表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/55

一斉行動

メンバーが決まり、私達はマリアナが修復してくれた座標機能とワープを使って、目的地まで移動を開始した。


「コスモス達が見つけたのは山の中だったが。今回はこの谷底か」

「ああ、だが。ロープもはしごも、リフトも設置されてない。そして、付近に下へと続く道もない」

ヴァイスが辺りを観察しながらそう言う。

「だとすれば、この下に行ける人物は、3パターンだけ。一つは、崖をよじ登れる・・だが、この線はかなり薄い。2つ目は、ジェットパックなどの機械での移動。そして、3つ目は・・」

「浮遊魔法を使用だな。そして、我らはそれをマスターしている。マリアナ、こっちを選んだのはそういうことだろ」

「ヴァイス、正解だ。コスモス様は浮遊魔法をマスター出来ていない。その状態で、この場所は危険すぎる」

コスモスもそうだが、翔も使用ができない。

そのことを二人はちゃんと理解している。

「それは、我らも同じだ。下に行く分には良いが・・何か問題が発生した際、逃げ出すのには数秒の時間がかかる。相手も浮遊魔法が使えるなら、なおさらだ!」

「そうだな。さぁ、作戦会議はここまでにして、降りるとしよう」


二人は崖に罠が仕掛けられてないかどうか、を確認しながら慎重に降下した。


「何もなかった・・でいいんだよな」

「よくよく考えてみれば、他の奴らも行き来するんだ。罠なんて仕掛けても、全部覚えきれてない奴がいたら、ただの自滅でしかないからな」

「フッ、確かにな。それはそうとして、この扉の先だな」

マリアナとヴァイスの目の前には、山の研究所と同じ鉄製の扉がある。


「んっ。マリアナ、来たはいいが。この扉、ちゃんと開くのか?」

「あ〜。確かにそうだな。・・開かなければ、破壊すればいいだけだな」

「我もその意見には賛成だ!」

ヴァイスはそう言うと、勢いよく扉のドアノブをひねり、引いてみると。

ギィィと鈍い音を立てながら、あっけなく開けることが出来てしまった。

「普通に開いたな」

「罠の可能性も十分にある。気をつけていくぞ」

「ああ、そうだな!」

マリアナとヴァイスはお互いの目を合わせて、頷き合うと中へと入っていった。


扉の先は、薄暗いランプが天井からぶら下がっている廊下が続いてる。

「人の気配がし・・ないと言おうと思ったが。何かは、いるな」

「ああ。そして、この気配。おそらく、スルヴァだな。コスモス様たちが持って帰ってきた書類を見たがが、本当にそんなものの研究をしているとは。訳がわからないな」

「それもそうだが。なぜ、人の気配がしないんだ!?研究という以上、誰か観察者は必要のはずだが」

ヴァイスが単純な疑問をぼやき、マリアナの顔を見る。

「私にも分からん。それと、私の顔を見るな!」


一方で、コスモスと翔は・・薄暗い浜辺を歩いていた。

静かな波の音しか聞こえない。

水平線を眺めるが船も何も特別なものは見当たらない。時々、小魚が跳ねたのか、水しぶきが上がっているのが小さく見えるくらいだった。

「こんな海沿いに本当にあるのか?」

ノエルが示した場所は、ルーシー達のいる村とは方角が真逆を示していた。

「まぁ、地球でも。こういった場所に廃墟・・なんてこと。ありえてるからなぁ」

「あり・・えるかな、多分。俺達は遭遇したことはないがな」

私もネットの掲示板や、動画で知ったくらいだし・・あり得るなんて、根拠はないけど。

街の中にすら誰も住んでない家があるんだし、辺境の地にもあってもいいよね!

「遭遇率は確かに高くないよね。それはそれとして、あと目的地まで何メートルくらい?」

「あと、5分くらいで着くらしい・・ほら、何かの建物が見えてきてるぞ」

灰色の建造物が、見え始めている。

「あそこで、いいんだよね。他の場所と違って、人気(ひとけ)はない場所にしても、なんで隠されてないのだろう」

「そこは俺も・・皆が気になることだろうな」 

う〜ん、今回ばかりはどれだけ考えても訳が分からない。

私がまだこの国について、知らないことが多すぎるのが原因だと思うけど・・・


そして、トライアは・・

「ニャ〜。(ここの通気孔を通れば!もう、ノエル様もついているはず。なるべく、早く行かないと)」

狭い通気口を音を立てないように慎重に進んでいく。

「ニャ!」

とある部屋の通気口の穴から、声が聞こえる。

(ここらへんは、他のメイドの部屋のはず。まだ起きているのでしょうか?)

除いてみると3人のメイドが集まって、ゲームをしているのが見えた。

その中には、セラもいる。

(楽しそうですが。今は任務に集中ですね・・はぁ〜。人型になれたことですし、翔様のところに戻ったら。一緒にゲームしたいな〜)

トライアは、それを自分自身へのご褒美と考えながら、足を進める。




更新が遅れています!すみません!

あと、2日お待ち下さい!

(2025年9月18日時点)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ