼女に完全に仕切られているのです。(←(^ω^)家では女房に、病院ではナースに頭が上がりません。よくこれで医者をやってこれたものだね。どうだい)
そんな女房がしばらくして、ビワの葉に興味を持ちだしました。
女房はビワの本を買って読むと(⇒豆知識)、ビワ茶、ビワ酒など、色々なものを自分で作り出したのです。
毎度のことで、私もその実験台に相成りました。
ビワ茶、ビワ酒を食事といっしょに飲むのですが、他にサプリメントを一杯取っているので、その効果のほどはよく分かりません。かといって、具合の悪いことは特別ありませんので、言われるままそれを続けていました。
ある日、女房が虫に刺されて赤く腫れ上がった腕に、このビワ茶を塗布してみたのです。するとものの5分もしないうちにその発赤が、きれいにひいたのです。
驚いて報告に来ました。
「またまた、大げさな」
私は笑って聞いておりました。
それからというもの、やけどをした時に塗布したり、虫刺されに、切り傷に塗布したりと、まるで新興宗教にでも取り憑かれたかのように、何事にもビワを使うのです。
ついには、私めはビワ風呂に入る羽目に相成りました。(←(^ω^)女房は新興宗教の信者ではありません。正統なクリスチャンですので申し添えます)
さらにそれに輪をかけて、生来強固な便秘の持ち主(女房)が、ビワ茶を飲むようになってから、毎朝、トイレに駆け込むほどに便通が良くなったのです。
これは何かあるなと私は思いました。
昔、ホスピス診療をやっていた頃、入院中の末期がん患者さんが、「ビワの葉を使っていいか」と相談に来ることがしばしばありました。それで、ビワが病気の治療に使われていることくらいは知っていました。
私は「どうぞ、どうぞ」と許可していましたが、末期がんであることもあってか、それで効果があったという感触はありませんでした。
腕の皮膚に良いなら、頭皮にもいいんじゃないかと、うす毛の私はふと思いついたのです。(←(^ω^)この人、いつまでもうす毛にこだわるね)
昨年(2012年)11月からだめもとで、頭皮を指でマッサージしてから、1日朝夕2回、前頭部から頭頂部にかけて薄く塗布してみました。
頭皮のマッサージは、畑を耕すために大切なもので、頭皮の血行を改善するのです。
私のマッサージ法は、両手の人さし指、中指、薬指の3本を、3センチくらい開けて左右から頭にあて、力を入れて頭皮をはさみます。すると当然、間の頭皮が盛り上がります。左右の3本の指を互い違いに動かして、4~5回、揉むのです。
それを前頭部から頭頂部まで、畑を耕すように、順に移動していくのです。(←(^ω^)言葉で説明するのって大変だねえ。YouTubeにでもアップすれば、すぐ分かるのにね。でも、こんなのアップしたら、またまた変なおじさんになっちゃうよね)
それから半年して、何と、産毛のようなへたった頭髪が太くなって、脳天にそそり立つようになったのです。鏡を見てもそこに、2~3センチくらいの毛が、所々そそり立っているのです。
まるで植林したハゲ山のようです。
いちるの望みが持てて、これからが楽しみになりました。
追記)
それから3年。うぶ毛はたよりなさそうに長くなり、地肌は隠れるほどになっています。(←(^ω^)めでたし、めでたし)
ページに写真を載せる方法を知ったので、恥ずかしながらそれを登載しますね。(←(^ω^)おお恥ずかし……)
今では、それにセンブリ液(←(^ω^)市販のもの)を加えて、頭皮に塗布しています。
私の経験では、育毛剤の効果は、3カ月使って全くない場合は、希望が薄いといえます。6カ月して全くない場合は、効果なしと判定して、止めた方がいいでしょう。お金がもったいないですね。
* 豆知識
『ビワの葉 自然療法』 望月 研著 東城百合子監修 池田書店 2011年発行 1365円
わが家のビワ療法は、葉を煎じたり、焼酎漬けにしたりして行っています。
ビワの使用は、自己責任でお願いしますね。
〈つづく〉
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