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第4話 悪夢

僕はお師匠様の弟子になり、早速修行が始まった。ただ、始めということもあって簡単なことからしていくらしい。

「まず、ほとんどの生物には魔力と呼ばれる力がある。魔力を上手く活用することで身体能力を底上げすることもできるし、高等技術だか、魔力の具現化により物質を作ることもできる。だが、今言ったものは体内に流れる魔力を感じることができなければ一切できない。だからまず魔力を感じてみろ。修行はそこからだ。」

「わかりました。お師匠様。」

僕は返事をし、すぐさま魔力の流れを感じようとした。でも、僕は今までそんなことをしてこなかったから、全然分からない。僕が少し肩を落としていると、

「初めはそんな程度だ。それに、一朝一夕で身に付く技術でもない。気長にやれ。」

と、励ましの言葉をかけてくれた。

「はい。ですがもう少し…」

「いや、今日はここまでだ。」

僕は少し驚いた。だってお師匠様はきつい修行と言っていたのにすぐに終わりにするなんて言い出すからだ。僕が困惑しながらお師匠様を見ると、

「お前が今日目覚めたのは日が落ちてからだ。つまり、今はもう夜だ。」

僕はお師匠様の言葉に驚きながら扉を開け、外を見ると確かに暗く、空には星が散らばり明るく煌めいていた。

「お前はまだ子供だからな。しっかり寝て、食べて、運動して強い体を作れ。」

僕はお師匠様にそう諭されるように言われ素直に僕が目覚めた部屋へ向かい、お師匠様に

「おやすみなさい」

と言って、眠りについた。



夢を見た。暗く、寂しい場所に僕は立っていた。周りには何も無く、空虚な場所に僕の声だけがこだまする。

「どこ…ここ……誰か、いないの…?」

そんな問いをしても意味はない。あたりを見渡しても、右も左も分からない。僕が立っている場所すらも本当に下なのか怪しくなってきた。そんな時に、後ろから足を掴まれた。僕が驚いて見ると、血まみれの村の皆が僕に群がってきていた。不意に僕の頭に言葉が流れてきた。

「お前が殺した」「お前のせいだ」「もっとはやく助けてくれれば」「なんで黙って見てた」

僕はもう声すら出なかった。足を引っ張られていることにより、僕は倒れ、見計らったように僕は血と砕けた骨、裂かれて見る影もない肉に埋められた。僕の脳裏には、僕が殺してしまった村の皆の顔が離れない。頭の中でずっと叫んでいる。

「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」「お前のせいだ」…………………

頭がおかしくなりそうだ。皆が僕を責めて、責めて、責めて、責めて、責め続けて、


僕は壊れた

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