一斉行動(コスモス&翔)3
そんなチームが存在するんだ
そろそろ、探索を再開したいけど。少しだけ、聞いてみようかな
「それって、どんな奴らなの?」
「さっき言った人工の兵器と戦力を用いて、様々な戦場に駆り出されている。いわば、雇われの軍」
「なんか少しだけムカついたな〜。そんな容易に空間魔法を行使されてるの、空間魔法って、貴重なもんじゃないの?」
せっかく、マリアナから特別な腕輪をもらって。その魔力を使いこなせるようになったのに。
「かなり貴重だ。人工以外を見たことがないからこそ、疑ったんだ」
「でも、これで疑いは晴れたよね。とりあえず、質問したいことは全部したし、私は先に行・・」
あっ、そうだ。彼に案内してもらおう
「ねぇ。このまま放置しててもいいんだけど。せっかくなら、案内して」
「わ、私が・・いや、分かった。先導しよう」
同時刻、翔は。
「はぁ、どこもかしこも機械だらけだな。敵の気配は近いな!2,3体ってところかな?」
そう考えた瞬間、背後に僅かな人の気配を感じ取る。翔は反射的に振り返った。
「不意打ちするつもりだったが、しまったか」
「ああ、雑なのが目立つな。それで、今度は正面からくるつもりか?」
目の前には、白衣を着た研究員と三体の小型ロボットが立っていた。研究員は不敵に笑いながら、胸を張り・・
「そのつもりだ。だからこそ、最新型の一体を・・」
その時ー
ピロンッと腕輪が鳴り響いた。
「んっ?・・情報については、コスモスの方で片付いたのか。なら、手加減する必要はないな。(俺も情報を吐かせる予定だったけど、もうその必要はないしな)」
「何をブツブツ言っている!?起動!侵入者を捕らえろ」
研究員がそう叫ぶと同時に、ロボからピロンという音がし、目らしき部分が赤に光る。
(さて、どうしようか。機械といえば、特攻はたいてい雷か水のイメージがあるが・・確実に水だけは、効かなそうだな)
翔も、防水機能くらいはついているだろうと感じ取ってはいる。だが、すぐに対策方法が思いついたのか魔力を手に込めだしたが。
その前にロボが一斉に、魔法弾を発射しだした。
「ヤバイ!」
翔は避けるために、とっさに真横の部屋に逃げ込む。
「はぁはぁ。(流石に俺はあれに直撃するわけにはいかないな」
逃げ込んだ先の部屋は、2階分ありそうな巨大な倉庫だった。
(広いな。まぁ、俺にとってはやりやすい地形だな。荷物も多いし!)
そう思考すると、研究員達が入って来る前に急いで、一番奥にある荷物の物陰に隠れて、対抗の準備を始めた。
バンッと勢いよく扉が開き、3体のロボが入り込んできた。
そして、研究員も短剣を構えている。
「(こういったリアルな対戦は初めてだけど。ゲームの知識だけで何とか!)」
翔は、必死に思考を巡らせる。
まず、上をとる必要がある。でも、そのためには気づかれないように、3階(倉庫内では2階)に移動しなければいけない。
それとも、この階でスナイパーのごとく、素早く仕留めるべきか。
「早く出てこい!怪我をしたくなければな」
研究員が倉庫に響き渡るような大声で叫んでいる。
そして、ロボの方は1階に1体、2階へと向かっているのが2体。
「(とりあえず、あの2体を!)『三重矢』」
翔が放った矢は、属性ごとに分離し、2体のロボを追尾し、
(この技は、水の力で追尾機能を得る事ができた・・らしい、ヴァイスが言うにはだけど)
命中直後、二体のロボは矢に貫かれ、爆発。火花と破片が倉庫内を飛び交った。
「何!どこに隠れている!」
研究員は焦りながら、ナイフを両手で必死に構えている。
そして、最後の一体のロボは赤い線(おそらく赤外線だろう)を出しながら、翔のことを探し出そうとしている。
(あいつもこれで『三重矢』)!
翔は弓を上に向けると、矢を放った。
放たれた矢は、ロボと研究員に目掛けて、一直線に飛んでいき。
「うっ!クソッ!全部やられたのか・・」
研究員は地面に倒れ込みながらも、必死に起き上がろうとしている。
「そうみたいだな」
翔は、研究員を見下ろしながら冷たく返す。
「チッ、それで、俺をどうするつもりだ!」
「どうもしない。ただ、邪魔されたから相手をしただけだ・・それ以上、何も言うことはない。じゃあ、眠っていてもらおう」
そう言った次の瞬間、翔の蹴りが研究員の鳩尾にめり込み、白衣の男は意識を失って崩れ落ちた。
10月18日、現時点での。最新話まで読んでくれて、ありがとうございます!
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