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カルテに書けない よもやま話  作者: いのうげんてん
   私の診療心得
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<4-15-2> 私の診療心得 ⑮-2 「生命哲学を持つ その2:生命力」

<4-15-2> 私の診療心得 ⑮-2 「生命哲学を持つ その2:生命力」


2. 生命力


 生命力は、本来その個体が持っている固有のエネルギーです。免疫力とか体力とかいうものは、生命力の一部分を表現した言葉です。


 生命力そのものの制御は、現代医学をもってしても、不可能なことといえるでしょう。


 近代外科の祖となった、フランスのアンブロワーズ・パレという外科医は言っています。


「われは包帯す。神、これを癒し(たま)う」


 これは、医療においても、人間にもともと備わった自然治癒力を、重視しなければならないと(さと)した金言なのです。


 医療は生命力をサポートするだけのもので、生命力を制御しているなどと、思いあがってはいけません。


 私の学生時代の教授は、講義の時に、「医療は、個体独自の治癒力を、邪魔しないようにして上げるものだ」と、何度となく力説されました。


 近年の医療技術の急速かつ高度な進歩ゆえに、医療はどこまでこの生命力に手を染めていいのか、生命倫理の確立を、迫られています。


 遺伝子操作という、生命の根幹にまで到達する技術を得た今日、技術を律するべき医学倫理が、それに追い付けないでいるのです。


 技術が人間の精神を凌駕する時、おうおうにして、その文化文明は自滅の道を行く危険性をはらんでいるといえるのです。


〈つづく〉



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│いのうげんてん作品      

│               

│①著作『神との対話』との対話

│《 あなたの人生を振り返る 》《 自分の真実を取り戻す 》

│②ノンフィクション-いのちの砦  

│《 ホスピスを造ろう 》

│③人生の意味論

│《 人生の意味について考えます 》

│④Summary of Conversations with God

│『神との対話』との対話 英訳版

└───────────────



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