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神様、魅了の対象そこじゃないです 〜魅了スキルをもらったのに、対象が動物と魔物だけでした〜  作者: たかつど
第1章「星空の死と、外れチート」

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40話:星空の続きへ

明けましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いします。

宝くじ当たりたい……



 夜だった。


 あの日と同じように、星が、綺麗だった。


「……なあ」


 マコトは、草の上に寝転びながら言った。


「最初に星見たときさ」

「もう、全部どうでもよくなってたんだ」


 隣で、リーネが肘をつく。


「今は?」

「どうでもよくない」


 即答だった。


「むしろ、どうにかしたいことだらけ」

「成長ですね」

「うるさい」


 プーコが、マコトのお腹に乗る。


(ここ、定位置)

「重い!」

(筋肉です)

「筋肉って、こんなに重いのか……」

「もふぅ……」


 モフが、マコトの頭の上に乗ってきた。


「モフ、お前もか……」

(私は軽い)

「軽いけど、顔に尻尾が……」


 少し離れた場所で、アイシアが空を見上げている。


「星は、変わらないな」

「でも、見る者は変わる」

「……哲学?」

「事実だ」


 ベルゼビュートは、腕を組んで立っていた。


「人間は、星を見て願う」

「魔王は、星を見て思い出す」

「思い出すって?」

「……孤独だった頃を」


 マコトは、起き上がる。


「今は?」


 ベルゼビュートは、ちらりとこちらを見る。


「……騒がしい」

「それ、褒め言葉だからな」

「分かっている」


 彼女は、小さく笑った。

 その瞬間。

 プーコが、突然立ち上がる。


「ぶも?」


 夜空を指す鼻先。

 流れ星が、一筋。


「あ」


 リーネが声を上げる。


「お願い事、三回言わなきゃ!」

「無理無理無理!」


 マコトは慌てる。

 ベルゼビュートが、ふっと言った。


「願いは、言葉にしなくてもいい」

「叶えようとする意志があれば」


 マコトは、星を見る。


 そして、心の中で思った。


(……もう一度、ここから始められますように)


 流れ星は、消えた。


「……で?」


 リーネが、にやっと笑う。


「これからどうするんですか?」

「世界は?」

「王国は?」

「魔王は?」


 マコトは、頭をかく。


「とりあえず」

「明日は、ギルドの依頼」

「明後日は、プーコの健康診断」

「その次は……」


 プーコが誇らしげに鳴く。


(英雄)

「英雄やめろ!」

(でも、私たち有名)

「有名になりたくなかったんだけどな……」

「もふもふ」


 モフが、マコトの肩で得意げに鳴く。


「もふ!」

(私も有名)

「お前、ほとんど何もしてないだろ……」

(マスコットは重要な仕事)

「まあ、確かに癒されるけどさ……」


 アイシアが、呆れたように言った。


「お前たち、本当に騒がしいな」

「いいだろ。平和で」

「……まあ、悪くはない」


 彼女も、少しだけ笑った。

 ベルゼビュートが、マコトの隣に座った。


「ねえ、マコト」

「ん?」

「私、初めて思った」

「何を?」

「……独りじゃない、って、こういうことなんだって」


 その言葉に、マコトは微笑んだ。


「よかった」

「何が?」

「お前も、仲間になれて」


 ベルゼビュートは、少しだけ照れたように目を逸らした。


「……変な男」

「よく言われる」


 リーネが、マコトの手を握った。


「マコトさん」

「ん?」

「これから、ずっと一緒にいてくださいね」

「……ああ」


 マコトは、頷いた。


「ずっと一緒だ」

「ぶもー」


 プーコとモフが、満足そうに鳴く。


(私も一緒)

(私も)


 アイシアが、立ち上がった。


「さて、私はそろそろ眠る」

「もう寝るのか?」

「ああ。明日も早いからな」

「そっか」


 アイシアは、去り際に言った。


「マコト。お前は、いい選択をした」

「え?」

「自分で未来を選んだ。それが、一番大切なことだ」


 その言葉が、胸に沁みた。


「……ありがとう、アイシア」

「礼には及ばん」


 彼女は、翼を広げて飛び去った。

 残されたマコトたちは、再び星空を見上げた。


「なあ、リーネ」

「はい?」

「俺、この世界に来てよかったと思う」

「……私もです」


 リーネは、微笑んだ。


「マコトさんに会えてよかった」

「ぶもー」


 プーコが、二人の間に割って入ってきた。


(私を忘れるな)

「忘れてないよ」

「もふもふ」


 モフも、マコトの頭の上で鳴く。


(私も!)

「わかった、わかった」


 ベルゼビュートが、くすっと笑った。


「あなたたち、本当に面白いわね」

「面白いって……」

「でも、嫌いじゃない」


 彼女は、空を見上げた。


「……私も、ここにいていい?」

「当たり前だろ」


 マコトは、即答した。


「お前も、仲間だ」

「……ありがとう」


 ベルゼビュートの目が、少しだけ潤んでいた。

 笑い声が、夜に溶ける。


 あの日。

 星に吸い込まれた夜。

 マコトは、独りだった。


 でも今は。

 隣に誰かがいて、背中を預けられる存在がいて、少し面倒で、とても大切な日常がある。


「なあ」


 マコトは、空に向かって言った。


「人生、悪くないな」


 星は、答えない。


 でも――

 確かに、続いていた。


「ぶもぉ……」


 プーコが、突然大きく鳴いた。


「どうした?」

(腹減った)

「……は?」

(私も)

「お前ら、さっき食べたばっかりだろ!」


 リーネが、笑い出した。


「あはは、マコトさん、大変ですね」

「笑ってないで手伝ってくれ……」


 ベルゼビュートも、楽しそうに笑っている。


「……本当に、騒がしいわね」

「騒がしくて悪かったな」

「いいえ」


 彼女は、微笑んだ。


「最高よ」


 マコトは、立ち上がった。


「よし、じゃあ飯にするか」

「ぶもー!」

「もふー!」

「はい!」


 賑やかな声が、夜に響く。

 星空は、静かに輝いている。


 あの日見た星空の続き。

 今度は、独りじゃない。


 仲間がいて、笑い声があって、温かい日常がある。

 それが、マコトの新しい人生。

 世界を救う旅は、まだ続く。


 でも、今は――

 ただ、この瞬間を楽しみたい。


「マコトさん、早くしてください!」

「わかった、わかった」

「ぶもー」

「もふー」


 マコトは、仲間たちと一緒に歩き出した。

 星空の下を。

 笑い声と共に。


 そして――

 物語は、これからも続いていく。

 星空の続きへ。

 マコトたちの、新しい冒険へ。





 エピローグ


 それから数ヶ月後。

 王都ガルディアのギルドは、相変わらず賑わっていた。


「魔獣使い殿、今日の依頼は……」

「ああ、森の魔獣調査だろ? わかってる」


 マコトは、依頼書を受け取った。


「ぶもー」


 プーコが、元気よく鳴く。


「もふもふ」


 モフも、マコトの肩で尻尾を振っている。


「マコトさん、準備できましたよ」


 リーネが、笑顔で近づいてきた。


「おう、行くか」

「ええ」


 ベルゼビュートも、腕を組んで立っている。


「……たまには、私も手伝ってあげる」

「本当に?」

「ええ。退屈だから」

「素直じゃないな……」

「うるさい」


 マコトたちは、ギルドを出た。

 青い空、白い雲。

 世界は、まだ危ない。


 でも、今は――

 希望が、確かにあった。

 マコトたちの物語は、これからも続いていく。


 星空の続きへ。

 新しい未来へ。


 そして――

 いつか、また星を見る日まで。



しまった!

ヤギや猫達忘れてた!


ヒロイン編の次から第二章が始まります。

2章はヒロイン増えるよ!


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